ぐるりみち。

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noteを長く楽しく続けるための指南本『noteではじめる 新しいアウトプットの教室』

『noteではじめる 新しいアウトプットの教室』感想記事サムネイル

 僕から見た、『note』というサービス。
 それは、「素振り専用グラウンド」のような場所でした。

 ブログで書くのもTwitterで呟くのも中途半端な文章を書きなぐったり、他の場所では言いづらいことを喋ったりする場所。そして「やりたい!」という気持ちはあるものの、人の目がある場所ではあまり見せたく(聞かせたく)ない活動を、こっそりと練習するための場所。

 でも同時に、「別のことでもnoteをうまく活用できないかなー」と、前々から漠然と考えていた部分もありまして。特に最近はこのブログへのコメントも減りつつあり、これまで関わりがなかった人と交流してみたい気持ちも大きくなりつつあったので。

 そうやってモヤモヤしていたところ、ナイスすぎるタイミングで出版されたのが、この本。『noteではじめる 新しいアウトプットの教室』です。普段からブログを拝見しているコグレマサトさんの名前を共著者名に発見したこともあり、迷わずポチりました。

 初めてnoteを使う人に向けたハウツー本でありながら、中途半端にnoteを使っていた自分の目線でも役に立つ情報の多い、初心者〜中級者向けの指南書でもある。「書き方」のみならず「続け方」にも焦点を当てて紐解いた「アウトプットの参考書」として、多くの人におすすめできる1冊です。

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「初心者向けのハウツー本」であり、効果的な「アウトプットの考え方を学べる実用書」でもある

『noteではじめる 新しいアウトプットの教室』表紙

 もう15年以上もブログを書き続けているコグレマサト@kogureさんと、同じく長年にわたってネット以外のメディアでも広く活躍されている、まつゆう*@matsuyouさん。ブログ黎明期から情報発信に携わってきたお二方による共著が、この本です。

 情報発信のプロである2人が今注目しているのが、本書のタイトルにもある『note』というサービス。普段からインターネットにふれている人であれば改めて説明するまでもないでしょうが、noteは文章・写真・動画・音声などを投稿できるプラットフォームです。

 もしかしたら、「あれ? noteってブログじゃないの?」と引っかかった人もいるかもしれません。Twitterに代表される各種SNSよりも長文を投稿でき、画像などもあわせて記録することが可能なnoteは、たしかに広義の「ブログ」の一種であると考えられます。ですが、note運営はその用途を「ブログ」に限っていません。

note(ノート)は、文章、写真、イラスト、音楽、映像などを手軽に投稿できるクリエイターと読者をつなぐサービスです。ブログのように使うことも、SNSのように使うことも、コンテンツを販売することも自在に活用いただけます。

note(ノート) - Google Play のアプリより)

 ブログとしてはもちろんのこと、SNSとして他のユーザーとやり取りをすることもでき、自分の作品を公開・販売するプラットフォームとして利用してもOK。それこそ、まっさらな “ノート” のように十人十色の使い方ができるのが、『note』というサービスの魅力だと言えるでしょう。

 ただし「どのように使うこともできる」という自由さは、初めてふれる人を戸惑わせることもしばしばあります。急に真っ白なノートを手渡され、「ほら、自由に使ってごらん」と言われても、すぐにそれを自分の思うままに扱える人はそうそういないのではないでしょうか。

 そこで役に立つのが、本書のような “指針” となる存在です。

 この本は、noteの活用方法を知ることのできる「初心者向けのハウツー本」でありながら、効果的な「アウトプット」の考え方を学べる実用書でもあるのです。noteに限らず、日々の出来事や自分の考えをまとめる習慣を身につけたい人、そうすることで活動の幅を広げたい人に、ぜひともおすすめしたい1冊です。

先輩クリエイターが語る、十人十色の『note』の魅力

 初めて使う人を想定し、実際の画面を載せながら、noteの使い方を基本から説明していく本書。「使い方」のみならず「書き方」にも細かく言及しているため、noteに限らず、初めてブログを書く人の「最初の1冊」としても勧められる本となっています。

 「そもそもnoteってどういうサービス?」
 「書く内容はどうやって決めればいい?」
 「投稿頻度や文字数はどうすれば?」
 「読まれるためのコツはあるの?」
 「ネタに困ったらどうしよう?」
 「ぶっちゃけ有料ノートってどうなの?」
 「マガジン機能の有益な使い方って?」
 「モチベーションの保ち方を教えて?」

 このような細かな問いにも、10年単位で情報発信を続けてきたプロの2人が丁寧に答えていく構成。自分が書きたいこと、発信したいことがはっきりしていない人にも、各々に「こういうふうにすればいいのか!」という指針を示してくれます。

 とはいえ、事細かに「こうやって書こう!」と説明してしまうと、せっかくの自由なnoteの魅力を削ぐことになりかねません。ですが、その点はご心配なく。本書では特定の「使い方」に限定して取り上げるのではなく、2人の筆者が別々の視点で活用法と魅力を語り、複数の選択肢を示していく構成になっています。

『noteではじめる 新しいアウトプットの教室』目次

 加えて、その一連の流れで掲載されているのが、実際にnoteを利用している7人の先輩クリエイターへのインタビュー。これがまた、三者三様の「使い方」を知れておもしろいんですよね……!

 登場するのは、ブロガーであり数々の著書を持つ堀正岳さんや、元アイドルの夢眠ねむさん、イラストレーターであり「はてな」では知っている人も多いだろう吉本ユータヌキさんなどなど。肩書きが違えば用途も違う、コンテンツが違えばスタンスも違う7人が語る『note』の話は、どれも興味深く読めました。

僕にとっての『note』と、本書を読んで考えたこと

『noteではじめる 新しいアウトプットの教室』引用

 個人的な話になりますが、僕にとって『note』というサービスは、ずっと中途半端な立ち位置にありました。振り返ってみれば、登録したのはリリースされたばかりの2014年。けれどあまり惹かれる要素がなく、やがて放置することになってしまったんですよね……。

 日記や作品レビューはブログで書いているし、自由気ままに長文を書きなぐってヒャッハーするのもブログだし、短文で好き勝手に呟くのはTwitterで事足りているし。写真はInstagramがあるし……というか、写真ですらブログで公開したほうが楽に感じられていたくらいだし。

 つまるところ、僕はずっと「ブログ」で満足していたわけです。新しく別の場所を必要とすることもなく、試しに使ってみたとしても「やっぱりブログでいいかなー」と戻ってしまう感じ。その後、気が向いたときに投稿したり、有料マガジンをつくってみたりしたものの、結局はいつも “ここ” に帰っていました。

 ただ、そんな自分でもひとつだけ、noteに役割を持たせて続けられていた時期がありました。その記録が、以下のマガジンに残されています。

 文章ではなく、写真でもない。自分のブログでは公開することのない「音声」のコンテンツ。PodcastやVTuberのラジオ配信にハマった時期に、「おもしろそー! ワシもやってみたーい!」というノリと勢いで始めた、なんちゃってラジオ音声ですね。

 もちろん、単に音声を公開するだけなら、YouTubeや他の選択肢もありました。にもかかわらず、なぜあえてnoteを選んだのかと言えば──理由はいくつかありますが──「有料」にすることができたから、というのが大きかったかもしれません。

 ただし、稼ごうと考えたわけではありません。簡単に言えば、「有料」というハードルを設けることで、ブログやTwitterとは別の「閉じた空間」をつくりたかった、というのが主な理由です。ただでさえ拙い己の「喋り」を無関係な人の耳に入らないようにし、そのうえで、自分が続けるモチベーションとするため。

 最終的には、継続して28記事・8時間強に及ぶ音声記事を投稿することに。さらにはそこで自信をつけたことによって、別の場所で100日連続配信を達成し、活動の幅を広げることにもつながりました。「話すのって、おもしろいじゃん!」ということに気づけたのは、noteの存在があったからだと断言できます。

 ──とまあ、本の感想とは関係のない話が長くなりましたが、これが僕にとっての「使い方」。普段はやらないことを積み重ねる場所として、慣れない活動を試行錯誤しつつ繰り返す「素振り専用グラウンド」として、noteを活用していた格好です。とにもかくにもアウトプットすること、外に出し続けることの重要性を、改めて強く実感しました。

 そしてそれは、本書でも繰り返し語られています。

 とにかく書くこと、書くことでインターネットに存在すること、そして書き続けることで存在感が増していくことが、noteのみならず、インターネットでの作法として大事なことだと考えています。noteの本ではありますが、インターネットで大事なことも書いています。

(『noteではじめる 新しいアウトプットの教室』P.220より)

 これから使い始める人には指針を示し、情報発信に慣れている人には初心を思い起こさせつつ、まっさらな “ノート” をうまく使いこなすための考え方を教えてくれる。そして、何よりも大切な、「書く」ことと「続ける」ことの重要性を示してくれる。それが、この本の魅力です。

 最近はVTuberやそのファンの中にも記事を投稿している人が多く、これまでにないほど身近に感じられつつあるnote。しばらくまた離れぎみだったのですが、もっと気楽に書き連ねたり、自由気ままに喋ったりしてみたいなーと、本書を読み終えた今は考えております。もしよかったら、覗いてやってくださいな。

 そして、これからnoteを始めようという方は、ぜひ本書を手に取って読んでみてください。自信を持っておすすめします!

 

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