東京都心は秋葉原にて。
片側交互通行の階段を下りた先で、肉と出会った。
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初めてのローストビーフ丼
今日の昼食は、お肉オブお肉。節約のために牛丼&サイゼ三昧だった最近の均衡を崩すべく、普段の2倍はお金を払ってメシを食うのだ。
前々から気になっていたローストビーフ丼を食すべく、秋葉原の『ローストビーフ大野』へ。
ところで、そもそも僕はローストビーフが大好き──というわけではない。
お肉と言えば焼き肉先輩、あるいは丼ぶりに程よく収まった牛丼君こそ見慣れていようものの、ローストビーフと出会う機会はほとんどない。
それは、ちょっと小洒落た居酒屋に行って、「だし巻き玉子があれば幸せ」と安全策へ逃げる自分の横で、グルメな友人が頼むイカした料理──という印象だ。
そんな自分にとっての「ローストビーフ丼」とは、「なんて贅沢けしからん!」と遠目に見る存在であると同時に、「慣れ親しんだ “丼” に収まることで、僕ら庶民のステージまで下りてきてくれているニクいヤツ」とも思える、なんとも不思議な存在だった。
もしかして……これが、恋……?
そんな複雑な男心を秋の空の下で抱えつつ、訪れた秋葉原。
夏休みの時期でこそ、平日のお昼過ぎでもしばしば行列が見られたお店の前は、予想に反して閑散としていた。──まあこれだけ寒くなれば、ローストビーフよりは王道・焼き肉先輩のもとへ馳せ参じるのが男ゴコロ。わかるわ。
しかし階段を下りて地下のお店に入ってみると、そこそこ大きなカウンター席に座っている先客は5人ほど。テーブル席でも2組ほどがモグモグしており、ほどほどに人が入っているという印象。
14:00過ぎでこれなんだから、まったく “閑散として” いるなんてことはないっすね。失礼。
さて、シンプルなメニュー上部に踊る「和牛」の文字に心惹かれつつも、そこは節約マンの僕氏。
「とりあえずは基本的なメニューからでしょう!」と誰かに向かって言い訳しつつ、普通にローストビーフ丼を注文。ごはんの大盛は無料とのことでしたが、時間も時間なので並盛で。
カウンター向こうの厨房をチラ見すると、何人もの店員さんが慣れた手つきでお肉を巻き巻きしている様子。
きれいめな内装は去ることながら、注文を確認する店員さんの声も快活。良い雰囲気でござる。他のお客さんに食べ方を説明する様子を見るに、リピーターと初見さんが半々っぽい。
──と、間もなく運ばれてきました。
ローストビーフ丼(1,080円)です。
ちょっと小振りな丼ぶりに、高々と渦を巻くように積まれたお肉。その頂点でたぷたぷと揺れる卵の黄身が、こちらに向かって「はよ食わんかい」と語りかけているかのよう。うまそう。
……いや、うまい。
一口目からして、間違いなくうまかった。
ローストビーフの性質上、焼き肉のように肉汁ジュワァで「お肉ゥ!」な感触はないものの、口に含めば含むほど、腹に収めれば収めるほどに味わいと満腹感が比例的に伸びていく。
この感覚──間違いない、肉だ。1年ぶりだな。
丼ぶり全体にかけられたタレは言うに及ばず、山頂から溶岩のごとく流れ堆積したようにも見えるクリーミーなマヨネーズが印象的。
実のところ、マヨネーズはあまり好きでない自分。注文時に「マヨはNo Thank You」な旨を伝えようか悩んでいたのだけれど……食べてみると、あって良かったマヨネーズ。
変にしつこさがなく、マヨらか……じゃなかった、まろやかなマヨの味わいが、いい具合にお肉の旨味を引き立てていた。
そして、丼とは別に用意された薬味も忘れちゃいけない。
ちょこんと小皿に用意された西洋わさび&クリームチーズを時にちょちょいと加え、「ずっと肉のターン!」な味覚をたびたびリセット。カウンター上に置かれた岩塩も合わせて、複数の味を楽しめる点も魅力的でした。うまうま。
そんなこんなで、あっちゅうまに完食。
肉肉で満たされた腹腹は、「数日分の肉要員を吸収したったぞ!」と言わんばかりに大満足。当初の予想よりもさっぱり味付けだったので、「濃い味のお肉は飽きるからあんまり……」という人にも勧められそうなお店です。
とはいえ、蓋を開けてみれば全力で「肉ゥ!」なお店であることに変わりはないので、たまーに再訪するくらいがちょうどいいのかな、と。週末は混雑してるっぽいので様子を見つつ。
吉祥寺・原宿にも店舗があるそうなので、そちらもどうぞ。──以上、ごちそうさまでした!
店舗情報
- 公式サイト:ローストビーフ大野 | ローストビーフ丼 ローストビーフ専門店
- 営業時間:11:00~22:00(L.O./日祝は21:00)
- 席数:18席
- アクセス:JR京浜東北線『秋葉原』駅電気街口 徒歩3分
- 周辺のお店:ぐるなび 秋葉原×定食・食事処