毎月恒例、「今月のブックマークを振り返ろう」のコーナー、今回は2022年9月編です。2014〜2021年の9月の振り返りも末尾に掲載しているので、お暇な方はどーぞ!
社会・時事
AIイラストによって今後のお絵描き界隈にもたらされること
- 画像生成AIに関する読み物としては、過去最高レベルで興味深く読めた。絵を描かない人にこそ読んでほしい。
- 問題点を含めた現状を整理しつつ、同時に「これから起こるかもしれない」ことへのワクワク感が高まる。
- イラストソフトでの背景AIアシスト機能の実装、素人目にも一番「ありそう」と感じていた分野だ……!
AIにできないことは「作者による意志を持った提案」です。
なぜ、「痩せなきゃ」に縛られてしまうのか|人類学者・磯野真穂
- 「すべての答えを『あなた(個人)』に求めすぎてしまうのは怖い」という指摘に膝を打った。
- 「自分はこうしたい!」という明確な答えばかりを持っている人ばかりじゃないし、「自分が周囲の人たちと共有している価値観は何か」という着目点は今すごく大切な気がする。
- 「体重」の話をしているはずなのに、Twitterでもよく見かけるありとあらゆる「数字」に置き換えても違和感がない……!
- 美容でも健康でもビジネスでも、「このとおりにすれば成功する」「これをしないとヤバい」系の言説は怪しいと感覚的にわかっているはずなのに、似た表現で「フォロワーの増やし方」や「再生数の伸ばし方」を語っているアカウントは無批判に受け入れちゃう人も少なくないから、バイアスって怖い……。
家を出るダウン症の弟にはなむけをしたら、えらいことになった
- 結構なボリュームなのに、最後まで一気に読んでしまった。読まされてしまった。
- クスッと笑える軽妙な文章の中で紐解かれる“ままならなさ”との向き合い方に、あれこれ思いを馳せずにはいられない。
きみの家族だから、わたしはこんなにも幸せで、こんなにも悔しい。
大学以外で言語学を勉強する方法
- 2つの講座も気になるけれど、YouTubeも選択肢として提示してくださっていてありがたい!
- まずは記事末尾のブックガイドからチェックしてみようかな。
「なんで否定してくるわけ?」 「いや」で話し始める人に衝撃の事実
- 感動詞(驚き方)の全国調査!「よく驚く」ことで一体感を維持している、という指摘もおもしろい……!
「イヤ」は全国で使用されますが、東日本、特に北関東から東北にかけてよく使われることが分かりました。
生活
巨大書店で宝の一冊を探せ!本屋ダンジョン
- 恐山さんの戦法とルート、本の選び方が、普段の自分と100%一致していてニコニコしちゃった☺
- そして原宿さんの解説が楽しすぎて、個別企画として読んでみたいな……と思ったら、ラストにトークイベントの告知が! けしからん!!
能登半島の海と過ごした最高の夏休み。石川県志賀町に1軒の古民家を買った男は、集落の未来も買おうとしていた
- なんの気なしにページを開いてみたら、もう古民家の佇まいと屋内の写真だけで「良い……」って、うっとりしちゃった。
- そして後半のインタビューで紡がれる「野望」の話もすごい。アツい。かっこいい。
東京だったら1億円で何ができるかといえば、新築マンションを1部屋買うくらいですよね。でもここなら集落の未来を買うことができると思っていて、どっちが楽しいのか。
世界に広めたい!知られざるドイツ名物「スパゲティアイス」
- ウワアアアアアアアアおいしそう!!
- 急に目に入ると結構なインパクトがあるけど、アイスだとわかれば普通にうまそうだし食べたくなるし実際に腹減ってきた……。子供が見たら喜びそうな。
お店選びで後悔したい、痛い目を見たい 清野とおる×パリッコが語るディープな町の飲食店の楽しみ方
- 取材後に向かった二軒目のエピソードがあまりにも強すぎて、めちゃくちゃニヤニヤしちゃった。そんなことある!?!?
- 記事全体を通してすごくワクワクさせられたし、口コミも何もチェックせずにぶらぶら飲み歩きたくなった。
わずか7畳のタイニーハウスに夫婦二人暮らし。三浦半島の森の「もぐら号」は電気もガスもある快適空間だった!
- 光熱費は月10,000円程度! 土地探しと居住空間作りは大変だろうし費用もかかるだろうけれど、いざ暮らし始めたら生活費はかなり押さえられる……ってコト!?
- しかも「第2棟を作成中」との話もあるように、増築しようと思えばできるわけか……!
考え方
平野綾 「声優はアニメだけ出てれば」と言われないために。『ハルヒ』によってスターダムを駆け上がった後の役者人生における“逆境からのリスタート”
- 何度も読み返したくなる、心に残る言葉の多いインタビューだった……!
- 「なんの仕事をしていても、最終的に平野綾だったら良いんです」という一言は、特定の肩書きにとらわれずに活動している人も珍しくない今だからこそ、刺さる人も多いんじゃないかしら。
きゃりーぱみゅぱみゅの 「大人なLADYになるわよコラム」第35回〜『マネーの虎化してるわよ』
- トップモデルでトップアーティストな彼女ですらこう考えること、こう思えることが、何よりもすごい。
たぶん「停滞」の正体って、人が変わってないってことなんだろうと思うんです。きっと新しい出会いがない状態なんです。
でも一緒に手をつなぎながら「うちらさいこー」してると、そのうちどんどん売れなくなっていくのは確実です。
「1年かけたマンガが、らくがきに負けた」上を見るよりも自分の評価を見る /カレー沢薫の創作相談
- 回答の一言目からしてパンチが強い。実際そうかもしれない。
- 「数字」に苦しんでいる人に読んでほしい。
「劣等感に苦しまずに創作したい」というのは「健康的に覚醒剤をやりたい」と言っているようなものです。
「創作を始めたせいで理不尽な思いをして劣等感に苛まれている」と感じるのは「ホラー映画を見て怖かった」というのと同じであり、ある意味あなたは創作というコンテンツを適切に楽しめているとも言えます。
「なんで保育園のときは『○○〈ぐ〉み』だったのに,小学校は『いち〈く〉み』『に〈く〉み』って,『〈く〉み』なの?」
- 誰もが共通認識として持っていて、自然と同じ読み方をしているけれど、厳密にはどのようなルールで運用されているのかわからない……おもしろ〜〜〜!!!
インターネット
推しがアイドルを辞め、VTuberになった。
- 自分は普通にVTuber文化を楽しんでいるタイプの人間だけど、筆者さんのキャラクター観にも共感できる部分が多く、ふんふん頷きながら読めた。
- 「推し」の捉え方、というか、解像度の違いが感じられて興味深い。
- それはそれとして、熱量の高いオタクの文章からしか得られない栄養素を摂取できてニッコニコです!!!☺
「VR」についてかんがえてみた vol.01 前編
- あまりにもおもしろすぎて、「おもしれェ〜〜〜!!」って脳内で繰り返すだけのマシーンになってた。
- こういうテーマでの対談、トークイベントとしても聴いてみたいな……!
AIに酒とつまみを描いてもらう飲み会
- 調理中に料理が消える展開がおもしろすぎるし、「日本酒」から「獺祭っぽい何か」が出力されるあたりからAIくんの学習傾向が垣間見えるなど、お遊び以上のおもしろさがある記事だった……!
エンタメ
「少年ジャンプ」とは何か、なぜヒットを連発できるのか 少年ジャンプ+編集部が語る現在地
- つよい。つよすぎる。
- 魅力的な「マンガ」を世に送り出すことを何よりも徹底しつつ、消費者のニーズや興味関心、コンテンツの消費スタイルの変化にも敏感で、それらを即座に作品作りに取り入れていることが垣間見えておもしろかった。
よく編集者同士で話すと、「面白いんだけど、世の中になかなか知られていない」という話や悩みがあるんですが、ジャンプにはほとんどその悩みはありません。
開発者に訊きました : スプラトゥーン3 - CHAPTER1 カウンターカルチャー
- 随所から「世界観はこうやって創る!」が垣間見えるインタビューとして、めちゃくちゃおもしろいなこれ!!
- 時間経過は感じていたけれど、現実と連動してたのは知らなかった! スパイキーの成長は5年分の成長……!
- 一斉にTシャツ姿になるところで笑った。
- バンカラ街は熱海。おぼえた。
漫画家を目指していた母親にインタビュー
- 「若かりし頃に母が描いたマンガを娘と2人で読み笑い合う様子を、ソファーに座ってバナナを食べながら眺める父」の図が、最高にピースフルで良い。マーガレットに掲載されてるのすっげーーー!!
他の年の「9月」を振り返る
- 2023年:阪神の“アレ”の写真、霞が関のポンチ絵、中国の川端ブーム
- 2021年:編集者とは何か、VTuberの「年齢」考察、2021年のイグノーベル賞
- 2020年:アイマス15周年、池袋の中華フードコート、無思想の怖さ
- 2019年:VRがもたらす革命、Twitterとの付き合い方、なんたらPAY
- 2018年:仕事のやりがい、“真面目”という呪い、クッパ姫
- 2017年:痴漢冤罪、中国のゲーム事情、シングルCDの思い出
- 2016年:レールを逸れてフリー素材を描く君の名は。
- 2015年:五輪エンブレム問題とネットコミュニケーション
- 2014年:アニメに救われた人、ラジオの意義、著作権問題