毎月恒例、「今月のブックマークを振り返ろう」のコーナー、今回は2023年2月編です。2014〜2022年の2月の振り返りも末尾に掲載しているので、お暇な方はどーぞ!
社会・時事
Bing AIのチャットができること
- 高飛車な女の子のロールプレイで懇切丁寧に説明してくれるの、いいですね……(大きく頷く)
- 想像以上に文脈を把握する能力が高くてびっくり!
- おじさん構文の絵文字が流れに沿っているのもだし、「一文おきに批判的でひねくれた人間のコメントを入れる」のも自然にできていてすごい。
- コメントにもあるけれど、人間側の「問い」を考える能力が試されている……!
ChatGPTに感情回路を埋め込んだら、やべぇ感じになった
- ChatGPTが、ではなく、人間側が「やべぇ感じ」になる。
- 今はまだ文字コミュニケーションだから、感情を揺さぶられつつも冷静でいられる。でも、疑似人格に姿が、声が、表情がついたら、いともたやすくアナログハックされるだろうし、そうなるのは避けられなさそう……。
会話という錯覚について
- 話題のチャットbotについて、そもそもの「会話」がどのようなものかを分解したうえで考察を加えていく、めっちゃ興味深い内容だった。
- どうしても情報の齟齬やすれ違いが発生しがちな人間同士のコミュニケーションについて、「仲立ちしてもらう」という発想。AIの役割として有効かつしっくりくる。
メタバースを面白がる!世界の渡辺謙、養老先生に聞く
- メタバースは「パーソナル」な空間であるとして、「演劇を舞台袖やバックヤードから見てもらうような使い方ができるかも」と話しつつ、他方では「最終的にはやっぱり中身」とまとめている、渡辺謙さんのコメントの解像度の高さがすごい。
なぜ、“戦わない戦争ゲーム”が700万本 売れる?
- 社会課題を描くシリアスなゲームの流行について。
- その潮流を生み出すきっかけのひとつとして『Papers, Please』を挙げつつ、個人制作だからこそできることにもスポットライトを当てて紐解いていく内容で、すごくよかった……!
- ゲームを介して「私小説」的な表現を行うのはすごく良い流れだと思っているし、ちょっとしっかり追ってみたい切り口でもあるかもしれない。
生活
テレワークで大切なのは「イス」だった! 10万円以上でも後悔しない、2時間座り比べた至高のワークチェア選び
- 椅子! そろそろ買い替えたいと思っている、椅子!! 良い感じの専門店があるとちょくちょく聞いていたのは、もしかしなくてもこちらのお店かしら。買い換えるときは利用しよっと。
大人の秘密基地「小屋」の奥深き世界。雑誌『小屋』編集長が選んだときめく小屋10選! ガレージ・趣味部屋・菓子店など
- うわ〜〜〜!! 良〜〜〜!!!
- とっさに「作業スペース兼VR部屋な小屋が欲しい!」と思ったけれど、まず土地がないよね……。
- このカルチャーが流行して、「小屋」向けの土地を複数人でシェアできるようなサービスとか出てこないかな……。
三重県伊勢市にワーケーション(ワーク&バケーション)で滞在して、「伊勢うどん」を調べてみた
- とてつもないボリュームの記事だったけれど、その中にたくさんの情報と麺愛が詰まっていて、最高の読み物だった!! 食べに行きてえ〜〜〜!!
にんべんの本店には だしBARがある
- だし!! うまそう!! だしキメてえ!!!
- そして飲み会の機会が減った結果、居酒屋でだし巻きたまごを食べる機会も減ってしまっていたことに気づいてぴえん。今度食べに行こ……。
考え方
頑張るのがつらいと感じたら、無理に耐えない。ストイックをやめて焦りから解放された話
- わかる気がする。自分を奮い立たせるための「がんばる」は必要な場面もある。でも、自分基準の「がんばる」を他人に「がんばれ」と押し付けるのは違う。記事中にもあるように、「我慢しろ」の言い換えに聞こえることがたまにある。
難関中学の入試問題の原作者になったけど設問が解けない理由を考えて、編集者にたどり着いた
- なぜ国語の授業で文章読解をさせられるのか。なぜ現代文が得意な人は感覚的に解けるのか。2つの疑問がまとめて氷解した。すごい。
国語の問題で本当に問われているのは、作者の意図なんかではないのだ。
編集者の視点だ。
三笘の1ミリが、かけっこを最後まで走り切れなかった息子を変えた
- 読み終えて、すんごくすんごくあったかい気持ちになった。
- スポーツの力……もとい、最後まで諦めない人の力ってすごいなあ……。大なり小なり世界から影響を与えられて、今もどこかで人の行動が変わっている……と考えるとすごい。
モノの良し悪しが本当に分からない
- 文中にも書かれているとおり、つまるところは「物事に本質的な良し悪しなどなく、あらゆる評価は突き詰めると『個人的な好き嫌い』に収束する」のだと思ってる。
- 「良し悪し」を判断できるのはその筋のプロや専門家くらいで、もちろん彼らの語る判断基準は参考になるけれど、いち消費者としては「好み」に素直であるほうがいろいろ楽しめそう。
- でも一方で、クリエイターとして何かモノをつくったり、発信したりするにあたっては、「良し悪し」の価値判断基準を持っていたほうが立ち回りやすくなるので、「好み」以外の視点として持っておくのは、それはそれで大切な気もするよね。
28歳の青年が立ち上げたパン屋「LAND」が、京都の伝説になるまで
- 「引き算」のお話がすごく興味深くておもしろかった!
- 自身がインプットしてきた知識と経験を総動員して、「自分の理想形」を思い描く。足し算で形作るのではなく、引き算で完成形を描き出す。
インターネット
新幹線は山側にしか座らない
- 「patoさんの記事だ……!」と身構えて読み始めたら、思いのほかカロリー低め(?)の素敵エッセイだった。
- この「気づき」と「切り取り」の考え方は文章に限らず、YouTubeやPodcastにも当てはまりそう。人気の発信者はみんな自然とやってる印象。
- このご時世で出かける機会が減り、「気づき」はすれど、「展開」からの「切り取り」&「行動」ができなくなっている気がするので、どげんかせんといかん。
辻正浩氏が語る、SEOに携わる者の責務と未来
- すごく学びの多いインタビューだった……! ChatGPTがGoogleに取って代わる可能性は(現時点では)低く、一方でGoogle一強時代が続くことへの警鐘も。
- 「SEOが今後どうなっていくか」の話は自分にも無関係ではないので、これからの記事の書き方を改めて考え直さないといけないなー。
- アルゴリズムがどうこうとかバズるためにはどうこうの前に、まず自分のコンテンツの価値を把握しないと……と、そのまま言い換えられそうな指摘だ……。
AIの権威による「ChatGPT」の説明が分かりやすい! 東大松尾教授の資料が話題
- 興味深く読めた!
- 技術や背景に興味がない人も、26ページの「ChatGPTという現象」以降は読んでおくといいかも。「いま起こっていること」と「これからどうなるか」が整理されていておもしろい。
本
巨大書店で戦え!本屋ダンジョン・バトル
- ただでさえおもしろかった前回企画の続編〜〜〜!?
- この前の『走れメロス』の記事から、みくのしんさんが本と「出会っていく」過程が本当に素敵で楽しくてたまらない。
日本で唯一!農業書だらけの本屋に行く
- 「売れている本はありますか?」の問いに対して、『牛の結び方』が出てくる書店。身近な「本屋さん」の話なのに、よく似た異世界感があってドキドキさせられる。
- 『日本の食生活全集』、タイトルだけで心惹かれるものがありますね……!
エンタメ
大ヒット映画「RRR」話題の名字幕「ナートゥをご存じか」は、なぜ「ご存じか」だったのか? 翻訳した2人に聞いてきた
- 本題の「ナートゥをご存知か?」だけでも切り口としておもしろいのに、「翻訳」にまつわるあれこれも興味深く読める、最高のインタビュー。
- 「字幕は文学の領域だ」というお話がすごくよかった!
ぼっちちゃんはなぜネガティブな妄想や奇行を繰り返すのか?その理由とともに「ぼっち・ざ・ろっく!」の魅力を紐解く
- これはちょっと思ってた。もちろん記事中にもあるとおり、それゆえに生きづらいのだろうとは思いつつ。
そもそも、理想の自分を強く思い描いて、それに向かって進もうと行動している時点で、ぼっちちゃんはとんでもなく強い人間なのではないか?
そのことにぼっちちゃん自身が気がついていないというのが、彼女が生きづらさを感じる要因の一つであり、自分自身をなかなか受け入れられない理由なのだと思う。
他の年の「2月」を振り返る
- 2024年:ヒトナー、AIは「魂」を宿すのか、仕事の辞め方
- 2022年:日記駆動仕事術、映画泥棒のモデルデビュー、宗教離れと自己啓発
- 2021年:孤独なオタクの“創造”力、録画飲み会、SQ4R読書術
- 2020年:ふなっしーインタビュー、日韓の映画ポスター比較、音声合成技術の展望
- 2019年:バイトテロ問題、SNSとの付き合い方、30代後半からの処世術
- 2018年:平成生まれの結婚観、“おいしい”の定義、モルゲッソヨ
- 2017年:マリカー問題、読モ化するライター、10億円もらえたら
- 2016年:ネットコンテンツの在り方、閉鎖的な関係性の脅威
- 2015年:ブルーボトルコーヒー流行、リアル車将棋
- 2014年:議論の精度、ネタバレの是非、ふなっしーメンテ