毎月恒例、「今月のブックマークを振り返ろう」のコーナー、今回は2024年5月編です。2014〜2023年の5月の振り返りも末尾に掲載しているので、お暇な方はどーぞ!
今月のベストワン
今、中高生にSFを読んでもらうには 2024年5月6日のSFセミナー(全電通労働会館)にて講演
- めっっっちゃ興味深いスライドだった……!!
- 「“若者の読書離れ”って本当?」という指摘は以前から方方で聞かれていたけれど、「実際に何が読まれているか」も事細かに取り上げられていて参考になる。
- 「若者の読書離れ」に関してはデータによれば横ばいとの話だし、そもそもこれだけ多彩なコンテンツが溢れかえっている中で、横ばいを保てているのはすごいのでは……?
社会・時事
なぜかずっと疲れている人に足りないのは「攻めの休養」“ただ休む”だけでは回復しない、生産性を高める休養のコツ
- 寝るだけが「休養」じゃなく、「休む」ことも実はかなり多面的。
- 自分がHPとかMPとか言っていることが当てはまりそうだけど、さらに細かく分類されていてわかりやすーい!
- 軽く運動をした後はHP回復にブーストがかかるような感じがあるし、ゲームに夢中になっている瞬間も不思議と癒やされる感覚がある。
- この記事では休養のタイプの1つに「造形・想像タイプ」を設けているのがすごくしっくりきていて、ものづくりに没頭することで心が休まる人は結構いそうだよなあと。
コスパとタイムラインに抗えるのは読書だけ? 大島育宙と読む『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』
- コンテンツが自己紹介の手段になっている、感想を共有する相手がいない作品は見ない、「本」は時間を止めてくれる――など、示唆に富んだ対談でおもしろかった!
- そろそろまた「タイムライン」そのものを見直す、点検するタイミングに来ているのかも。「たまたま流れてきた魅力的なコンテンツ」と出会える偶然性がTwitterの魅力だったと思うんだけど、それも結局はアルゴリズムに操作されるようになり、バズのメリットよりもリスクが取り沙汰されている今。
本屋さんは必要?大型書店が消える一方で増える独立系書店・・・ 書店のこれからについて王林さん・ブックアドバイザーの菊池壮一さんと考えます。
- 独立系書店にはめちゃデカ書店とは違ったワクワクがあるので、応援したいし、近所にできないかなーと常々思ってる。むしろ自分から、素敵な本屋さんがある地域に引っ越せばいいのかしら……?🤔
生活
虹色のきものをさがして
- ゆ、ゆ、ゆめかわ〜〜〜!!!
- このnoteが1本目なので筆者さんの素性は知れないけれど、個人でここまでできちゃうんだ!? 何より、娘さんの要望と向き合って全力投球されているのがすごい。
正常独身青年、先祖の戸籍を取り寄せる
- ファミリーヒストリーだ!! おじいちゃんが亡くなった時にいろいろ聞いたけど、このままだと同じく僕が末代(誤用)なので、改めて自分で調べてみても楽しそう。
コーヒーの花はお茶にするとうまい! タイ・チェンマイの山では楽しそうにコーヒーが作られていた
- 1ページ目の「コーヒーの花茶」の話だけでも興味深いのに、2ページ目のコーヒー畑レポがこれまたおもしろ〜〜〜!!
- そして最後の“おっちゃん”のおかげで、最高の読後感が味わえる記事になってた。好き。
チーズ500gを溶かしてつくるシチュー、なんか悪いことしてる気持ちになる
- (いろいろな意味で)やべえよ……やべえよ……。でも間違いなくうまいことが食べずとも“理解”ってしまう……おそろしやおそろしや……。
考え方
「待って無理」「しか勝たん!」――オタク構文はなぜ“使いたくなる”のか?大学教授に聞いてみた
- 言葉の成り立ちや変遷のお話が興味深いのは言わずもがな、先生の「オタ活」に対する優しいまなざしと理解度の深さが伝わる、すてきなインタビューだった……!
美術館の展示物解説に専門分野の研究者が「素人質問で恐縮なのですが...」と反応→これが噂の”その道のプロによる恐怖の素人質問”か...!と話題に
- 正しく「素人質問」だし、このやり取り自体が知的好奇心をツンツンされる内容になってる……!あと突然のでび様で笑った。
- ある対象について一定の知識を持っていても、分野が変わればそこでは素人。物事と向き合う謙虚な姿勢の大切さを教えてくれるやり取りでございました……!
人を好きになる経験がないと何がいけないのか
- 「大好きな友達が他の子と仲良くしているのを見て嫉妬する」ような体験を小中学生の時点でする人も少なくないっぽいし、恋愛に限った話ではないのかなーと。
- 「好き」の感情は尊いものだけれど、コントロールも難しい……とはいえ、「好き」になるかどうかなんてそれこそコントロール不能な、ランダムエンカウントみたいなもなので、「いけない」なんてこともないんじゃないかしら!!
インターネット
コンビニで怪文書をプリントすると、ネットロアがやってくる。Discordから匿名掲示板まで、あらゆる場所で怪奇現象に巻き込まれる『つねにすでに』を知っているか
- お、お、おもしろそ〜〜〜!!!ホラージャンルはあまり触れない立場ながら、「最新のネットツールは恐怖の演出に活用できるか」という部分は常々気になってたんだけど、Discordの使い方がうますぎる。
「大ちゃんちさあ、寒いんだよ。暖房も1階にたこ焼き機が1台あるだけで」夢の中に出てきた奇妙な単語を数十年分蓄積している個人サイトがスゴい
- こんなにはっきりと記憶に残ってるんだ!? 異世界やパラレルワールドの用語を目にしているみたいでおもしろい。
2023年、AIの影響で『絵に求められる事』が激変してきている話。
- 「自分から染み出す何か」というフレーズがしっくりきた。
- ネット自体がもともとそのような表現の受け皿となっていたとも思いつつ、「プロの目線もそうなりつつある」というのはたしかに大きな変化なのかも。
エンタメ
どうして、「学園でアイドルマスター」なのか? 開発陣にぶっちゃけ聞いてしまう、『学園アイドルマスター』ができるまで
- 「体験におけるプロセスの大切さ」が繰り返し話されているけれど、#学マス というゲーム全体に関して言えば、リリース直後の今はまだその「過程」の入口に立ったところなんだろうなと。
- それでもすでに泣かされちゃってる……と考えると、あとが怖い……! 個別シナリオで描かれる1人の成長とソロライブだけで感動させられているので、それが今後「ユニット」や「全体」に広がったとき、どれだけの積み重ねと文脈に泣かされるのか……!
6年前、VTuberを選ばなかった私たちの現在|えのぐ
- えのぐのことを知っている人にも知らない人にも読んでほしい――特に「バーチャル」や「アイドル」の流れの中にいる人には――必読レベルの読み物なのではーーー!?
- 長年にわたって活動しているVTuberさんでも、ここまで詳細な「記録」を表でまとめて掲載している人はそうそういないので、そういう意味でもめちゃくちゃ貴重な資料なんじゃないかしら……!
他の年の「5月」を振り返る
- 2023年:TikTokブレイクの真理、思考の整理法、成功は運か努力か才能か?
- 2022年:“正しい日本語”という幻想、“わかりやすさ”の呪い、リアルとバーチャルの境界
- 2021年:ポストクロッシング、ハルウララとの出会い、うざい広告
- 2020年:メタバース、冷凍矢ガモ姫、連ちゃんパパ
- 2019年:令和ちゃん、映画料金値上げ、バーチャルとファッション
- 2018年:生産性と幸福度、“○○離れ”の元祖、リアルとバーチャルの狭間
- 2017年:経産省の文書、学問と倫理観、おじさんウケするサービス
- 2016年:コンテンツの楽しみ方、オバマ氏と折り鶴、ガルパンBD発売
- 2015年:ネットとメディアと著作権
- 2014年:“新入社員のタイプ”の無意味さ、ラノベの変化