在宅勤務のモチベーション管理!あなたの「スイッチ」はどこにある?

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 「自宅だと作業に集中できない!!」

 ──春の小川を流れる桜の花びらのように、4~5月にかけてのタイムラインではこんな悲鳴が数多く流れていました。昨今の情勢を鑑みて世界的に広まった在宅ワーク。しかし家ではモチベーションの管理が難しく、このように嘆いている人が散見されました。

 周りに上司も同僚もいない空間では自然と気が緩み、集中力も散漫になりがち。変な姿勢でパソコンに向かったり、Twitterに気を取られたり、別の作業を始めてしまったり、無駄に長時間休憩してしまったり、Twitterに気を取られたり。「おかしい……さっきまで仕事のメールをチェックしていたのに、なぜ私はYouTubeで動画を見ているのだ!? 敵のスタンド攻撃か!?」なんていう経験、あなたにはありませんか? 僕はあります。

 そう、一言でまとめるなら、自宅はあまりにも「私的」な空間すぎる

 日常を過ごす生活空間であり、基本的には自分(と家族)以外は立ち入ることのない聖域。そこは「暮らす」場所であり、仕事を忘れて「休む」場所であり、あるいは映画やゲームを「楽しむ(遊ぶ)」場所。

 つまりそこは、「常に気が緩んでいる場所」と言っても過言ではないわけです。そんなところで働くなんて、何か対策でも講じないと無理なのでは……?

 私的な「生活空間」としての性質を変え、公的な「仕事場」として自宅を機能させるにはどうすればいいのか。考え方はいろいろですが、ここでは「気分を切り替える “スイッチ” を準備する」という切り口で考えてみます。

 

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速すぎるSNSを見直し、“書く”ことへの再考を促す本『遅いインターネット』

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 タイトルにホイホイされるまま、割とノリと勢いで本を買った。

 筆者名すら確認せずにポチったため、ダウンロードした電子書籍を開いてようやく「あ、宇野さんの本だったのか」と気づいたくらい。そうやってろくに確認もせずに衝動買いしてしまうほど、ビビッとくるタイトルだったのです。

 本の名前は、『遅いインターネット』

 民主主義や拡張現実、コミュニティやコミュニケーションなど、多角的な視点から現代の「インターネット」を紐解き再考する──もとい “再考させられる” 、示唆に富んだ1冊でした。

 

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2分後の未来と繋がったらどうする?映画『ドロステのはてで僕ら』の緻密なギミックと臨場感がすごい

映画『ドロステのはてで僕ら』感想サムネイル

『ドロステのはてで僕ら』という映画が、おもしろいらしい――。

そんな記事をネット上で見かけて、「これだ!」と思った。時は2020年7月。それまで遠出は自粛していたものの久しぶりに都心へと足を伸ばすことになり、「空いた時間に映画でも観よっかなー」と考えていた矢先のことでした。

「何を観ようかな……話題の最新作……? いや、せっかくの機会だしジブリ映画を観るのもありかも……」などと考えつつも、決め手に欠けていたその時。たまたま目に入ったのが、『ドロステのはてで僕ら』のレビューだったのです。

明らかに自分好みのにおいがしたので、そのまま勢いでチケットを購入。

わくわくしながら足を運んだ映画館のスクリーンで目にしたのは、日常と地続きの空間で繰り広げられる、「すこし・ふしぎ」な非日常。学校の図書館で短編SFを読み終えた後のような、心地良い充足感を得られる作品でした。

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