昨日、投稿した記事のおまけになります。そちらでは、入社してから辞めるまでの僕自身の体験を書きましたが、本記事では、その経験の中で「いいね!」と感じた点についてまとめています。大企業に勤めて実感した、4つの利点。
本当は、勤めて感じた疑問点(「よくねえ!」)についても一緒にまとめようと思ったのですが、意外と長くなっちゃったので分割で。
在籍期間は僅か1年半、比較対象もなしのお粗末な内容ですが、「こんなことを考えました」という経験談として。
「よくねえ!」はこちら。
大企業は「安定」しているの?
中小企業と大企業の比較において、真っ先に指摘される大企業のメリット、「安定」。実際のところは、不況と国際競争の激化によって、その「安定神話は崩れた!」という主張も耳にすることが増えたような気もするけれど。
僕の勤めていた企業とその業界でも、企業買収や再編といった話は耳にしていたので、確実に「安定」しているとは言えなかった。けれども、やはり名の知れた大企業。「何かあっても、すぐには潰れないだろう」という、漠然とした安心感のようなものはあったように思う。今、考えると、お花畑ですね。頭が。
「企業」という視点で見れば、安定かどうかは分からない。が、その中の一社員として働いている自分と、その生活、それらに関しては、勤めている限りは「大丈夫だろう」という安心感があったのは間違いない。
では、その安心感をもたらしていたのは何だろう。自分なりに考えて、思い浮かんだのが以下の項目。
「金は命より重い・・・!」
第一に、給料面。
営業職であるため、毎月のノルマクリアは必達だ。上司からも、毎日のように強く言われていた。毎月、時期によって言うことがパターン化していたので、日付を見ずとも今が何日頃なのか分かるレベル。
- 月初……「スタートダッシュ決めてくぞおらー!」
- 10日頃…「ぜんっぜんノルマ足りてねえぞ!エンジンかけろおらー!」
- 20日頃…「やる気あんのかおめぇらアァン!?役目を果たせおらー!」
- 月末……「くぁwせdrftgyふじこlp;@:「」おらー!!!!」
と口うるさくはあるが、歩合制ではないため、例えノルマが達成できずとも、ペナルティのようなものはない。未達成によって、月の給与が大きく上下するようなことはなく、安心して営業に臨むことができていた。
安心はできたが、言い換えれば、これによって、全社員にやる気があったかどうかは別である。
「おれの名を言ってみろ!!」
第二に、知名度。
営業として顧客と接するに当たって、取っ掛かりやすい。名の知れた企業であれば、お客さんに対しての説明の手間が省ける。
商品を見せびらかしつつ、「おれの名を言ってみろ!」と迫れば、理解してくれるはず。肉体言語で語り合おう。故に、中小企業の営業と比べれば、難易度はかなり下がるんじゃないかと思う。もちろん、最終的には営業員自身の腕によるが。
実際、同業他社との競争は非常に激しく、営業活動が過酷なことは間違いない。現業態の新規活動は頭打ちだと思うんだけど…ってのは別の話ですね。
誰も彼もが専門家
第三に、組織。
言うまでもなく、組織基盤はしっかりとしている。経理は経理、採用は採用、営業は営業と、それぞれの業務内容が明確に分担されているので、集中して自らの仕事に取り組み、その分野で経験を積み、成長することが可能だ。
例えば、新商品の案内をするにしても、開発部が商品の特徴を挙げ、宣伝部がそれに適したコピーをつけ、まとめられ最適化された情報が回ってくるので、とても営業活動がやりやすい。それに価値を付与し、魅力的に説明し、売り込む。それがぼくたち、営業さ!
誰もがみんな専門家。ジョブローテーションを採用しているところも多いと思うが、僕の勤務先ではそんなことはなかった。いろいろと危ういような気もする。
すばらしき寮生活
何よりもありがたかったのが、寮生活。会社の寮で暮らすことで、生活費をびっくりするほど抑えることができていた。
社宅費・光熱費は固定。それに加えて、一部の食事がついてくるのが大きい。仕事を終えて寮に戻った時、ご飯が用意してあることの安心感は半端ないっす。味と内容は、寮母さんの技術によるけれど。
会社を辞めた後の僕が今、こうして仕事を探しつつ生活できているのも、勤めていた頃に生活費を最低限に抑え、貯金できていたことによるもの。本当に感謝しています。
以上、僕の元勤務先で「いいね!」と感じたことでした。これらは「大企業に共通するメリット」ではなく、「僕の勤めていた企業で感じたメリット」になりますので、念のため。