2018年5月の話題〜生産性と幸福度、“○○離れ”の元祖、リアルとバーチャルの狭間


月末の挨拶:バーチャル受肉したい。

 

──はい、こちらからは以上です。

というわけで、毎月末恒例「今月のブックマークを振り返ろう」のコーナーです。末尾に2014〜2017年の「5月」のまとめ記事へのリンクも貼っているので、「暇だし少し前の記事でも読んでみっかー」という方は、よかったらどぞー。

 

社会・時事

真似もおすすめもできないけど、すごく納得のいく話だ……!

知識や技術の習得に段階があるように、お金の使い方もレベルアップする的な。/“人間は競争するためじゃなくて、自分が楽しんだり人の役に立つために働く”

“働き方改革の近道は「幸福度を上げる」”

「幸せ」と聞くと胡散臭さが先立ってしまうけれど、この話は共感できた。「やらされ感」という表現にもあるように、上から「幸せ」を押し付けようとする企業が往々にしてブラックになるのかなと。

誰かと飲むお酒は好きだけど、この視点は忘れないでいたい

“世の中には「酒を飲まないアルコール依存症」の人たちがけっこういて、酒をすすめられる度に「すみません、飲めません」と断るのに苦労している” 

“「年長世代の退職金を作るために若い世代の昇給が抑えられている」”

“「若者の○○離れ」という言葉は、最初は「若者の活字(本)離れ」あたりから使われ始めた”

生活

“『旅の過程にこそ価値がある』”

渋みを感じる落ち着いた色味の緑の茶畑のなか、ふっと挿入される「グリコアイスクリーム」の写真が好き。

なにこれすてき!

お金があればフィルムカメラにハマっていたかもしれない……。

「見知らぬ街で過ごす早朝」というだけで散策したくなる

早朝の京都タワーでひとっ風呂浴びたときの「最高の休日」感はすごかった。あと、尾道で猫の集会に参加するのも楽しい。

車内はひとりカラオケがデフォです

パーソナルスペースが確保されているぶん、電車通勤よりも明らかに快適だと感じる人もそこそこいるんじゃないかと思ってる。運転が好きな人とかは特に。熱唱しても怒られないし。

考え方

“「なりたい自分に書かせろ」”

目にする言葉、耳にする言葉以上に、身体感覚と同期して紡がれる「書き言葉」や「話し言葉」に価値観が引っ張られるのは道理だと思う。

中学生の女の子、きっとむちゃくちゃ楽しそうに試着してたんだろうなあ……

“ノールックで洋服を畳みながら、7人くらいまでなら誰がどの服を自分に合わせたかを暗記できるようになっていた” もはやプロでは? 

素直に口にするの、超たいせつ

おもしろいものにはおもしろい、すてきなものにはすてきって言いたい。/“美味しいものをおいしいと言うと、さらにそれが美味しく感じられる”

インターネット

「線」の指摘とか、目から鱗ですごい

スマホの狭い画面だからこそ、徹底して工夫する必要があるという。/“言いたいことを言うのではなく、相手の聞きたいことから逆算して、投げかける言葉を決めていきましょう”

“バーチャルYouTuberという呼称そのものの変化が遠くない未来にやってきています”

たしかに「作品」としての動画というよりは、最近はVTuber同士のやり取りや生放送での交流を楽しんでいる感じ。TLが楽しい。

「朝よりも夕方に使っている人が多い」というのが興味深い

電車内でも使っている人を見かけたり、じわじわ広がっているイメージがあったけれど、19万人とは……!

働く大人の学習法!3つの原理と7つの方法をまとめた1冊

 学校とは違って誰も教えてくれない、「働く大人の学び方」を紐解いた本。

 研究者による著書ながら専門用語はあまり使っておらず、幅広い人に勧められる「学習法」の良書。長期化しつつある仕事人生、しかも変化が激しい環境で、常に「学び」続けるための考え方を解説している。

 「学び」の前提となる「3つの原理原則」を挙げたうえで、具体的な「7つの行動」を提案。複数のビジネスパーソンによる実例までもが掲載されており、参考になること間違いなし。

 想定読者としている「30代以上のホワイトカラー」のみならず、若手社員にもぜひおすすめしたい1冊。

7つの比喩の型を知り、言語感覚を活性化させてくれる名著

 これまで小難しく感じていた「レトリック」への認識を改めることになった本。

 専門的な話ばかりかと思いきや、登場するのはむしろ身近な考え方ばかり。自分が無意識に使っていた言い回しや「ことばのあや」に名前があることを幾度となく指摘され、読みながら脳内の「ことば」のソフトウェアがアップデートされていくのを感じられた。

 当たり前のようでいて曖昧な、ルールが決まっているようでいて実は意外と適当な、「ことば」の特性と魅力が詰まった1冊。日常的に「ことば」に触れる生活を送っている人にこそ、ぜひおすすめしたい。

大切な言葉は、いつも自分の中にある

 誰もが持つ「言葉の木」の育て方を紐解いた本。

 日本語特有の曖昧さの説明に始まり、相手に興味を抱かせる言葉遣いや、文章の見せ方と作り方、そして相手に伝わる表現を身につける方法を紹介。

 多角的な視点から「言葉」の大切さに迫る内容になっており、当たり前ゆえに軽視されがちな言葉遣いを省みるきっかけになる。特に自己分析を発展させた「エピソードノート」の考え方は、うまく自己表現ができない人の手助けとなるはず。

 自己紹介の機会が多いだろう新社会人や、大勢の人と会う営業職やフリーランス、そしてクリエイターにも勧められる1冊。

死後に“ロスタイム”があったら?死者に寄り添う少年少女の青春小説

 死にゆく人の未練を晴らすべく奮闘する、少年少女のハートフルストーリー……かと思いきや、予想外に重苦しい物語に絶望させられた。

 死後の「ロスタイム」という独特の世界観を背景に描かれるのは、決して心温まるとは言えない《死者》との交流。「死神」として働く少年少女は《死者》の未練を晴らすべく奔走するが、そのたびに虐待や不倫といった「家族」の闇がそれを阻む。問題を解決して無事に成仏──とはいかず、中盤までは尽く救いがない。

 それでも、最後に2人が辿り着いた答えはこの上なく尊い、「生」の喜びを感じさせられるものだった。

切なさと温かさが込み上げる、アンドロイドの少女の許されざる恋物語

 『まんがタイムきらら』で連載中の4コママンガ。ゆるふわな日常を描いたラブコメを想像していたところ、いい意味で裏切られた。

 本作で描かれるのは、アンドロイドの少女が抱いた、許されざる恋心。見た目はかわいらしくあたたかな絵柄なのに、思いのほか重厚なストーリーが展開していく。と同時に、時折挿入される「ラブコメ感」に癒やされ、ホッとする感覚もあった。

 シリアスになりすぎず、それでいてストーリーの魅力を損なわず、キャラクターのかわいらしさに触れ、会話を楽しむことができるという、絶妙なバランス感が魅力的な作品。

エンタメ

劇場で観られる今のうちに何度も観ておきたい

ミュージカルとか音響にこだわった作品として「耳が幸せ」な映画は過去にもあったけれど、それ以上に演出や物語も含めて「耳が至福」な映画だった。最近はずっとサントラ聴いてる。

すっきりともやもやが入り混じったまま終わるタイプのマンガ、好き

「同人誌は直に読者の顔が見えてしまうから、自由に描けない」という話がおもしろかった。

わかりみしかない

わかる(わかる)

 

他の年の「5月」を振り返る