『十三世紀のハローワーク』中世に実在した職業100種以上をまとめた資料集

「職業に貴賎なし」とは言うけれど、いつの世にも花形とされる人気の職業があれば、嫌な顔をされる仕事もある。そして、移りゆく時代のなかで消え行く職業の存在も。──そういえば数年前にも、日本で最後の「三助」が引退したことが話題になっておりました*1

書店に行けば、そういった「職業」の魅力を説いた本も数多い。でもその一方では、過去に存在していたことは知識として知っていても、実のところはよく知らない、知られていない職業も少なくないんじゃないだろうか。名前は知ってる、でも内容はよくわからん、という。

特にファンタジーな世界観のRPGなどを見ると、実在した職業を “ジョブ” として引用している作品は少なくない。騎士全般だとか、吟遊詩人だとか、錬金術師だとか、道化師だとか。しかし、ゲームの “お約束” としての役回りやステータス配分、スキルなどは知っていても、彼らの元となった「職業」については実のところよく知らない──そんなことは、往々にしてあると思う。吟遊詩人? バード? ミンストレル? 何が違うん?

 

 

そんな、中世の時代に実在した職業について事細かく解説しているのが、本書『十三世紀のハローワーク』です。もともと同人誌として作られ、人気を博していたシリーズ本が、ついに商業誌として出版。買おうかどうしようか悩んでたら、妹が買ってた。さっすがー!(借りた)

それこそ、ゲームの “ジョブ” がごとく描かれた魅力的なイラストと、詳細な解説文によって本書のなかでまとめ上げられた職業は、なんと100種類以上。全294ページの超絶ボリュームは読みごたえも抜群で、いつも本棚に置いておきたい、保存版となっております。

 

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Kindle Paperwhite最新モデルを購入!旧端末から何が変わった?

Kindle Paperwhite レビュー

 Kindleデビューしたのは、2013年の年明けのこと。

 当時の感想として「タッチひとつでどんな本にでも早変わりする文庫本を1冊、いつも荷物に忍ばせているイメージ」などと書いていましたが、その印象は今でも変わりません。それまで遠い存在だった「電子書籍」が一気に身近になり、読書量も増えました。

 あれから4年。

 何度かの世代交代を経て、ますます快適な電子書籍リーダーとして進化していた、Kindle Paperwhite。とはいえ旧世代でも充分に便利だし、無理に買い換える必要もないかな……とずっと考えていたのですが。先日、ついにポチってしまいました。

 というわけで、2012年発売の第1世代から、2015年発売の第3世代へ。Kindle Paperwhiteを使ってみての感想を、改めてざっくりとまとめました。

 

※防水機能の付いた最新モデル(2018年発売)はこちら 

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念願の「字典」を手に入れたついでに「辞典」もポチった

その辞典──もとい “字典” と出会ったのは、大学生のときだった。ゼミに所属してあれこれと課題をこなしていくなかで、教授がたびたび引用していた一冊。

実際、課題に取り組む際にも参考文献として利用することがしばしばあり、大学の図書館で借りるたびにその分厚さに圧倒されていた覚えがある。……と同時に、それまで知らなかった「字」の世界に心惹かれ、わくわくしていた思い出。身近な漢字に、そんな意味があったのか、と。

白川静 字統 普及版 買った

それが本書、白川静氏の『字統』でごす。なんとなく欲しいなーと思いつつも、辞書ならではの圧倒的なほどまでのボリューム感と、相応のお値段に尻込みしていた格好。だって、普及版じゃないと2万円近くしますし……諭吉2枚とか、ガチャが何回まわせるんだ……。

あれやこれやと理由をつけて買わずにいたものの、なんか気づいたら文章に携わる仕事をするようになっていたり、昨年放送のアニメ版『舟を編む』に感化されたりなんだりして、年明けのこのタイミングでえいやっと購入に踏み切ったのでした。普及版だけど、満足感がすごい。所有欲と同時に、謎の幸せを感じる。抱えて眠りたい重量感だ……。

 

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“枯れた技術の水平思考”とゲームの本質『任天堂ノスタルジー 横井軍平とその時代』

先週末の『Nintendo Switch』の発表会を見て、珍しく物欲を刺激されつつある今日このごろ。いやー、アレはいいものだ……。『スプラトゥーン』続編がある時点で購入不可避。

最近はすっかりスマホゲームに時間を取られ、買って遊ぶゲームといえば昔から好きなシリーズ作品に限られている現状。にも関わらず、 “任天堂の新ハード” と聞けばやはり気になってくるわけで、発表会もリアルタイムで視聴しておりました。

そんななか、別に発表会に合わせたわけではないのだけれど、ちょうど先々週から任天堂関連の本を読み進めていたことを思い出した。インフルエンザで寝こみ、半分ほど読んだところで止まっていたのですが……先ほどようやく、最後まで読み切った格好。今回は、その感想をば。

 

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最新のラブコメ漫画をおすすめします!恋愛成分多めの8作品まとめ

マンガ おすすめ

 本記事では、2016年に自分が「出会ったマンガ」のなかから、特にお気に入り・おすすめの作品について、ざっくばらんに語ってまとめてみました

 具体的には、「2015年末〜2016年内に初めて手に取って読んだ作品」に絞った格好。妙に恋愛モノのマンガが多いのは、自分にとっての2016年がきっとそういう年だったのでしょう。ラブコメイヤー。

※2017年の新刊まとめはこちら!

 

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