たびたび話題に挙がる、Twitterにおけるフォロワーの「水増し」「購入」疑惑。少し気になることがあったので、そもそも「フォロワーは売買していいのか?」ということを調べてみました。
タイトルにもあるように、結論から言えば、「フォロワーの購入」は公式で禁止されています。規約にもしっかりと書かれているので、通報するのが望ましいと言えるでしょう。
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「売買」によって水増しされた(可能性のある)アカウントのパターン
過去に話題となったフォロワー数の水増し問題と言えば、だいたいは初期の「卵アイコン」が並んでいたために一目瞭然でした。
アカウント名を見ると「user001」「user002」「user003」といった名前が並び、誰が見ても簡単に見分けられる残念っぷり。
しかし最近はちょっと傾向が変わって、一覧を見るだけでは判別がしづらい、パッと見でわかりにくいアカウントを大量に作って売買する動きが一般的となっているようです。当然と言えば当然ですが、さすがにその辺は隠そうとしますよね。
例えばこちら、とあるTwitterユーザーのフォロワーリストの一部です。
一見すると、アカウント名・ユーザー名・アイコン画像・ヘッダー画像・プロフィール欄などもしっかりと入力されており、 “生きた” ユーザーであるような印象も受けます。
ところがどっこい。覗いてみると、ツイート内容はアプリを利用した自動投稿が大半を占めており、フォロー/フォロワーのバランスもおかしい。
他のアカウントも妙にフォロー数が多く、「怪しい……」と感じざるを得ません。これだけでは「購入した!」とは断言できませんが。
でもそもそも、途中までの100人ほどは9割9分日本語圏のアカウントだったのに、突如として異文化圏、未知との遭遇が始まってる時点で何かおかしい。一応、このユーザーさんは「海外旅行好き!」的な自己紹介をしていましたが、にしても急変しすぎじゃなかろうか……。
もう一件、こんなパターンもありました。
先ほどと同じく、フォロワー数を遡ると数百人程度までは “生きた” ユーザーなのですが、途中からまた別の違和感が。こちらも、パッと見た限りでは普通のアカウントであるように見えますが、なぜかいくつかの共通点があるという不思議。
具体的には、この前後のフォロワーも含めて「クライアント名が “Android” と “Web” に限定されている」こと、さらに「12月〜2月にかけてのツイートが最新で以後更新されていない」ことという、目につくところではまずこの2点が挙げられます。
で、試しに10人ほどの個別ページに飛んでみたところ、だいたいこんな感じ。
これらのアカウントの共通点としては、「微妙に日本語がおかしい」「ツイート数は全部で10あるかないか」「フォロー/フォロワー数は多くて20人程度」といった部分挙げられるでしょうか。これも断言はできませんが、やっぱり怪しい。
ひとつのアカウントだけでは判然としないものの、複数のフォロワーを参照してみればご覧の有様。しかも、こちらのパターンの場合は水増しに使われた(と思しき)アカウントのフォロー数が少ないため、「このアカウントがフォローしている他のユーザーも、もしかして……」と勘繰ることができてしまいます。
Twitterの利用規約ではどうなってるの?
事実かどうかはひとまず置いておいて、試しに検索してみると、「フォロワーの売買」をしている業者は数多く存在しているようです。
ですが、そういった「フォロワーの売買」行為って、Twitterの公式では認められているのでしょうか……?
この件に関して話題となった出来事と言えば、こちら。お笑いコンビ・キングコングの西野さんが、フォロワーを “買う” 様子を自らのアカウントで実況し、批判されたことがありました。
で、僕もすっかり忘れていたのですが、こちらの記事を読むとしっかりと書いてあるんですよね。「同行為がツイッターの利用規約に反していた」って。マナーの問題ではなく、しっかりと規約で禁止されているらしいとの話。実際に確認してみましょう。
スパム: スパム行為を目的としてTwitterのサービスを利用することを禁じます。一般的に、Twitterにおけるスパムとは、ウェブサイトへの訪問数を増やしたり、無関係なアカウント、商品、サービス、イニシアティブなどに注目を集めたりするために、TwitterやTwitter利用者の快適性を操作したり損なったりすることを目的とした大量または過剰な行動を示します。スパム行為と見なすかどうかの判断では、以下の点が考慮されます。
(中略)
- アカウントへの反応(フォロワー、リツイート、いいねなど)を購入、販売または作為的に誇張しようとした場合
- フォロワー、リツイート、いいねの獲得などをうたう第三者によるサービスまたはアプリケーション(フォロワートレインや、「フォロワー急増」を約束するウェブサイト、その他自動的に自分のアカウントやツイートにフォロワーやエンゲージメントを増やすようなウェブサイトなど)を利用したり、利用を助長したりした場合
(Twitterルールより)
はっきりと「ダメ!」って言ってますよね、これ。
さらに、「スパム」行為の一覧を見てみると、どこかの企業公式アカウントとか、明らかに「あのアカウントもダメじゃん……」と思われる内容の禁止事項もあります。
やっぱり、規約にはしっかりと目を通すべきですね……。
「中身のないフォロワー」に価値はあるの?
- フォロワー3万人買ってみた! | ビジネス | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
- 【コレはヒドイ】ソニーがTwitterのフォロワーを買ってしまったわけ→追記有り | More Access! More Fun!
フォロワー云々に関してはたびたび問題に挙がっているようですが、そもそも「そんなにフォロワー数を増やして、何か得あるの?」という話。
ビジネス用途の場合、もしかしたら短期的に利益はあるのかもしれません。ですが、数字の操作がバレたときに集まる批判を考えれば、悪印象にしかつながらないのではないでしょうか。
個人アカウントに関しても同様です。
そこまでして見栄を張って、実際に効果があるのかは甚だ疑問。(一部からは人気らしい)某ブロガーさんや某アフィリエイターさんについても、試しにフォロワーを過去へ過去へと上ってみたら、「あれれー? おっかしいぞー?」と言わざるを得ないアカウントが確認できました。
一方で、Twitterヘルプセンターの「フォロワーを増やすには?」の項目(※現在は改訂済み)では、以下のように書かれております。
Twitterはフォロワー獲得競争の場ではありません。興味のあるユーザーをフォローし、意味のあるツイートをしていれば、正当なユーザーがあなたを見つけ、ツイートを読んでくれるようになります。Twitterのユーザーは、自分の興味のある更新情報を読むために他のユーザーをフォローします。過度なフォローとフォロー解除は他のユーザーにとってわずらわしいものであり、すべてのユーザーにとってTwitter利用が後味の悪いものとなってしまいます。
(Twitter Help Center | Following rules and best practicesより)
リツイート数やふぁぼに一喜一憂するのも楽しくはありますが、本質は違うところにあるのではないでしょうか。せっかくの「呟き」の場、ルールとマナーを守ってツイートしようぜ!
※何か認識違いなどありましたら、ご指摘いただければ幸いです。