毎月恒例、「今月のブックマークを振り返ろう」のコーナー、今回は2023年7月編です。2014〜2022年の7月の振り返りも末尾に掲載しているので、お暇な方はどーぞ!
社会・時事
学ぶことで世界は広がる。65歳で修士号を取得した私が、還暦を過ぎてからの「学び直し」で得たもの
- いくつになっても学ぶことに意欲的でありたい。そう思わされる、素敵な読み物だった。60歳代の人も大勢いるという、サークル活動の話がいいなー!
- 見方を変えれば、「年齢に関係なく同好の士が集まった“サークル”が放送大学にはある」とも言えそうで、これは若者目線でも惹かれるポイントなのでは……?🤔
- 別の世代の人と近い距離でコミュニケーションをとりながら過ごす機会って、(職場や環境にもよるけれど)意外とない人も多そうだから。
“医師不合格”の石碑 だれが?なんのため?
- 冒頭のカモシカの闖入を見て「あれ!? NHKかと思ったらDPZ開いてた??」と思ったら、ちゃんとNHKだった。よかった(?)。
- それはそれとしてめっちゃおもしろい取材記事だし、松井さんの素敵なお人柄も伝わってきて好き。
宮崎駿最新作『君たちはどう生きるか』を理解できなかった人のためのネタバレ謎解き。
- 現時点で一番共感できる感想記事かも! ……と思って読み進めていたら、やっぱりここでも新海さんの作品名が挙がっていてニコニコしちゃった。
- この3連休でいろいろな人の感想や考察を読めて楽しい。
生活
秘密のドアを開けると地下に「隠し部屋」がある驚きの家。ミステリー作家・下村敦史さん
- 「本棚にある自身のデビュー作を引き出すと、地下へ通じる秘密の扉が開く」というギミックがとにかくもう最高すぎませんか!?!?
- かと思えば、『バイオハザード』などのゲームタイトルが出てきたり、オンラインゲームガチ勢だったりして、必ずしもミステリーに限らないお話が楽しい。
片手袋に路上園芸、顔ハメ看板……まちには「面白がれる」ものがいくらでも存在している——合同会社 別視点・松澤茂信さんに聞く、〈別視点〉と〈まち〉
- 街歩きがそこそこ好きなので、前々から気になってはいた「別視点」のお話。おもしろかった! そしていい加減に本を買って読もう!
- その筋のマニアでなくても「目線」は人それぞれに違うから、掘り下げてみると楽しそう。
せいろでなんでも蒸すパーティ「蒸しパ」が楽しい
- 湯気を眺めながら、普段は話せないことを話す……なんか焚き火みたいだな……いや、どちらかと言えばシーシャ……?
- 蒸しワカメ、からのハムチーズ蒸しが気になりすぎて、無性にお腹がすきました。
普通の会社員がたまたま多摩川の野草を好きになり、会社を辞めて野草で食べていくようになった話
- すんごい読みごたえのあるインタビュー!
- 野草の世界の奥深さもだけれど、読み進めるほどにのんさんの熱意とお人柄が伝わってきて楽しい。
将棋狂いになった
- 読んで「最高〜〜〜!!」ってなったので、今日は最高の1日です。
- 一度でも覚えてハマれば、一生の趣味にもできちゃう将棋。それに限らず、大人になってから新しい趣味に“狂える”のは最高だと思う。
考え方
長男の「アイスの譲り方」を見て、しみじみ感心した話
- 長男氏すっげーーー!!
- 勝負の結果は結果としてひっくり返すことはなく、交渉の余地を示し、説得される自分の得にもなる(かもしれない)ように選択肢を提示して、丸く収めようとする対応力。パない。
共感していないのに「わかるー!」と言うのをやめた
- わかる〜〜〜!! 相槌ひとつ取っても、意外とそこには「自分」を依託しているような感覚があって、嘘の共感によって消耗する何かがある。多分、「自己肯定感」的な何かが。
「正社員以外ありえない」と思い込んでいた自分が「雇用形態よりも大事なこと」に気がつくまで
- 考えてみれば僕自身、ここ数年は仕事に限らず、多くの選択を「息のしやすさ」を基準にしていたかもしれない。たまには「息を止めて飛び込む」ことも含めて。
要するに、雇用形態よりも大事なのは、自分自身がどうしたいか、である。もちろん、フリーランスの保証のなさには不安がある。しかし、自分が息をしやすい環境を選ぶ方が、結果的に健康なまま働き続けられるはず、と今は考えている。
インターネット
Twitterが「終わる」とどうなるのか
- 随分前から「マスメディア」に数えられるくらいには肥大化しているTwitterから、民族大移動が起こることはあるのか。
- たしかにClubhouseの件は事例のひとつとして参考になりそう。有名人を呼び込み、人が集まる広場をつくり、盛り上がりを維持し、定住してもらえるか。
- 「有名人やインフルエンサーにお金を払って利用してもらう」という手法は定番だし(動画サービスなんかでもよく見る)、一定の効果はあるのだろうけれど、ユーザーの定着率が大きな課題。一時的に人を集めることはできても、それ以上に「層を広げる」には、別のアプローチが必要になりそうな。
- 雑にまとめると「UGCを生み出せるかどうか」が大切で、そのためには「インフルエンサー以外の草の根クリエイター/発信者を呼び込めるかどうか」「彼らに使い続けてもらえるかどうか」が問題になってくるのかなっと。
- 個々のSNSが大きくなり過ぎたこと、複数のSNSを並行して利用しているユーザーが多いことで、今はサービス間の民族大移動が起きにくい状況下にあるように見える。もしそれが今のTwitterで起こったら、間違いなくネット史に残る出来事になりそう。
ツイッターとスレッズのユーザー獲得戦争は、どちらに軍配があがるのか
- こうして並べると、(世界的には)Twitterってアクティブユーザー数が小規模で、Instagramの1/4程度しかいないんだ……!
- 記事中にもあるとおり、日本でTwitterが人気だった理由がどんどん削られていて、優位性を捨て始めている今、これからどうなっていくんじゃろか……。
おれたちはTwitterでなにがしたかったのか?
- 深い共感を覚えてしまった……。ありがとうTwitter……消えないでTwitter……。
ゆるい繋がり。繋がっているのかどうかもわからない程度のゆるさ。
しかし、なんらかの共通点、あるいは共感があるからこそ成り立っているなにか。そういうものがある。
エンタメ
ネギのゆくえ - 山吹
- こういうのだいすきです!!!(大声)
- ちょっと前に「ネギって、道端に落ちているのを見かける食材No.1だよねー」という話をしたら「は??」という顔をされたので、次に話すときは本作もおすすめしようと思います。
漫画家・藤本タツキが語るジブリ作品の魅力とは。満席の映画館で『千と千尋』を立ち見した「原体験」から宮﨑駿監督への想いまで
- めちゃくちゃにおもしろいインタビューだった!
- 作品性と作家性のお話もだけれど、何と言っても着地点が良すぎる。「物語」がもたらすものと、『君たちはどう生きるか』にも通じるトピックとして。
忍者ってなぜ海外で人気なの? ハリウッドの伝説的ニンジャ俳優、ショー・コスギさんとアメリカ文学研究者に聞いてみた!
- 海外のNinja人気の理由と経緯、言われてみれば「そういうもの」として受け入れてしまって考えたことがなかったので、めちゃくちゃ興味深く読めた。
- 『NARUTO』とアメリカニンジャ作品、両者の共通点と違いの指摘もおもしろい。
いにしえの“ネトゲ廃人”が『ブループロトコル』を遊んで思ったことーー今のSNSよりも「居心地のいい場所」としての「オンラインゲーム」を考えてみた
- ゲームのレビューである以上に、「繋がりすぎた現代で、ここが居場所になってほしい」という“願い”の文章として読めた。素敵な視点だと思うし、若い層にも届いたらいいなと思う。
ゼルダの伝説 Tears of the Kingdomが取り戻した「アタリマエ」だった3Dゼルダの魅力
- これまであまり意識したことのなかった「ゲーム批評論」にまつわるお話を興味深く読みつつ、なにより、Twitterで流れてくる動画を見たときの何倍も「実際に遊んでみたい」と思わされる、エネルギッシュな読み物だった。
批評とは、その理由を説得的に示すことにより、それ自体が非常に面白いものだ。
美点もそのまま食べるだけでなく分解することでさらに栄養素が取れるし、欠点だって分解してしまうことで飲み込むことができるようになる。理由は必ずしも論理的に正解が定まるわけではないが、最良の理由づけを提供しようとする思考と反省を止めない限りにおいて、批評は価値あるものとなる。
他の年の「7月」を振り返る
- 2024年:集中して作業する技術、福岡の魅力、東京地下街さんぽ
- 2022年:鳥貴族テレワーク、メタバース発表会、日本最速の盆踊り
- 2021年:開会式ピクトグラム、日本史の学び直し、日傘デビュー
- 2020年:おけけパワー中島、東急沿線さんぽ、月収100万円のUberEats配達員
- 2019年:『天気の子』公開、恋愛不要論、真摯に“文章”と向き合う
- 2018年:西日本豪雨、LGBTと生産性、VRの未来とおじさん
- 2017年:勉強とは何か、“わかりやすさ”の怖さ、中高年がハマるポケモンGO
- 2016年:ポケモンGO、ゆとり教育の意味、青春18きっぷ発売
- 2015年:訃報と、ブログと、ミニマリスト
- 2014年:野々村県議、妖怪ウォッチ、読書感想文