ブログ初心者におすすめの最初の1冊『ブログを10年続けて、僕が考えたこと』

 ──「ブログ」って、なんだろう。
 そのような疑問が、ふと浮かぶことがある。

 

 そのたびに「ブログはブログ、ウェブサイトの一種に過ぎない」なんてことを確認しつつ、「自分にとっての『ブログ』の意義」を問い直してきたように思う。日記であり、個人メディアであり、他者とつながることのできる貴重なツールである……と。

 僕はまだブログを始めてから3年程度の駆け出しだけれど、これまで自分の考えを数多く書き出してきて、それによって交流を持つようになった人も少なくない。子供の頃から触れてきた大好きな「インターネット」がより外へと拡張され、あちこちへつながったという実感がある。

 時には拙い文章が誰かに影響を与え、感謝までしてもらえるようなこともあった。自分が大好きなコンテンツ作りの手伝いをさせていただいたり、好きなクリエイターと話をするような機会を持ったりしたこともあった。──ブログってすごい、心からそう思った。

 

 しかし一方では、「それってどうなん?」と感じるブログが目に入ることもしばしばある。……いや、そりゃあもちろん、一口に「ブログ」と言っても十人十色ですし、いろいろな目的や運営方法があって当たり前ではあるのですが。

 偉そうに何かを言える立場にないと知りつつも、どうしても物申したくなってしまう「ブログ」の形。例えば、他者を傷つけるような内容だったり、デタラメを書いていたり。そういったブログが目に入ってモヤモヤしつつも、これまではその感情がうまく言語化できていなかったのです。

 

 

 そんな諸々の違和感を、すっきり見事に取っ払ってくれた本がこちら。倉下忠憲@rashita2さんの『ブログを10年続けて、僕が考えたこと』を読みました。ブログはいいぞ。楽しいぞ。

 

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僕の名は。

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「君の名は。」予告 - YouTube

 

「来世は二次元の美少女ヒロインにしてくださーい!!」

 

 ……と神社の石段を駆け下り、中空へ向かって叫ぶほどではないものの、ふと自分には「美少女化願望」のようなものがあるのではないかと思った。飲み会帰りのことである(※要は酔ってる)

 「二次元」という視点で見るならばもちろん、毎朝起こしてに来てくれる幼馴染やら「遅刻遅刻ぅ〜!」と食パンをくわえて走るヒロインやらを相手にフラグを立て、正統派学園ラブコメ生活を送るのも悪くはない。というか最高だ。男のロマンだ。王道はいい。安定感あるよね。

 しかしそれはもはや、四半世紀を生きた非モテ男子が望むにはありきたり過ぎる願いでもある。……美少女とキャッキャウフフ? そりゃあしたいさ! でも、安易なラッキースケベやエ口展開はもはや伝統芸能の域にまで昇華されてしまった。僕らは、リトさんにはなれない。

 そこで、逆転の発想である。ヒロインとキャッキャウフフするのではなく、自分がヒロインになればいい。──そうだ! 残念だったな! イケメン主人公とキャッキャウフフするのは、この私だ! ぴゅあぴゅあ☆ハートフルな恋愛生活を送るも、他のヒロインと泥沼展開の多角関係を繰り広げるも、DT心を弄ぶも、すべてが己の自由である! 俺が、俺たちが、美少女だ! むしろキャワワな女子と僕との百合展開キボンヌ! 『やが君』はいいぞ! ハァハァハァ……。

 ……次元の壁を超えられる技術革新、はよ。

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「星のカービィ ワンフロアまるごとミュージアム」が最高に可愛くて面白かった

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 生誕25周年を前に、各地で『星のカービィ』絡みのイベントが開催されている今日このごろ。特に東京・大阪で展開中の「カービィカフェ」は連日大賑わいを見せており、お昼前にはその日の整理券がなくなってしまうほどだとか。……僕も行ったけど、ショップしか入れなかったよ! ちくせう!

 そんななか、本日から上野のヤマシロヤさんで始まったのが、「星のカービィ ワンフロアまるごとミュージアム」でございます。その名のとおりカービィ尽くしの展覧会として、9月25日までの期間限定オープン。しかも入場無料と聞いたら、そりゃあ行くしかないでしょう。

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上野駅前、ヤマシロヤの建物1階外にディスプレイがあるので、場所はすぐにわかるかと。

 正直、行く前は「ミュージアムとは言っても、カービィの関連グッズが展示されてるだけなんだべ?」とあまり期待はしていなかったのですが……。行ってみたら、端的に言って、最高だった。

 過去作品のポスターやグッズが並べられているだけでも壮観なのですが、何よりも良かったのが、過去作品の「企画書」の展示。最新作にまで引き継がれているアクション要素のコンセプトをはじめ、コピー能力のボツ案などもかいま見ることのできる資料が盛りだくさん!

 カービィカフェももちろん魅力的ですが、「 “ゲーム” としてのカービィ好き」という点で見れば、こちらのミュージアムこそ「ファン必見」でござる。写真撮影・SNS共有可能なスペースもたくさんあったので、その一部をご紹介します。アニメ版の台本もあったよ!

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「役立つ」って、どういうこと?『konel.mag Issue 4』

 「役立つ」は正義。

 いつの世も「生活の豆知識」はメディアで取り上げられる人気コンテンツだし、ネット上では横文字の「ライフハック」が好んで語られている。少しでも日常生活を快適に過ごすため、必要不可欠ではないものの、「お役立ち情報」を仕入れておいて損はない。

 しかし、一口に「役立つ」と言っても、その方向性はさまざまだ。

 ある人にとっては役に立つ知識も、別の人からすれば無価値であるかもしれない。自分が役に立つと考え起こした行動も、はたから見れば意味のないものに映るかもしれない。……そもそも「役立つ」って、何者なんです?

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なぜ役立つものが好きなのか? どうして役立つことがしたいのか?」について、皆さんは考えたことがあるでしょうか。改めて問われると、案外うまく説明できなかったりします。しかし「役立つっていいよね」という価値観は皆に共通しているのがおもしろいところです。では、僕たちが好きな「役立つ」の正体とは、一体なんなのでしょうか?

【C90新刊】どうして役立つものが好きなんだろう? を特集した同人誌『konel.mag Issue 4』より)

 そんな「役立つ」を考える同人誌、『konel.mag Issue 4』を読みました。筆者は、サークル「konel」の佐野章核@sanographixさんと、cube Tanaka@cube10さんのお二方。

 多彩な視点から語られる「役立つ」論に目を通しながら、自分も一緒にそれを考えながら読み進めることができる1冊です。僕らの生活に当たり前に溶け込んでいる「役立つ」について、改めて考えてみましょう。

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