桜の木の下でまったりと……?花見らしい花見をした記憶がない


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何年か前の4月、千葉県某所にて。

 3月も下旬になり、桜の開花が発表されました。

 気温はまだ安定していないものの、東京も週末にはまた暖かくなるそうな。桜の名所、各地での混雑が予想されますね。ようやっとポカポカ陽気の中をあっちゃこっちゃ行けるってもんですよ、ぐへへへへ……へ、へーくしょい……っとくらぁ!(※花粉症)

 一方、世間的には年度の境目ということも手伝って、会社や学校のグループで「週末はいつもの公園でお花見な!」と恒例行事の準備に忙しいところもあるかもしれません。

 いやはや、普段の飲み会とはまた異なり、楽しい催し物となっているのではないでしょうか。花見酒、良いよね。テンション上がるよね……と考えてみたら。

 ……そういえば拙者、どこかに腰を落ち着けてまったりと、あるいはどんちゃん騒ぎするような、「お花見」をしたことがないでござる。あれれ?

 

1年の終わりと、新生活の始まりを予感させる季節

 「桜」と言えば、「和」のイメージ。日本を代表する花として多方面でデザインに取り入れられ、長く広く親しまれている花でございます。古くから諸行無常の感覚に訴えかける花として愛され、“もののあはれ”を重んじる日本の云々……という話はおいといて。

 いずれにせよ、現代においても「春」を想起させる代表的なイメージとして僕らの共通意識にある、桜。それだけでなく、各方面の創作物にもモチーフとして登場し、人によっては「春」と合わせて、自然と思い描かれる強いイメージがあるのではないかしら。自分の場合は、“坂”と“だんご”、そしてピアノのメロディが勝手に脳内再生される模様。

 

 そんな「桜」と言えば、欠かせないのが「お花見」の習慣。古くは平安時代から、庶民の生活にも息づく風習となったのは江戸時代頃だそうですが、ただの習慣に収まらない、ひとつの「文化」となっているような印象も強いですね*1

 ご多分に漏れず、僕も毎年この時期になると、「あー、春っすわー、お花見っすわー」と花粉に冒された鼻をズビズババと震わせながら桜を見に行きます……が、しかし。

 でもよくよく考えてみれば、公園にビニールシートを広げ、どっかと腰を落ち着けて飲み食いするような「お花見」は、過去にやった記憶がないのです。

 

文字通りの「お花見」に、移りゆく季節

 自分にとっての「お花見」と言えば、本当に文字通り。“花を見る”、ただそれだけ。

 

 子供の頃は、引っ越し先や学校が「桜の名所」的な土地と縁のある場所であることが多かったため、友達と「さくら見に行こうぜー!」なんて土手沿いの桜並木をチャリンコをでかっ飛ばしたり、屋台で買い食いしたりしていたような記憶があります。

 高校・大学時代も似たような感じ。一人でぶらぶらと桜の木が多いところへ足を運んで、パシャパシャと写真を撮ってはmixiにアップしておりました。そう、mixiに。Facebookなんて知らぬ。PCやスマホのフォトフォルダを遡ってみると、4月前後にはだいたい桜の写真がある格好。

 なので、“桜の木の下にビニールシートを広げて〜”の「お花見」は、今までやった覚えがない。……別に、と、友達がいないわけじゃないんです!みんな、「人混みは嫌だ」って言うんです!だから機会がなかったんです!……ハブられてない限りは。

 

 “夏場の川辺でBBQ!”とか、“秋の山で紅葉狩り!”なんてことはあっても、意外に“春の公園で花見酒!”は経験したことがなかった。会社でもなかったし。

 とすれば、毎年「数百万人の花見客が!」なんて報道されてますが、実際はどのような層が多いんだろう。そういや、あまり同世代で「会社の花見会で酔いつぶれてきたおーww」なんて話も聞かないような。SNSを見ても「異動だりい」「休日ください」「いざピン◯ロ」とか、そんな感じ。夢も希望もないんですが。

 

 “移りゆく街はまるで 僕らを急かすように*2”と直太朗さんは歌っておりますが、大人になってしまえば春なんて、異動やら引越しやらでてんやわんやの忙しい時期。まったりとお花見をしている余裕なんてないのかもしれない。

 実際、冒頭の写真の桜も、仕事後に走って見に行った記憶があります。せめて、季節の“移りゆき”くらいは感じるべく、桜の花を見上げながらまったりと過ごせるような1日を確保できれば。巡る季節を感じる余裕を持ちたいところでございます。

 この前ふと思ったのは、手元で盆栽を育てるだけでも違うのかな、と。忙しい中でも気軽に季節を感じることのでき、人混みに巻き込まれずまったりと過ごせるような「お花見」。何かオススメの方法とか、ありますかね?

 

 

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