池袋『六坊担担面』の汁なし担々麺にハマった!辛さが選べて苦手な人にもおすすめ


 汁なし担々麺にハマった。

 担々麺といえば、「辛い麺料理」の代表格(※個人の印象です)。辛い食べ物があまり得意ではない自分にとっては、それまでほとんど縁がない存在だった。たまーに気まぐれで口にするにしても、年に1回も食べないレベル。

 実際に(何かの気の迷いで)食べようとすると、辛さ控えめで注文したとしても、完食には結構な時間を必要とする。とてつもない強敵だ。

 汗をダラダラと流しつつ、お水を何杯もおかわりしつつ、それでなんとか食べ切れる感じ。ただそれゆえに、食べ終えるころには一種の達成感が得られていたような気もする。もしかすると、その達成感を味わうため、稀に頼んで食べていたのかもしれない。

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 ところがどっこい。
 そんな自分が今、汁なし担々麺にハマっている。

 きっかけは、まさしく気の迷いだった。先日、いつものように池袋駅前をぶらぶらしていたところ、見慣れないお店と「担担麺」の文字が目に入った。そのまま通り過ぎようかと思ったものの、よくよく見れば辛さが調節できるらしい。それならば、無理せず食べられる……かも?

 なんとなしに入店し、麺を混ぜ混ぜ、ちゅるっといただいてみた結果──ものの見事に、ハマった。すでに何度か再訪し、そのたびに辛ぇだのうめぇだの痺れるぅだのと言いながら、ちゅるちゅると麺を啜っている近頃。気づけば、すっかりお気に入りのお店になっていた。

 それが、『六坊担担面』さんです。

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気づけば週イチペースで通っている、池袋の担々麺

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 池袋駅東口から徒歩3分。サンマルクカフェやメロンブックスがある道の、パチスロ店の一角にあるこちらのお店が、『六坊担担面』さんでございます。

 オープンは今年9月らしいので、おそらく過去に通りがかったときにも目には入っていたはずだけれど……完全にスルーしていたらしい。あるいは、すぐ近くにある『新潟ラーメン』さんと混同していたのかもしれない。そっちはまだ入ったことがないのよね……。

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 さて、こちらのお店で取り扱っているのは、2種類の担々麺のみ。

 本場である中国・四川スタイルの「成都式 汁なし担々麺」と、それを日本風にアレンジした「日式 汁なし担々麺」。そのほかのメニューは、トッピングとして温玉、パクチー、角煮があるほか、小盛のごはんも注文可能。いわゆる “追い飯” に使えるやつですね。

 また、注文の際には、唐辛子の「辛さ」と花椒の「痺れ」をそれぞれ6段階から選択。お店推奨は「3」で、初めて来店した人には「2」をおすすめしているそう。辛い料理が「まったくダメではないけれど、割と苦手」な自分にとって、これはありがたいシステムだと感じました。

「成都式」と「日式」、どちらを選ぶ?

 自分が初めて『六坊担担面』に入店したのは、11月下旬のこと。週末のお昼時ということもあってか、店内は満席。外には常に3〜5人が並ぶ程度には繁盛していた記憶がある。

 ところが先週末、「今日も昼は担々麺をキメて行こーっと」などと4回目だか5回目だかの担々麺ランチと洒落込もうとしたところ……なんと、驚くほどの行列ができていた。どうやら、『王様のブランチ』で取り上げられていたそうです。テレビ効果、しゅごい。 

本場さながらの刺激的なスタンダード「成都式 汁なし担々麺」

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 初回入店で食べたのはこちら、成都式 汁なし担々麺750円。各種トッピングとして、温玉(100円)パクチー(100円)角煮(300円)があります。

 デフォルトで麺の上に乗っているのは、ひき肉、空芯菜、ネギ。結構な量が盛られているひき肉をまんべんなく散らしつつ、麺の下にチラ見えしている辛そうなタレを、全体になじませるようによーくかき混ぜる。一緒に頼んだ温玉ちゃんは……あとにしようかな。まずは一口、いただきます。

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 麺をちゅるっと啜り、真っ先に口内に飛びこんできたのは、香ばしくも華やかにも感じられる花椒の風味と香り。それが鼻腔に広がる──かと思いきや、同時に舌先から鼻へと突き抜けるようにピリッと痺れが走り、思わず「むふぉっ」となった。むふぉっと。

 あぶねえあぶねえ……。これが「痺れ4」とかだったら多分、「むふぉっ」ところか「ブッフォッ!」などとむせこんでいたんじゃないかと思う。そうだった……担々麺って、 “辛さ” だけじゃなくて、 “痺れ” るんだった……。完全に油断していたぜよ。

 当然、痺れのあとには辛味が舌に広がり、しばらくはピリピリ&ヒリヒリと戦闘態勢に。これがキツくて普段は敬遠していたのだけれど──この日は違った。

 舌を刺激する辛さは思っていたよりも後を引かず、麺を啜ってもぐもぐしているあいだにスッと消えていく程度のピリ辛具合。一方で、口内のみならず鼻のほうへ抜けていく痺れもほどほどの強さで、むしろ食欲をそそるスパイスとしての存在感を放っていた。

 要するに、全体的にすばらしく「程よい」のです。混ぜることで絶妙にラー油と絡んでくれる中太麺も、辛味&痺れとは別方向の “旨味” を運んできてくれるひき肉も、シャキシャキとした食感と清涼感を与えてくれるネギも含めて、全体の調和がとれている。

 どちらかと言えば薄味好き、あまり刺激の強い料理は食べない自分でも、「これくらいならイケる! というかもっと食いてえ!」となるほどのバランス感。特に “痺れ” の加減がしっくりきすぎて、それゆえ病みつきになったのかもしれない。あのピリピリ感を求めて、思わず足が向いてしまうのだ。

まろやかさともちもち感が加わった日本スタイル「日式 汁なし担々麺」

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 そしてもう一品、別の日に食べたこちらが、日式 汁なし担々麺830円

 写真では違いがわかりにくいかと思いますが、「成都式」に含まれるトッピングのほか、干しエビ、ナッツ類、カイワレ大根が追加。タレも、胡麻ペーストをベースに複数のスパイスをブレンドした、 “日本スタイル” の担々麺となっているそうです。

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 “日式”というくらいなので、こちらのほうが食べやすく感じる人も多いかもしれない。 成都式同様の辛みと痺れを存分に感じられつつも、後に残るのはそれとないまろやかさ。馴染み深い胡麻の風味が、辛&痺で荒れ狂う口内を「よーしよしよし」と落ち着かせてくれるかのよう。

 使っている麺も成都式とは異なるらしく、こちらはもちもちの太麺。タレとの良い絡みっぷりは成都式と変わらず、食感でも楽しませてくれるニクいやつ。干しエビのちょっとしたカリカリ具合も相まって、最後まで飽きることなく食べることができました。

 さらに、ただでさえまろやか&もちもちな日式に温玉ちゃんを投入すれば、スーパーマイルドな担々麺に。僕以上に辛い料理が苦手な人でも、温玉をプラスした日式ならば、おそらくはおいしくいただけるはず。辛さと痺れは1か2で、ぜひチャレンジしてみてくださいな。

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 あまりきれいな絵面じゃなくて恐縮ですが、最後に白米を投入し、タレとあわせて余すことなく味わうのもおすすめ。

 麺だけでもそこそこボリュームがあるので、小ごはん(50円)でも充分にお腹いっぱいになるはずです(※上の写真は小ごはん)。いっぱい食べたい人は、ごはん(100円)をぶちこみましょう。


 そんなこんなで、すっかり病みつきになってしまった、『六坊担担面』の汁なし担々麺。数えてみたところ、すでに週イチペースで通っているらしい。今年中にあと最低1回は訪れそうな雰囲気っすね……。

 個人的には「辛さ2・痺れ2」がぴったりですが、ほかのお客さんの注文を聞いていると、「辛さ2・痺れ5」「辛さ5・痺れ2」など、各々に好みのカスタマイズがある様子。小さな数字から始めて、徐々に調整していくと良いかもです。たまには痺れだけでも「4」くらいにしてみようかな。

 週末のお昼時は列ができていることもあるようですが、平日ならまだ入りやすいので、興味のある人はぜひ!

店舗情報

六坊担担面
〒171-0022 東京都豊島区南池袋1-24-5 楽園タウン池袋1F

 ※参考:食べログ / ぐるなび

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