ネットにおける文字コミュニケーション(`・ω・´)


 やっほぉ〜emojiけいろーだよ〜ぉemoji
 今日もマックでノマドごっこemojiコーヒーおいひぃemoji

 

 コトバだけで感情を伝えるのって大変だよね(´・ω・`)
 怒ってないのに怒ってると思われたり…そんなことないのにorz

 

 ……やべえ、なにこれ超疲れるんですケド。。。

 

 文字コミュニケーション、主にインターネットでの交流における感情表現って、その時の流行りはもちろん、その人のネット歴なんかも関係してくると思うのですよ。

 やたら〈絵文字〉を使う人や、(´・ω・`)を多用する人、「!」「♪」「w」などにまみれた人、などなど。そんな、文字コミュニケーションについて考えてみた。

 

emojiemoji絵文字〉emojiemojiを使うのは楽しいヨemojiemoji

 〈絵文字〉と言えば、僕にとってはまだ「スマホ」が「ケータイ」だった時代にまで遡る。画面サイズは320×240、QVGA。フリック入力なんて便利なものはなく、ものっそい早さでボタンを連打してメールを打っていた頃のお話。「逆パカ*1」って今も通じるのかな。

 自分が絵文字を使っていた頃の記録でも残っていれば……と思って、過去のSNSのログの深淵まで掘り返していたところ、辛うじて、ひとつだけ日記が残っていた。ライブの感想なので、消さなかったらしい。過去の僕、ナイス!

 というわけで、絵文字ユーザーだった当時(2007年、高校生)の記録。断片的に抜粋。

 

アマチュア時代に初めて作った曲だそうで、歌詞にいろいろ考えさせられたemoji

2つのアコースティックアレンジ曲
CDとはまた感じが違って新鮮だったemoji

ここでテンションが最高潮にemoji周りと一緒に叫びましたよemoji

鳥肌たったemoji生だと迫力がちがうわemoji

照明の演出が凄くてテンション上がったemojiギターかっこえぇemojiemoji

ステージの合図で、観客の大合唱emojiとても低い歌声が会場に(爆)
俺ももちろん思いっ切り歌いましたともemoji

後はトークも聴いてて面白かったemoji
ボーカルさんは天然だし(オィ)、バンドの人達も面白いemoji

 

 あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!! (頭を壁に打ち付ける)

 

 だれだてめえ!ぼくだよ!

 「いろいろ考えさせられる」ってなんやねん!いろいろって!しかも「(オィ)」ってなんだよ!なんで括弧ついてんだよ!発音難しいなオィ!!

 見なかったことにしよう。……おーけー?過去の日記なんて、余程のことがない限りは掘り返すもんじゃありませんねー。古傷ががががが。

 

 ただ、これを見て思い出したのが、僕の場合は周囲と比べると〈絵文字〉の使用数が少なかった。ご覧の通り、文の末尾にそれとなーく付け加えているだけに過ぎず、極端に多用していたわけではなかったと記憶している。……これでも少ないんですよ?マジで。

 使い込んでいる人は、もっととんでもない。「文」単位じゃなくて、「単語」単位で言葉を装飾しまくって、文章全体がイルミネーションの如くキラキラと輝いているレベルだった。目が悪くなりそう。

 

 そう考えると、〈絵文字〉は感情表現の手段だけではなく、一種のファッション的な要素も持っているのかもしれない。文字を着飾らせて、より綺麗に、楽しそうに、〈ことば〉を装飾するもの。使ってる側は割と楽しかったりするんだけど、今となっては……うわあぁぁぁぁぁぁ(頭を抱える)

 でも一方で、最近の絵文字文化がどうなっているのか、というのはほとんど知らない。スマホ小説を読んでいると、たまに目に入ることもあるけれど、昔ほどはギラギラしていない印象。誰か詳しい人がいたら、教えてくだはい。

 

〈顔文字〉でほっこりしませう(*´ω`*)

 日本のインターネットにおける〈顔文字〉と言うと、2ちゃんねるに端を発する、アスキーアート(AA)*2文化の影響が色濃く現れているような印象が強い。広い意味での〈顔文字〉に関しては、80年代のパソコン通信の時代に既にあったようですが*3

 

 基本的には、( )を顔の輪郭として表現する場合が多いが、簡易的な「^^」のような形もあり、その表現方法はとんでもなく多彩。一行では収まらず、数十行を使ってひとつの「絵」を表すアスキーアートを初めて見たときは、感動した。

 昨今の〈顔文字〉と言えば、もはや一般化してしまった「ショボーン(´・ω・`)」系が広く多世代に使われている一方で、「(☝ ՞ਊ ՞)☝」といった、特殊文字を使った濃ゆい顔文字が幅をきかせているような気がする。

 

 あとは、Twitterで流行っていた、

▂▅▇█▓▒░(’ω’)░▒▓█▇▅▂うわあああああああ

✌('ω'✌ )三✌('ω')✌三( ✌'ω')✌ 楽しい!

のような、長くてインパクトのあるテンプレ芸が好まれる傾向も。

 

 そんな〈顔文字〉もまた、感情表現というよりは、一種の「ネタ」、もしくは単純に「かわいいから」「おもしろいから」といった理由で使われているような。

 特に「(´・ω・`)」については、まだネットを始めて日の浅い、大人の女性に人気なイメージが強いんだけど、僕だけかしら。まあかわいいもんねー。僕も好きよー(´・ω・`)

 

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 とは言え、〈顔文字〉も〈絵文字〉と同様、淡白な文字だけの文章と比べれば、花というか、どことなく感情が乗っているような感じはある。親近感が増すため、交流するとき、こちらとしても気軽に突っ込みやすい。

 

「(笑)」と「www」

 文字コミュニケーションにおける「笑い」の表現と言えば、長きにわたって「(笑)」が使われてきた。ネット以前に遡れば、昭和の頃から存在する表現らしい*4

 それが徐々に略されるようになり、「(藁)」「(wara」「(w」などを経て、「w」に落ち着いた。それが、主に2chのVIP板などで「www」と複数用いて使われるようになり*5、まとめサイトによって一般層にも広まり、現在に至る……といったところかしら。草生やしてんじゃねーよwwwww

 

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 単純ながら分かりやすく、インパクトのある表現なので、今でも随所で使われ続けているが、一部ではそれを嫌う層も存在する。まとめサイトで乱用されすぎてうんざりした、なんてこともあるかもしれない。

 「w」が一般化された一方で、「(笑)」は嘲笑としての意味を持ち始める。「スイーツ(笑)」とか。しかし、もちろん普通に「笑い」の表現としても使われているため、それを使う人や使われている場所などによって、ニュアンスを汲み取る必要がある。めんどい。

 

 「\(^o^)/」の顔文字が、“オワタ”と“万歳”、両方の意味で捉えられるように、「(笑)」や「w」の意味合いについても、時と場面によって使われ方が異なってきている。

 感情を分かりやすく表すための表現が、逆にそのニュアンスを考えて読み取る必要が出てきている状態。どうしてこうなった。いずれにせよ、あまり草を生やしすぎるのも建国悪いので、用量・用法は守って正しく使いましょう。

 

文字による感情表現

 結局のところ、ここまでに書いた表現方法の大半は、その時々の「流行」としての側面が強いように思えた。他の人が使っているから。新しいから。おもしろいから。そのような理由で使っているに過ぎない、テンプレート表現のひとつ。

 「(´・ω・`)」を使うことで、なんとなくユルさを感じさせることもできるが、見る人によっては、煽っているようにしか見えない可能性もある。「(笑)」と同様に。

 「w」などは一定の市民権を得ているような印象はあるけれど、まだ「!」ほどではない。感嘆符はシンプルに「強調」を表すものであり、別のニュアンスをもって使われることはほとんどない。ほとんど、というか思いつかないんだけど、何かあったかしら?

 

 文字で明確な意思表示や、感情表現をしようとするのなら、やはり基本の部分である口調・言い回しに頼らざるをえないのが、現状なんじゃないかと思います。

 文字によるコミュニケーションで誤解が生まれやすいのは、もとから。それを分かりやすくするための〈絵文字〉や〈顔文字〉ですら、場合によってニュアンスが変わってしまう。そうすると、行き着くのは根っこの文章に分かりやすさを求めるしかない。でもそれも難しい。どないせいっちゅうねん。

 ネットで議論が向かないって言われるのは、この辺りの事情にも一因があるのかと。感情を挟まず、事実だけを淡々とやりとりするならともかく、議論が白熱して相手を叩き潰そうとまでしだしたり、自分の間違いを認められなくなっちゃえば、もうにっちもさっちもいかないし。あ、でもこれはリアルでも同じか。

 

 そんなことを考えると、LINEのスタンプって、単純明快にして他のニュアンスが加わりにくいから、かなり優れているんじゃないかとまで思え始めた。

 てっきり絵文字が形を変えただけのものかと思っていたけれど、絵文字よりは情報量が多いし、他の意味合いは含みにくい気がする。もちろん、元ネタを知っているか知っていないかで、伝わったり伝わらなかったりするとは思うけれど。

 

 まあ詰まるところは、「リアルで話せばええやん」ってことになるんでしょうが。

 

 ざっくりと〈絵文字〉〈顔文字〉辺りについて書いてみましたが、一口に「ネット」と言っても、場所によって文化もそこにいる人も変わってくるわけで。Twitter、Facebook、LINE、ブログなどなど、メディアによってもやり取りの内容や方法も変わってくるわけで、その辺についても考えてみたらおもしろそう。またいずれ。

 

 

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