平成生まれの僕が新卒で入社してから辞めるまでの1年半


仕事を辞めるまで

 退職して以来、ひさしぶりに、勤めていた会社のことを考えた。

 

 少し時間が経ち、落ち着いたこともあり。
 会社について書くのであれば、まだしっかりと記憶にある、今しかない!

 ――ということで、自分が入社し、辞めるまでの経緯を簡単にまとめました。
 新卒3年以内離職者のひとつのケースとして、どなたかの参考になれば幸いです。

 

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内定をもらった会社はブラック企業!?

ブラック企業 内定

 自分が入社したのは、国内のとあるメーカー。業界トップではないものの、日本人ならば知らない人はいないだろう、規模的にも「大企業」と言える会社だった。

 内定の連絡が来たときは「受かったぜひゃっほーい!」という喜びっぷりだったけれど、ネットで評判を調べて愕然。(就職活動性のあいだでは)有名な、2ちゃんねるのブラック企業就職偏差値ランキングにランクインしているではないか。

 

 「……とは言っても、あくまで一部の評判だし、当てにならへんやろ〜」と冷や汗を流しつつ、複数の転職サイトで検索をかけてみる。……やばい。悪評しかない。大丈夫なのか、これ。

 いやいや、でも転職サイトに書き込む人は不満があって辞めたわけだし、意見が偏るのは仕方ないよね! と自分を励ましつつ、これはもう自分の目で判断するしかない! と、実際に仕事を見に行ってみた。

 

 ……やだ……みんな、目が死んでる……。

 

 そんなこんなで、内定式を前にして不安しかなかった僕ですが、内定式と入社前研修、同期との交流を深めるうちに、「あれ? 意外と大丈夫なんじゃね?」と思い始め、そのまま結局、入社してしまうことに。

 ――良い子のみんなは、流されてはいけません。ちょっと考えてみれば、社員さんが入社前の人間に良い顔をするのは当たり前です。おそろしいおそろしい。

 

 その後、年の明けた4月に、入社。
 数日間に渡って研修を受けた後、最終日に配属先が通達されました。

 

 東北勤務を言い渡されて明らかに狼狽している東京人や、実家から通える支店に決まってほっとしている同期、そんななか、僕は名前も知らない土地に行くことに。検索してみたら、一応関東ではあるらしい……けれど、どこだ……これ……。

 多様な表情の同期たち――と言っても、その表情には不安の色が濃いーーは皆、その場で散り散りに。実家で最低限の荷物を用意したら、このままそれぞれの配属先へ行くのだ。この時間(夕方)から東北に向かう人とか大変過ぎでしょうに……。

 

 そして、本格的に仕事が始まる。

 

社畜、はじめました

仕事を辞めるまで 入社

 入社して1ヶ月間は、先輩に同行し、営業のイロハを学んだ。この期間は特に問題もなく、いち早く仕事を覚えて、支店の足を引っ張らないよう、がんばっていました。

 一日の仕事を終えたあとは、会社の寮に戻って、入寮している数人の先輩たちと同じテーブルを囲んで夕食。人見知りの自分は、そんなすぐには馴染めなかったけれど、先輩方は良い人ばかり。特別に大きなストレスを抱えることもなく、生活できていたように思います。

 

 しばらくして、夏。
 仕事にも慣れてきたころ、全社的にめっちゃ忙しい時期である。

 

 馬車馬のように働いた。朝の8時には出社して、遅いときには夜の9時まで外回り。しかも、思っていた以上の力仕事。腰がイカれるかと思った。

 とは言え、別に会社に不満があるわけでもなく。先輩が愚痴を零していても、「まあまあがんばりましょうよ〜」と笑っていたような。

 今考えてみれば、忙しさに追われて思考停止していたんでしょう。……何人かの同期からは、「辞めた」とか「サビ残多過ぎ」とか、不穏な噂は聞いていたのに。

 

ふと、我に返る

仕事を辞めるまで

 忙しい夏が過ぎて、気付けば年末。少し落ち着いてきたかなーというそんなとき、ノロウイルスに感染した。1週間、寮の自室でうんうん呻きながら過ごした。ノロがあんなに辛いものだとは思わなかったでよ……。

 

 これが契機になった。「辞める」を考えるきっかけ。
 大学を卒業して、初めて、働いている自分を見直す機会ができた。

 

 「あれ? どうして僕はこの仕事をしているんだっけ?」と。

 

 このころから、自分の働き方や仕事観、企業について、さらには先のことを考えるようになった。言い換えると、ここまできてようやく「考える」余裕ができた「働く」ことについて考えた

 

さて、どうしよう

仕事 辞める 悩む

 年が明けて、新年会。ノロウイルスをきっかけに我に返った僕は、少し早めの「社二病」的な何かを発症していました。会社に対して批判的になる意味で。上司へのお酌に「胸クソ悪い」と感じるほどには、ネガティブな方向で意識高い系社員に仕上がっていた。

 時は流れて、5月。気づいてみれば、入社してから1年。僕のいる支店には新入社員が配属されず、支店内カーストは最下位のまま2年目に突入した頃。東北に飛ばされた同期から電話がかかってきた。そこでひさしぶりに話す、僕ら2人の見解は一致していました。

 

 「「 飽 き た 」」

 

 さらにその後、別の同期と会って話す機会もあり、ドン引きするような各支店の状況や、知っている同期がもう何人も辞めているという、気分が暗くなる話を聞いた。

 そろそろ自分の身の振り方も……と考え始めた時期が、ちょうどこのころです。転職活動を始めようとも考えたのですが、仕事が忙しいためにそれも叶わず。当時は『ジョブクル』のような、気軽に転職相談ができるアプリもなかったので……。

 

退職を決断 〜 お世話になりました

仕事を辞めるまで 退職願

 入社して、2度目の夏。めちゃんこ忙しい8月上旬。
 僕は、上司に退職願を提出しました。辞める理由は2つ。

 

 ひとつは、単純に「飽きた」こと。
 これはモチベーションの問題でもあるので、一番の原因とは言えませんが。

 もうひとつは、「将来性」の話。
 会社ではなく、自分の。

 

 その会社で働く自分の将来を考えた結果、自分の望む「良い未来」が見えなかった。詳細は書けませんが、「自分のやりたいこと」までの道筋が不明瞭かつ、その会社のシステムではそこまでたどり着ける可能性が限りなく低いと理解したため。

 使い捨てられるくらいならば、その前に自ら動こう、と。上司には「しょうがないよなー、まだ若いからなー」と予想外にあっさり納得してもらえたこともあり、自分の業務の引継ぎほか諸々を終わらせて、10月に退職しました。

 

 以上、新卒で入社しておよそ1年半で退職した、とあるゆとり世代の話でした。

 

 たった1年半の会社員生活。「努力が足りない!」「そんなんでやってけるの?」といったご批判もあるでしょうが、まったくもってそのとおり。でも、自分には無理そうだから辞めた。それだけのことです。後悔はありません。

 この決断が正しかったとは言い切れないでしょうし、この不景気の昨今、やはり安易に会社を辞めることは勧められないようにも思います。けれど、身体を壊すほど無理をしても良いことはありませんし、ぐだぐだと続けて転職の機会をなくすくらいなら、早めに決断するのもひとつの手。

 

 最後に決めるのは、自分です。
 この記事が、どこかの誰かの参考になりましたら幸いです。

 

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