2004年の流行・文化・思い出を振り返る〜アテネ五輪、ハリポタ、前略プロフ


ぼく、けいろー。物を書くのが好きなブロガー。
会社を辞めて自由生活。他のブロガーさんともお話できて、最近楽しい。

──っていうじゃな~い?

でもあんた、スキルも実績もない、実際はただの無職ニートですから!
残念!

フリーランスになって自由気ままな生活をしたい、斬り!
拙者……雇用保険が尽きて貯金が減る一方ですから! 切腹!!

 

──と、波田陽区*1さんをオマージュしてみたわけですが、謎のつらみがこみ上げてきたのはなぜだろう……。

というわけで前回に引き続き、本記事では『放課後』編集部さんの『REPLAY 2002-2004』をリスペクトしつつ、自分にとっての2004年を思い出して好き勝手にまとめてみます。この年はてんこ盛り。

 

 

2004年ってどんな年?出来事やら雑感やら

2014年現在から数えて、ちょうど10年前となる2004年。僕らの財布のお友達、漱石くん&稲造くんとお別れすることになった年でもあります(´;ω;`)ブワッ

 

 

社会

  • 1月19日 - 自衛隊イラク派遣開始
  • 4月1日 - 消費税の内税(総額)表示の義務化
  • 11月1日 - 日本で新紙幣発行

「あれ? いつの間にか、消費税が込みの値段表示になってるよ?」と驚いた当時。これは地味にありがたかった。なお、10年後の現在は、消費税アップの移行期間として、しばらくは税抜き表示が続く模様。めんどい。

 

事件・事故

  • 4月7日 - イラク日本人人質事
  • 10月23日 - 新潟県中越地震
  • 12月26日 - スマトラ島沖地震

人質事件は印象深い出来事。「自己責任」論が高まる一方、ネット上では「自作自演説」が大盛り上がり。

 

文化

  • 3月12日 - 「ミュージックステーション」武内絵美アナ 番組卒業
  • 12月2日 - ニンテンドーDS発売
  • 12月12日 - PlayStation Portable発売

携帯ゲーム機戦争の始まりだー! 高校受験が控えていたので、両ゲーム機を揃えるのは、かなり後になってからだけど。ぐぬぬ。

 

スポーツ

  • 3月4日 - 長嶋茂雄巨人軍終身名誉監督、脳梗塞で入院
  • 8月13日 - アテネオリンピック開幕
  • 10月1日 - プロ野球・セ・リーグ、中日ドラゴンズがリーグ優勝

長嶋さんが入院したときは、野球に関心の薄かった僕でもびっくりした。

 

学校で流行ったアレコレ

「チョー気持ちいい」

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北島康介選手。彼を含めた、オリンピックでの日本勢のメダルラッシュはすごかった!

夏休みが明けて登校してみたら、「チョー気持ちいい」*2の大流行。

「夏休み楽しかったー?」→「チョー気持ちいい!」

「模試の結果どうだったー?」→「チョー気持ちイアッヒャァア!」

「◯◯くんってキモいよねー」→「チョーキモい(真顔)」

文脈がおかしいし、いじめ、ダメ、ゼッタイ。泣くぞ。すぐ泣くぞ。絶対泣くぞ。校長先生も得意気に使っていたような……。このおちゃめさんめ。

 

「守護霊」

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ダニエルくんの演技がこれまたいいんすよ。

なぜか一部で流行っていた、「エクスペクト・パトローナム」*3

多分、あれだ。「魔法」のくせに、それまで必殺技っぽいのがなかったのと、努力して身に付ける技である点が、中二心……じゃなくて、中三心を刺激したんだと思う。

 

「セカチュー」

流行っていた……らしい。僕の観測範囲では、ネタにされるばかりで、誰一人として観に行った人がいないという、逆に稀有な映画だった。え? ピカチューがなんだって?

ちなみに、この頃の僕は「世界の中心でアイを叫んだけもの」を観ておりました。「愛」じゃなくて「アイ」の方。

 

僕にとってのJ-POP全盛期

1989年以来、15年ぶりにミリオンセラーが消えた年。その1989年生まれの自分が、いっちばんJ-POPを聴いていたのがこの時期というのも、なんかおもしろい話。

毎週末は、チャリで隣駅のTSUTAYAへ。塾で仲良くなった友達とも毎週、カラオケへ行っていた。彼の影響で、J-POPに限らず、様々な作品に出会うことになるのです。

 

 

2004年に自分が聴いていたJ-POPのランキングを作るとしたら、こんな感じ。

 

2004年のマイベストJ-POP

  1. 平井堅:「瞳をとじて」
  2. Mr.Children:「くるみ」
  3. ORANGE RANGE:「花」
  4. ゆず:「栄光の架橋」
  5. L'Arc〜en〜Ciel:「READY STEADY GO」
  6. BUMP OF CHICKEN:「オンリー ロンリー グローリー」
  7. スピッツ:「スターゲイザー」
  8. nobodyknows+:「ココロオドル」
  9. ポルノグラフィティ:「愛が呼ぶほうへ」
  10. くず:「全てが僕の力になる!」

 

やだ……くずとか懐かしすぎるんだけど……。
それに、やっぱり男性ボーカル曲が多いっすね。

もちろん女性アーティストを全く聴いていなかったわけではなく、この頃はday after tomorrowや、友達に鼻息荒く勧められたGARNET CROWにハマっておりました。前者はやっぱり「Starry Heavens」、後者は「クリスタル・ゲージ」がお気に入り。

毎週のカラオケでは、テンポMAXの「ココロオドル」で〆るのが定番。エンジョーイwwwオンガクハナリツヅケールwwww

 

ゲーム音楽アレンジサイト

そして、僕の大好きなゲーム音楽の「アレンジ曲」がネット上に転がっていると知ったのが、この頃。

自らサウンドトラックCDを買うようになるまでは、好きな曲の流れる場面で音量をMAXにして、ゲームボーイを放置、作業用BGMにしていたような自分に、アレンジの世界は衝撃的でした。

 

 僕の大好きなあの曲が! ネットで聴ける!
 しかも何か違う! 普通じゃない!

 

原曲とは全く違った印象を与え、新鮮さをもたらしてくれる「アレンジ」という世界の虜になった。ハイテンポの戦闘曲がまったり民族音楽調になっていたり、逆に、のどかな街のBGMがヘヴィメタル風にドコドコドコドコなアレンジをされていたり。

この「ゲーム音楽アレンジ」の世界を知ったことが、多くの音楽の「ジャンル」を覚えるきっかけにも。

個人サイトで公開されている楽曲には、「◯◯ Arrange」のような表記があったり、DLした付属のテキストファイルに解説が書かれていたりしたため、自然と音楽の傾向を覚えることに。特に、ロック系・メタル系サウンドに毒されておりました。

オンライン音楽イベント「Celestia」*4をチェックしたり、そこから新規開拓してみたり。埼玉最終兵器*5さんや、あず♪*6さん、MintJam*7さんを知ったのもこの頃だったはず。

で、このゲーム音楽アレンジ界隈との接触によって、1年後、かんっぜんにオタクの道へと足を踏み入れることになるのでした。おやおや〜? いろんなサイトで見かける、この「葉鍵」や「東方」ってなんだろ〜?

 

加速するネットでの交流、自分のホームページを持つ

2002年はFLASH動画、2003年はCGIゲームときて、2004年。いろいろなサイト、サービスに首を突っ込み始める僕ちゃん。受験勉強しなさい。

 

前略プロフィール

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これだよ……!出会い厨のすくつ!(←なぜか変換できない

僕にとってのSNSサイトの走りと言えば、「前略プロフィール」

学校でもそこそこ流行っていたような記憶がある。クラスで10人くらいは登録してたんじゃないかな?

使い方は簡単。指定された質問に答えるだけで、自分の自己紹介ページを作ることができる。それを友達同士で見せ合いっこするだけでも楽しいけれど、専用の掲示板を付けることも可能。今、考えてみると、モバゲーっぽいね。

友達同士で繋がるだけでなく、友達の友達、そのまた友達と、リンクを辿っていくことで、いろいろな人と交流できるのが魅力。そうすることで、市内の他校の生徒と交流していたような。そりゃあれっすよ、 “それっぽい” かわいい女の子っすよ。ぐへへ。

しばらくは友達と一緒になって使っていたけれど、あまり長続きはしなかったかと。荒らしはいるわ、明らかに怪しい変なユーザーはいるわ、エ口云々でドン引きするようなやりとりがされているわ、肌に合わなかった模様。後の、モバゲーとmixiはハマったけど。

 

楽天広場

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現在は「楽天ブログ」の名称。

初めて作ったホームページはYahoo!ジオシティーズだったと記憶しているけれど、長続きせず。続いて流れ着いた楽天広場で、しばらくサイト運営っぽいことをやっておりました。

内容は、マンガのファンサイト兼ゲームのデータベース的な、よくある自由な個人サイトといった格好。HTMLを学びつつ、バナー制作にも手をつけつつ、別のサイトの管理人さんや、訪れてくれるユーザーさんと戯れてました。楽しかったよー。

レンタルのチャットルームを設置して語り合ったり、お絵かき掲示板を置いてみたはいいけど人が集まらなかったり。とにかく見栄えをよくするべく、無駄に時間をかけてtableタグを調整していたような。アレ、もっとやりようがあったんじゃ……。

受験勉強を始める頃には更新停止、中学卒業と同時くらいに削除したはずだけれど、当時から割と編集やら、カスタマイズやらといった作業は好きだったのかもしれない。プログラムを覚える方向には進みませんでしたけどね!

 

2004年にハマった作品

オタクとしての萌芽。ここから始まるマイレボリューション。

 

『鋼の錬金術師』

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「消せない罪」*8は名曲。PS2のゲームのラスボス戦のリミックスも大好き。

デーレレデレッデーレレレレーレーデレレレレレー♪きーみのってーでー♪(キーミノッテーデェー↑)*9

きっかけは、転校前の学校の友達から送られてきた、年賀状。趣味嗜好が似ていた彼の年賀状には、噂の『ハガレン』のイラストが描かれており、読んでみようと思った次第。

で、一気に発売済の6巻までを買ってきて読みきって、7巻からは限定版を予約するレベルでハマった。同時に放送中だったアニメも観始めて、その世界観に夢中になっておりました。

途中からオリジナル展開だったアニメ版も、ガイドブックを集めるくらいには好きだった。後に完結したコミック版も怒涛の展開ではあったけれど、アニメはアニメで、ホムンクルス周りの設定を変えたおかげで、むちゃくちゃ重い話になってたよね……。劇場版もいいよ!

 

『スパイラル 〜推理の絆〜』

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爆裂ロリータさんかわいい。後にアニメ版がCV.堀江由衣と知って、ホァッ!?となった。

『ハガレン』にハマるじゃろ? → 本誌で読みたくなるじゃろ? → 『月刊少年ガンガン』の購読を始めるじゃろ? → 他にも面白そうな漫画があるじゃろ? の流れで、好きになった作品。

推理漫画かと思って蓋を開けてみたら、超人とのバトルモノだかサスペンスだか、よく分からない状態になってたけど、通して読んでみたらおもしろかったという、なかなかの謎っぷり。キャラクターの個性が強かったのも要因かもしれない。

なんやかんやでお気に入りの作品で、外伝の『スパイラル・アライヴ』も含め、今でも全巻しっかりと揃えてある。原作者*10さんの物語作りが好きなのかも。それ以降の原作担当作は、どれも楽しめたし。もちろん、作画さん*11も好きですよ。今は『うみねこ』*12のコミカライズやってるのか……。

 

『新世紀エヴァンゲリオン』

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シンジに自分を重ねてしまう系男子でした。最低だ……俺って。

友達の熱心な布教活動によって、ついに知ってしまった。『エヴァ』の存在を。

  1. まず、マンガを読まされます。
  2. 「続きが気になるよね?ね?」と煽られます*13
  3. テレビアニメ版全話と、旧劇場版が詰まったビデオテープを渡されます。
  4. 両親がいない隙を見計らって、丸一日かけて、観ます。

……は!?!?(『まごころを、君に』視聴後)

で、病み付きになる、と。「……気持ち悪い」とは、そんな兄を見た妹の言。

BOOK OFFで全てのサントラを買いあさり、『残酷な天使のテーゼ』のバージョン違いを求めて林原めぐみさんのアルバムまで買い、解説本を読み、考察サイトを見て回り、それでも満足できず、いざ行かん、二次創作の世界へ。

LAS、LRS、EOE、逆行、本編再構成、スパシン、クロスオーバーなどなど、ジャンルに関係なく二次創作小説を朝まで読みふけった日々。いやー、若かったですねー。

既にある作品の様々な「可能性」を示してくれる二次創作の存在は、僕の価値観やら固定観念やらをまとめてぶっ壊してくれました。ゲーム音楽アレンジもそうだけど、ファンによる創作活動はやっぱりおもしろい。それが後の、ニコニコ動画辺りにつながるのかな。

だけど、世界を広げすぎるのもちょっとどうかと思うよね。なんだよ、“カヲシン”って! いたいけな中学生男子になんてものを読ませてくれたんだよ! そこは “シンカヲ” じゃないのかよ!

 

『DEATH NOTE』

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『DEATH NOTE』3巻より。これは間違いなく、ポテチのステマ。

全国に “新世界の神” を自称する厨二病患者が溢れることになっただろう作品。

 『DEATH NOTE』の連載が始まったのが、『週刊少年ジャンプ』の2004年1月号から。毎週、塾の先生が買ってきて置いてあり、それまでジャンプを読んでいなかった僕でも新連載から読める作品として、毎週楽しみにしていました。

設定の練られたサスペンスでありながら、良い意味で想定外、突っ込みどころのある展開と、独特の言い回しが周囲で受けていた。唐突に始まったテニス回を読んだときには、なぜか妙に盛り上がっていたような記憶が。「テニプリかよ!」*14的な流れで。

塾の授業時間、教室に入ってきた先生が、座っている生徒全員が「L座り」*15をしているのを視界に入れた瞬間の、何とも言えぬ苦笑いが忘れられない。背骨悪くするよ。

 

『新選組!』

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キャストはみんなはまり役だと思っていたけれど、やはり堺雅人さん演じる山南敬助が最高。

昔からちょくちょく大河ドラマは観ていたけれど、本気で「おもしろい!」と感じて見入っていたのは、『新選組!』が初めて。ジョン・健・ヌッツォ*16

俳優なんてこれっぽっちも分からない僕でも知っている、香取慎吾さんが主人公役だったというのも、取っ付き易くて良かったのかも。あと、ところどころでコメディ色の見られる三谷幸喜さんの脚本も、自分にとっては良い方向に働いたのかな。

で、やっぱり何と言っても山南さんですよ。堺雅人さんですよ。世間的には “倍返し” なイメージが焼き付いちゃっているようですが、僕にとっては、今も昔も山南さんですよ。『篤姫』の徳川家定のイメージもなくはないけれど。

 

オタクの階段のっぼる〜♪

君はまだ〜ヌルオタクっさ〜♪*17

2004年、中学最後の年は、それまで知らなかった文化圏に足を踏み入れたという、非常に濃ゆい年でした。特に、二次創作まわりの衝撃は尋常じゃなかった。おい、受験生。

この時点では、単なる『エヴァ』ファン、もしくは二次創作小説好き、程度ではあるけれど。SS*18では、上に書いたエヴァ、ハガレン、スパイラルに加えて、テイルズ系の作品も読んでいたはず。

他方、この頃にはほぼネットの住民と化しており、以降、日常的なものとして、諸々のサービスに触れていくことになります。

高校入学と同時に携帯電話を持つことになるので、そこでまた着メロを集めたり、見知らぬ人と交流したり。で、オフ会=リアルと繋がることに。

『放課後』編集部さんの『REPLAY 2002-2004』で示された、中学時代の振り返りはこれにて終了ですが、どうしよう。高校時代は、ずぶずぶとオタクカルチャーに沈んでいくばかりなので。き〜えるひこ〜き〜ぐも〜♪

以上、完全に主観による2004年のお話でした。もし良かったら、あなたの「2004年」も教えてくださいな!

 

参考ページ

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