2024年は「好き」に素直に生きてみよう


 

1月も早くも3日になりますが、あけましておめでとうございます!
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

さて、例年ならここで「今年の抱負はにゃんにゃん(※ここに任意の抱負を入れる)です!」などと書き始めるところですが、困ったことに、僕の「2023年」がまだ終わっていない。年末は意外とバタバタしていたこともあって、いつもの振り返り記事を書くことができていないのです。

というわけでまずは改めて、2023年に思いを馳せるところから。ちょうど1年前に書いた文章では「『やっていき』の精神を思い出せ」と抱負を書いていたけれど、はたして「やっていく」ことができたのか。あったけえ飲み物をチビチビとしながら書いてまいりますので、あったけえ飲み物を片手に読んでもらえたら嬉しいです。

 

「体験」が「思い出」になることを思い出せた年

2023年は、ハチャメチャに楽しい1年だった。

普段は自信なさげに「こんな感じ……?」「そんな気がする……」などと曖昧なふわふわ表現を介することの多い自分ですら、「たのしかったです!!!」などと、教室中に響く大声で感想文を読む小学生男子のような勢いで断言できる。2023年は、マジで楽しかった。

だって、まず1月の時点で、サンリオバーチャルフェスがあったんだよ??

このイベントが、とにかく最高すぎた。VRで体験できる多様なコンテンツの中でも、「楽しさ」レベルにおいては過去最高だったと言ってしまってもいいかもしれない。

このイベント自体は今回が2回目の開催で、第1回の時も「なにこれすっげーーー!! 全人類見てくれーーーッ!!!」という趣旨の感想を当ブログでも書いているのですが、今回はそれを超えてきた。イベント全体として見どころが増えていたのは言わずもがな、個々のパフォーマンスも超絶パワーアップ。それこそ、自分のその後の活動に影響を与えてしまうほどに。

また、第1回との違いとしては、自分自身の環境の変化の変化も大きかった。というのも今回、サンリオVfesが開催する頃には、VRでフレンドと一緒に遊ぶようになっていたことで、「友達とみんなでイベントを楽しむ」体験ができたのです。

しかも今回は音楽ライブだけでなく、友達と一緒にワイワイ楽しめる「パレード」があったことも、イベントの楽しさを底上げしていたように思う。

次々に登場するサンリオキャラクターたちと、目の前で繰り広げられるミュージカル。普通はテーマパークでしか見られない光景を、家に居ながらにして、その場に集まったフレンド同士であれこれ言ったり、歓声をあげたりしながら楽しめる。それは、周囲のお客さんに混ざって大音響の音楽を楽しむライブとはまた違うワクワク感が詰まった、心躍る体験だった。ノイズミュージックさん、元気にしてるかな……*1

そんなサンリオVfesに始まり、数々の魅力的なバーチャルコンテンツにふれることができた2023年。

他にもVTuberのオンラインライブやVR演劇、素敵なワールドにVRゲームなど、多岐にわたる「サイコーーー!!」なコンテンツと出会えた。そしてその中には、例年のように自分1人で“消費”するだけではない、フレンドと一緒に“体験”したものも数多くあった。その楽しかった思い出たちは「写真」としてパソコンに保存され、今やHDDの残り容量が赤くなるほどに膨れ上がっている。

――体験は、思い出になる。

ここ数年の巣ごもり生活によって忘れかけていたその感覚を、バーチャル世界での交流によって取り戻すことができた。2023年を振り返ろうとしてまず浮かんだのは、そんな当たり前のはずの感覚と、VRで一緒に過ごしたフレンドとの思い出でした。

そんな体験をたくさんもらえた、“思い出”しか生まれない場所、ぽこピーランド

 

アスタリスクたちの、

ところで、VRChatにはアスタリスクの花言葉というワールドがある。

ワールドが公開されたのは、2019年9月。自分がVRChatに初めてログインしたのが2019年2月なので、VRでの操作やお作法にもすっかり慣れて、たまにイベントを覗くなどしていた時期だったんじゃないかしら。VRChatの情報もちょこちょこ追うようにしていたので、こちらのワールドも公開後まもなくTwitterで話題になっているのが目に入り、その存在を知ったと記憶しています。

だけど、自分はその波に乗ることができなかった。

なぜなら、当時の自分には、気軽に誘えるフレンドがいなかったから。

バーチャルマーケットなどの大きなイベントを見に行くことはあれど、基本的には1人でワールドを散策するだけ。それが、自分にとっての「VRChat」の楽しみ方だった。「複数人で遊ぶ謎解きワールド」なんてのは縁もゆかりもない場所であり、楽しそうな写真が流れてくるのを見て、羨ましがることしかできなかったわけです。

そんなある種の憧憬を持って、ずっと遠くから眺めることしかできなかったワールドに初挑戦できたのが、2023年4月のこと。VRChatで叶えたかった夢の1つが実現した瞬間であると同時に、そのワールドで味わった体験と感情もまた、2023年の忘れられない思い出となりました。

ワールドの具体的な内容についてはここでは言及しませんが、ここでの体験もまた、先ほどの「思い出」の話に繋がってくる。

まず何より、前述のような憧れの感情すら抱いていたワールドだったので、「フレンドと一緒に遊びに行くことができた」という、それだけで感無量だったことは間違いない。「そんなことある!?」と言いたくなるくらいには難解な謎に目を白黒させつつも、そんなことを一緒に言い合える時間が楽しくて仕方なかった。

その理不尽さに笑いながらツッコミを入れたり、「もう無理!」と匙を投げて正解を検索しようとしたり、にっちもさっちもいかなくなって部屋の隅でローカルトークが始まったり。あの空間で過ごした約20時間と、その中で生じた諸々の感情、そして最後に待ち受けていた体験は、他のコンテンツではそうそう得ることのできない、唯一無二のものだったように思う。

ぼくらのいのちは軽いから。
つながりは簡単に切れてしまうものだから。
だれしもがその時その場所にしか存在できないから。

だから、その存在を、関係を、世界を、なるべく長く続けるためにも、素直に生きてみたい。

「VRChatのワールド」としては4年も前の、今となっては過去の作品かもしれない。けれど、それをこの2023年というタイミングで、一緒に遊ぶようになった“VTuber”のフレンドと一緒に踏破したことは、自分の中では特別な――「バーチャル」な世界との向き合い方すら再考させられるような――かけがえのない体験となりました。一緒に体験してくれた友達をはじめ、手伝ってくれたりヒントをくれたりしたフレンド、そしてワールド制作者さんに、最大級の感謝を。

「このワールドでつくった思い出が少しでも忘れられないものになりますように。」

 

「好き」に素直に生きてみたい

「好きなことで、生きていく」という言葉がある。

改めて説明するまでもないでしょうが、遡ることちょうど10年前、2014〜2016年頃にかけてCMや街頭ディスプレイによる広告キャンペーンで使われていた、YouTubeのキャッチコピーでございます。……そう、10年前。「結構前だった気がするけど、いつだったかなー」と思って調べたら、10年前でした。こわっ。

当初から賛否両論の声もあったような記憶がうっすらとあるけれど、個人的にはこのフレーズ、結構好きなんですよね。もちろん「現実的には……」と思う部分もあるものの、シンプルに「素敵やん」と思う。当時の「YouTuber」の魅力を伝えるフレーズとしても優秀だったし、実現できるかどうかは置いといて、生き方の理想形の1つではあるんじゃないかしら。

しかし、10年も経てばインターネットを取り巻く環境も変わるもの。

特に昨今はネット広告の諸問題が取り沙汰され、当のYouTuberたちも「好きなこと」だけで生きていくのが難しくなりつつあるような雰囲気がある。生きるためには登録者数を増やし続ける必要があり、必ずしも好きとは限らない案件をこなすことを課せられ、環境の変化や周囲の反応にも対応し続けなければならない。そのような空気感はYouTuberだけでなく、VTuberのあいだでも少なからず漂っているように思う。

でも、そんな今だからこそ、純粋な「好き」の感情で突っ走っている人やコンテンツは、一際輝いて見える。

ひと目見れば、その人が本当に好きでやっていることがわかるもの。ビジネスにおいても、関わっている人たちの熱が自然と伝わってくるもの。ファンやリスナーを楽しませるよりも、数字を増やすよりも前に、それを発信する人たち自身が、他の誰よりも楽しんでいるもの。考えてみれば、サンリオVfesもまさにそんな感じだったし、個人サイトでレポートを書かせていただいた2つのイベントも、「好き」が前面に押し出されたものでした。

2023年を改めて振り返ってみると、今年はそんな「好き」や「楽しい」の感情を燃料にして突っ走っている人たちと出会って、自分自身も前向きになれた年だった。特にVRで一緒に遊んでいるフレンドのみなさんは、「好きなことで、生きていく」を地で実践しているようなイメージもあり、いつも並々ならぬモチベーションと活力をもらっています。感謝感謝。

そして、そんな素敵な人たちに混ざって遊んでいた結果、6月にノリと勢いで始まったのが、メタバース番組企画『まだ何も決まってない』でございます。

読んで字の如く“何も決まってない”状態から、メタバース空間で観覧できる月イチの生放送番組としてスタート。毎回メンバーが持ち寄ったコーナーを9人でわちゃわちゃと楽しみながら、徐々に番組&グループとしての形が整っていき、つい数日前には年越し企画を開催。大晦日から元旦にかけてYouTubeでのリレー企画が行われ、みんなで歌うオリジナル曲も発表されました。わぁい!

【オリジナル曲】まだ何も決まってない【個人VTuberグループ】 - YouTube

「ブロガー」として好き勝手に文章を書き殴るだけだった数年前と比べると、びっくりするほど……というか、もはや意味不明な変化ですね!

「おまえ、VTuberを名乗っているわけでもないし、ただのライターじゃなかったんかい!」と突っ込まれてもおかしくない……のだけれど、でもほら、よく考えてみてください。もともとはブロガーであり、Webライター業界でトップを突っ走っている1人であるARuFaさんも、VTuberになったり、楽曲を発表したりしているじゃありませんか!  つまり、そういうことです*2

ここまであれこれ書いてきましたが、2023年を振り返るにあたって、そして2024年の抱負を打ち立てるにあたっても、この番組&グループの存在は外せない。というかそもそも、こうやって久しぶりにブログで長文を書こうと思ったのも、この年越し企画で自分が話したことを整理するためでもあったので。

VTuberを名乗っているわけでもなければ、Webライターとして秀でているわけでもない。ただただインターネットが好きで、やがてブログを書くようになり、ノリと勢いでライターとして独立して、趣味と仕事を行き来するように文章を書き続けた結果、今の場所に立っている――。

そんな自分に、はたして何ができるのか。何をしたいのか。どうありたいのか。どこへ向かいたいのか。あれやこれやと考えて至ったのが、至極シンプルな「好きなことを、もっとやろう」という結論でした。我ながら何の捻りもないし、単純明快が過ぎる。お前は、宣言しないとそんなこともできないのか、と。

ただ、僕個人の現状と心持ちを鑑みると、そうやって言葉にしておいたほうがいいんじゃないかと思いまして……。というのも、2022年からアバターの姿で活動するようになったのですが、あえて「VTuber」と名乗らなかったこと、中途半端な立ち位置に自分を置いたことで、変に遠慮が生じてしまっていた感覚があったんですよね。自称しないことで「VTuberではない自分」を逆に強く意識するようになり、自発的に動くのを躊躇してしまっていた。そんな感覚。

でも、そんな自分も含めてメンバーとして受け入れてくれたグループと、いつもVRで一緒に遊んでいるフレンドのおかげで*3、ようやくその遠慮マインドなくなりつつある今日この頃。だってみんな、肩書きや立場、活動の内容やスタンスに関係なく、誰もが本当に楽しそうに「好きなこと」に取り組んでいるんだもの! そんな姿を間近で見ていたら、そりゃあいろいろ感化されるものがあるし、モチベーションだってもらえるってもんですよ。

なので、2024年の抱負は、「『好き』に素直に生きる」こと。

それまでも好きなことをやろうとしてきたなかで、うまくできていなかったこと。あれこれと気にして勝手に自粛・自重していたことや、自分にはそぐわないと考えて諦めていたこと。そういった遠慮を掻き消すためのマインドセットとして、「素直に生きる」という表現を使ってみようかなと。

1年前に抱負として掲げたにもかかわらず、すべてを遂行することはできなかった、「やっていき」の精神。VRやYouTubeであれこれやるようになったことを指して、ある程度は実践できていたと評価することはできるかもしれない。でも、モブに徹するマインドまでは排除することができなかった。とはいえ、「俺が主人公だ!」などと臆面なく叫べるほどに自信家ではないので、僕は僕らしく、素直に「好き」を遂行していきたい所存です。

前年の反省は反省として記録しつつ、次の年へ。
いざ、2024年を、やっていこう。

 

※という感じで好きなことについて話すPodcast「すきがたり」をYouTubeSpotifyで気ままに更新しています。おたよりも募集中です(宣伝)。

 

2024年のお仕事&執筆履歴(VTuber/VR関係)

インタビュー

書き起こし&構成

ライブレポート

取材

企画記事

今週のお題「2024年にやりたいこと」

*1:詳しくはパレードを参照ください→https://www.youtube.com/watch?v=vzehd7gK7qo

*2:あのスーパーエンターテイナーを引き合いに出すのはさすがに烏滸がましいというか、自分なぞ比較対象にすらならない存在ではございますが!

*3:両者はほぼイコールでもあるのですが!