帰り道で、ブルッと震えたポケットの中のスマートフォン。通知を見ると、「プレミアムフライデーの今日はサービスしちゃうゾ☆」的なタイトルのメルマガが。プレミアムフライデー……もはや、どこか懐かしさを感じる響きですね……。
7月最後の金曜日だった本日。 “プレミアム” な雰囲気はどこへやら、至って普通の平日……かと思いきや、そうでもなかった。いや、普通にオフィス街を歩いているぶんにはさほど違和感はないのだけれど、ある特定の場所に関しては何かが違う。どことなく、浮ついた空気を感じるのです。
そう、『ポケモンGO』に勤しむ老若男女である……っていうのもそうなんだけど、それだけじゃあないのです。むしろ別の場所なのです。
お仕事でふらふらっと歩きまわってきた、炎天下の金曜日。街中では伝説のポケモンを追いかけるポケモントレーナーの姿が見られた一方で、山手線をぐるりと巡ると、そこには「夏」の装いをした家族連れと観光客たちの姿が散見されたのでした。
※『ポケモンGO』の伝説レイドについてはこちらの記事からどうぞ。
伝説ポケモン実装と聞いて街に出たら、トレーナーたちが帰ってきてた
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映画にスタンプラリー、今年はアプリも!夏は「ポケモン」の季節
7月末といえば、すなわち、学生的には夏休みである。サマーなホリデーである。ホットなデイズをフェスティバっちゃうほどにエンジョイできるのである。なんともうらやまけしからん。僕のところにも、すてきなサムシングがカモーン! してくれないかしら。
さて、 “空梅雨” とはなんだったのか……と言わんばかりに、雨がよく降っていた(気がする)ここ数日。数日ぶりに晴れ間がさした今日は、サマーホリデー民にとっては絶好のポケモンゲット日和でもあったはず。案の定、街中にはたくさんのトレーナーが繰り出しておりました。ワシもワシも!
こちら、11:00頃のマクドナルド西新宿駅前店。午前中、東新宿で用事を終えて、さあ次の目的地を目指そうか――と思った矢先、『ポケモンGO』のマップ上でルギアが爆誕しているのを発見。こりゃあ行くしかあるめえと駆けつけたところ、こんなんなってました。わぁい!
こうして見ると、なんともまあ、夏休みっぷりを感じる空間じゃありませんか(ワイシャツ姿で社員証をぶら下げている人もちらほらいるけれど)。ところがどっこい。「夏ゥ!」な景色が広がっているのは、何も街中の『ポケモンGO』だけではございません。鉄道駅にも、サマーがカミングしていた。
そう、ポケモンスタンプラリーである。1997年以来、これまた20年の歴史がある夏の風物詩でござる(ただし未開催の年もあった模様)。そういえば、1997年の景品はたしか、「なみのりピカチュウ」のポケモンカードか何かじゃなかったっけ……?
というかそもそも、どうして新宿から急に新橋駅構内のスタンプラリーに移動したのかというと、この日は原稿用の写真を撮るべく、都内の駅をいくつかまわる必要がありまして。新宿を皮切りに、山手線を反時計回りにぐるっと巡る形で移動していたのです。それゆえの新橋。
母親に手を引かれて歩く女の子がいれば、我先にとスタンプ目指して駆け出す兄弟も。立ち寄った多くの駅で、スタンプラリー中と思しき少年少女(とその親御さん)を見かけました。……いやはや、夏真っ盛り、ピカピカ真っ最チュウじゃないっすか。小林のさっちゃんの歌声が聞こえる……。
そのなかには、営業先に向かう途中らしいサラリーマン風のおじさまがスタンプラリーのチラシを手に取って、何かニッコリ微笑んで立ち去るような光景も。あれはきっと、「週末にでも子供を連れて来てやるぜヒャッホゥ!」的なスマイルですね。素敵なパパさんだ……。
もちろん、何もポケモンだけが「夏休み」的な要素、というわけでもなく。
新宿駅には、「オノボリさんだと思われるから騒ぐなよ〜」「田舎モン上等だべww」とじゃれ合う男子中学生たちがいたし、移動中の電車内でも、夏休み真っ最チュウっぽい女子学生グループが見受けられたので。……あと、浴衣姿のカップルもいましたね! ちくしょう! 似合ってるじゃねぇか!
で、極めつけは東京駅でござる。
久々に東京駅に来てみたら、地下街がスーツケースを転がす家族連れ・学生・外国人観光客で溢れかえってた。夏休みかしら。思わず新幹線に飛び乗って遠出したくなるよね……と思ったけど、そんなお金はないよね……。行くならせめて夜行バスだよね……。
— けいろー (@Y_Yoshimune) 2017年7月28日
東京駅に限った話じゃないけど、夏のターミナル駅って、なんとなく独特の雰囲気があるよなあと。ほかの季節の連休・長期休暇で旅行するのとはまた違った、「夏ならではのワクワク感」みたいな。子供たちのはっちゃけ具合が、明らかに冬休みとは違う。めっちゃヒャッハーしてる。
あるいは、そういった景色から過去の自分の「なつやすみ」が想起されるため、ちょっとした懐かしさを覚えている部分もあるのかもしれない。田舎のじっちゃんばっちゃんの家――と言うほど田舎にはなかったけれど、普段は縁のない特急列車に乗ることの高揚感。その乗車前の “ワクワク” が、7、8月のターミナル駅にはあふれている。そんな気がする。
……でもまあ、新幹線に乗るお金も、長旅に出る余裕も、(今のところは)ない自分としては、近場で伝説のポケモンと格闘する形に落ち着くのですが。いやー、去年のリリース当初ほどの盛り上がりにはならないと思ってたけど、意外に人が集まっててビビる。
むしろ、人が集まるにしても、いくつかの大きな公園に散らばっていた去年と比べて、今回は「特定の時間」に「一箇所のスポット」へ人が押し寄せるため、ある意味では前年以上に『ポケモンGO』プレイヤーの姿が目立っている印象も。帰りに寄った池袋だけでも、結構な人波になってた。
今のところは大きな問題にはなってないっぽいけど、これ、私有地への立ち入りなどにも発展しかねないよね……。去年から散々っぱら言われていたように、「マナーを守って楽しくデュエル!」できれば問題はないのでしょうが。ちょっとだけ、不安。
それでも、世代を超えてたくさんの人が「ポケモン」に向き合っている景色は、個人的にはなんだか嬉しいものでもあったり。自分の両親と同じくらいの世代に見えるカップルが、2人でわーきゃー言いながら画面をタップしている様子は、はたから見ると微笑ましい。楽しそう。
そんなこんなで、もともとは普通に日記を書くつもりだったのが、気づけば「夏はポケモン!」な話になっていたのですが……うむ、20年経っても、ポケモンはいいぞ。楽しいぞ。
僕自身、今年は14年ぶりに『劇場版ポケットモンスター』を観に行き、予想外にボロ泣きしてしまった、という出来事もありまして。『ポケモンGO』も合わせて、あっちゃこっちゃで黄色い電気ネズミを見ない日はない今日このごろです。ポスターを見て、また泣きそうになるんじゃが……。
横浜にはピカチュウ軍団も襲来しているということで、暇があったら行ってみようかなーとも考えてみたり。そして何はともあれ、あっという間に8月でございます。あれやこれやとイベントありライブありと、夏を全力で満喫したい。そのために、まずはお仕事をがんばるぞい。