いつの時代も、どこの世界でも、働く人は大変だ。
労働それ自体の苦悩や職場問題は言うに及ばず、ただ目の前の仕事に取り組んでいれば自動的にお給料が振り込まれる──わけではないのがダルい。取引先との折衝に書類の整理&提出、業界は常に変化し続けているし、いつまでもその職が安定しているとも限らない。
そして、そういった “お仕事事情” はどうやら、どの時代、どこの世界にも共通したものらしい。そのなかでも大変なのがお役所仕事であり、剣と魔法が支配する(支配していた)ファンタジー世界においても、役人さんは面倒な役回りを押し付けられるのが常のようだ。
──というわけで、そんな最新の “お仕事マンガ”(?)として、『竜と勇者と配達人』の1巻を読みました。作者は、先日の記事(関連:剣士、吟遊詩人、ドルイド──中世に実在した職業100種以上をまとめた『十三世紀のハローワーク』)で取り上げた本と同じく、グレゴリウス山田(@yamadieval)さん。
『十三世紀のハローワーク』に登場した実在の職業も描かれており、しかもそれがファンタジーなジョブと交わる、とても新鮮かつ愉快なマンガ。お仕事マンガであると同時に、RPGのシステムやファンタジー世界の「お約束」に切り込んだ内容にもなっており、楽しく読むことができました。
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