新年明けまして、はや半月。そろそろ「2015」の文字が馴染んできたかなーというところで、「2014」の話です。
2014年の1年間で、弊ブログから売れた本のまとめ記事でございます。
Amazonアソシエイトのデータを参照。すべてを対象とするとごちゃごちゃになるので、「ブログで単発記事として紹介した本」としております。10冊分。
10位『嫌われる勇気』
リアル書店でもやたらと目にした、2014年上半期のベストセラー。
哲人と青年の掛け合いで「アドラー心理学」を優しく紐解いた内容ながら、ラストにはテレビアニメ版『新世紀エヴァンゲリオン』の最終話もびっくりの青年の豹変っぷりに吹き出した。オチも用意しているとは、やりおる(※褒めてます)。
9位『危険な文章講座』
個人的には並々ならぬ衝撃を受けた本なので、もっと全力でおすすめしたいのだけれど、あまり売れていない模様。もっと魅力的な書評を書けるようになりたい。
誰もが言葉を使って表現できるようになったからこそ、「言葉の使い方」を再確認する時期に来ていると思う。90年代後半に書かれた本ながら、既に「ネットリテラシー」の重要な部分を予見しているっぽいのがすごい。
8位『本の「使い方」』
成功者の“後出しジャンケン”である「ビジネス書」にノーと言い、長年に渡って読まれ続けてきたことによって“普遍性”が担保されている「古典」を著者は勧めている。
でも、何はともあれ、読んでみないことには何も変わらない。読書に関心はあるものの、きっかけがない。そんな人に「使い方」を教え誘う良書です。
7位『ひとりぼっちを笑うな』
“プロぼっち”である蛭子さんの語る、ぼっち論。
単に「ひとりぼっち」を肯定しているわけではなく、それを勧めるわけでもなく、「ぼっちは楽で、グループは怖いけど、でもこういうところでは見ていて欲しいんだよね」という複雑な心境を見事にまとめております。なんとなく、『嫌われる勇気』とつながる。
『ひとりぼっちを笑うな』生きづらいと思い込んでいる人へのメッセージ
6位『武器としての書く技術』
文章術云々というよりは、「ブログを使えばいろいろできるから、良かったらやってみない?」と勧めているような読後感。
まったく押し付けがましさのようなものは感じず、興味はあるけどきっかけが掴めない、といった人の背中を押すような格好。もちろん、既にブログを運営している人にも、「そういう考え方もあるのか」と気付きを与えてくれる内容です。
5位『大卒だって無職になる』
若者の支援を行うNPO法人の理事長さんが書いた本。ひきこもりやニートなど、大きな社会問題に関する解決策は「わからない」としたうえで、個人個人と向き合っていくしかない、と活動を続けておられるようです。頭が下がります。
書名どおりに「大卒から無職」になった自分は、「あるあるー」と共感しながら読みましたが、メインターゲットは就職活動中の大学生なのかな、と感じた。「就職できない=お先真っ暗」という認識を改めるきっかけとなれば良いと思う。
4位『“ありのまま”の自分に気づく』
みんな大好き、“承認欲求”の話。新書の割にはボリューム感があり、今でもたまにパラパラめくって読み返したくなる本。
ここまで“自分”を意識して、この通りに実行するには、それこそ出家するくらいの勢いで全力になる必要があると思う。でも、悩んでいるときなんかにたまに読んで「それな」と考え方を知るだけでも、気分は楽になるのです。
究極の自己肯定は肯定も否定もせず『“ありのまま”の自分に気づく』こと
3位『死ぬってどういうことですか?』
おそらく、10月のKindleストアの大規模セールの影響もあって売れたんだと思う。しかも、著者がこの2人と目に入れば、そりゃあポチっちゃいますよ。
明らかに「個」の強いお二人の対談本ですが、意外と和やかな雰囲気であるように感じられて読みやすかった。死生観、経済、社会、戦争、検察などの多岐に渡るテーマについて、それぞれ自分はどう考えるかを思考するだけで時間が潰せる。今度、読みなおそう。
『死ぬってどういうことですか?』意外と馬が合う?ホリエモンと寂聴さんの対談本
2位『思考の「型」を身につけよう』
セールなどの影響を考慮しなければ、純粋にブログの記事を読んで買っていただいた冊数で言えば、多分こちらがトップ。
記事を読み返してみると、自分でも「為になる」ことは察しつつも1回読んだだけでは理解しきれていないように見える。だから、コンパクトかつ丁寧に感想をまとめられたのかも。いま読み返せば、また別の感想を抱くと思うので、いずれ再読します。
論理的思考とは?経済学の視点から考える『思考の「型」を身につけよう』
1位『ルールを変える思考法』
弊ブログでは初めて「再読」したうえで2つの記事を書いたので、それでそこそこの数が売れた模様。加えて、2度の大規模セールで対象商品になっていたのも大きそう。2位と比べると、ダブルスコアだし。
本書の内容で特に印象的なのは、川上さんの語る「コンテンツ」の定義。これは非常に共感したので、たびたび他の記事でも引用しております。本自体の基となった連載は無料で読めるので、興味のある方はこちらからどうぞ。
川上量生『ルールを変える思考法』曖昧な“コンテンツ”にこそ価値がある?
まとめ:繰り返しのアウトプット、大切。
以上、10冊をざっくりとまとめましたが、この手の「2014年の本のまとめ」記事、今回が3回目になります。
作品によっては、3つの記事すべてで紹介しているような本もあるのですが、書き口は毎回変えております。引用文含むカテゴリー別、好き勝手な文体で書き連ねた自由形、そして今回は、文量を絞った簡易まとめ。
ある種の実験的に変えてみた側面もあるものの、それよりも書いていて気づいたのが、「こうやって何回も感想を書いていない本の内容を覚えていねえ!」ということ。
集中して読めていない……というよりは、読書に関しては「1回読んで感想をまとめて終わり!」になりがちなので、どうしても時間の経過で内容を忘れてしまうっぽい。もともと、記憶力が人よりも劣っているような自覚も手伝って読書ノートを書いてはいたけれど、それも限界がある。
そんなわけで、これからも繰り返し感想をまとめるようなことがあると思います。これだけやって、ようやっと内容の記憶を保っていられるので。アウトプット、たいせつ。