ふと唐突に、「あ、風呂入りてえ」と思った。
「じゃあ家の風呂に入ればいいじゃないか」なんて声が聞こえてきそうですが、違うのです。ここで言う “風呂” はそうじゃないのです。肉体労働で疲れた体を癒やすべく週末に足を運ぶスーパー銭湯だとか、旅先でふらふらっと入る温泉だとか、そんな感じの “風呂” に入りたいのです。
思い立ったが吉日……と言いたいところだけれど、地味にお仕事がたまっている今日このごろ。ノリと勢いで「温泉ひゃっほぅ!」と電車に飛び乗り箱根やら草津やらを目指すわけにもいかず、そもそもノリで行動するにもお金がない。近所の銭湯に入るのも味気ないし、どうしましょ。
それなら、チャリで出かければいいじゃない!
――というわけで、ひとっ風呂浴びるべく向かったのは、埼玉県さいたま市。目的地は、過去にブログで取り上げて以来、たびたび足を運んでいた『おふろcafe utatane』でござる。近場で今の自分の欲求を満たしてくれる “風呂” は、ここを置いてほかにない!
そんなわけで、目指すは大宮・お風呂カフェ。いつもは電車を乗り継ぎ向かっていた彼の聖域へ、己の足で向かうのだ。片道約25km、がんばるぞい。
大宮『おふろcafe utatane』で休みながら仕事をしてきた - ぐるりみち。
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大宮の「おふろcafe」を目指して、ロードバイクでえんやこら
自宅のある東京都西部からしばらくチャリを走らせ、東京と埼玉の県境を越え、関越自動車道も越えた先。
こちら、埼玉県新座市に位置する、英インターチェンジでございます。「英」と書いて「はなぶさ」と読む。Wikipediaには「ハーフクローバー型」って書いてあったけど、Googleマップで見ると、「∞」か「豚の鼻」にしか見えないのよね……。おもしろい形だなー。
あ、ども、申し遅れました。
うちの相棒・チャリ子です。名前はまだない。
昨年秋に買って以来、ちょいちょい乗りまわして楽しんではいるものの、あまり頻繁には走らせてあげることができていない現状。ごめんね……もうしばらくしたら、ちょっと遠出しようと考えてるから、それまで待っててね……。
さて、ぶっちゃけ、本日の道のりはとっても単純。
極端な話、こちらの国道463号線・浦和所沢バイパスをひたすら直進し、JR線とぶつかったら、線路に沿って北へ向かえばいいだけなのだ。若干は遠回りになるものの、ほとんど迷うことのないだろう、安定確実な道行き。……ね、かんたんでしょ?
とはいえ、せっかく手元に文明の利器・スマートフォンがあるのだから、それに頼らない手はございません。
ナビアプリに言われるがままに走ったほうが確実だろうということで、今回は上記地図の青線の道を走る形で向かいました。ほとんど国道を走りっぱなしということに変わりはないのだけれど、微妙に内側を通ることで、若干の短縮にはなっている模様。
ってなわけで、東武東上線・柳瀬川駅付近を越えて、北東方向へとずんずん走る。
いつだったかの記事でも書いたかもしれないけれど、実はこのあたり、元・ご近所なのよね……。なんならこの国道がジョギングコースだったし、「ママチャリで大宮に行く!」とか行って、10年ちょい前くらいに同じ方角へ走ってた気がする。何も変わっちゃいないな! 自分!
久しぶりのチャリおじさんです(毛深い) pic.twitter.com/ANf3s6w8mX
— けいろー (@Y_Yoshimune) 2017年8月29日
途中、コンビニで補給(目的地到着後の投稿)
見慣れた国道――ただし道沿いのお店のいくつかは10年前と変わっている――を走り抜けてやってきたのは、荒川。羽根倉橋付近。
あとで写真を見て、なんとなく既視感があると思ったら……ちょうど10ヶ月前、荒川サイクリングロードを走ったときに、ほとんど同じ構図で撮っていますね。何も成長していない……(関連記事:青空の下、荒川サイクリングロードを榎本牧場まで走ってきた - ぐるりみち。)。
たくさんの自動車(大型トラックも多い)が行き交う国道とはいえ、川の近くは開放感が段違い。たとえ曇り空だろうと「空が広ぇ!」ことには変わりなく、足下のペダルの回転もなんとなく軽快になる。
それになにより、まっすぐな道路はそもそも、乗っているのがチャリだろうと車だろうと、走っていて最高に爽快なのだ。排ガスが漂っていそうな国道でもそう感じられるのは、そこがとにかく「まっすぐ!」だからだと思うのです。マッスグマかわいい。
荒川を越えつつ、さいたま市に突入。
こう見えて在住歴は長いので、今も気分的には埼玉県人な自分。「帰ってきたぞー!」と心中で叫びつつも、別にさいたま市に住んだことはなかった。それでも、いつも心に、さいたマインド。……さいたマインド? さいたまインド……さいたま、インド? さいたまは、インドだった……? 踊らなきゃ……。
ふと時計を見ると、すでに時間は11:00過ぎ。なんとなくカレーを食べたい気分になりつつ走っていると……はたして、発見した第一飲食店は『伝説のすた丼屋』でござった。カレーじゃないけど、疲れた体にはぴったりの昼メシだ! こりゃあ迷う余地もねえ!
_人人人人人_
> 定休日 <
 ̄Y^Y^Y^Y ̄
なんとまあ、間の悪い……。
仕方なくチャリを走らせ、通りがかったのは埼玉大学。
「高校時代に学園祭に行った、ような……」「受験しようとしてしなかった、ような……」「通ってたネット友達がいた、ような……」とうろ覚えな記憶を探りつつ、縁がありそうでない大学でございました。教育学部に興味を持って、調べたような覚えもある。
しばらくチャリを走らせていると、そろそろ大宮駅も近くなってきた。
写真だとわかりませんが、すでにJRの線路を電車が走っているが見える距離。左手に向かえばもう、すぐそこが大宮駅っすね。
(ほぼ)大宮駅前。
今日は駅には用事がないので、スルーしてこのまま目的地へ向かいます……というか、早く到着して、ひとっ風呂浴びて、メシ食いたい。全身汗びっしょりだし、お腹はくぅくぅ鳴りはじめるし、そろそろ癒やしを〜!
ところで、都心部って道は狭いし車は走りづらいイメージもあるけれど、チャリの場合はむしろ「自転車走行ゾーン」みたいなのが設けられていて走りやすい気がする。
都内でも、23区内はごちゃごちゃしているように見えて、自転車用の走行スペースが設けられているところが多いから、快適に走れる感じ。逆に23区外のほうが、道幅が狭くて「自転車お断り」っぽさがあるような……。もちろん、地域・街にもよるけれど。
そんなこと言ってたら、目的地に到着! お疲れさま! 自分!
電車で訪れたときに駐輪場の存在はチェックしてあったので、その点は問題なし。すでに多くの先客がいるらしく、ご近所さんらしきママチャリもあれば、同じくそれなりの距離を走ってきたらしいロードバイクの姿もちらほら。車も結構止まってたっぽい。
近くにあった自販機で水分補給をしてから、館内に入ると――さすがは夏休み。館内着を身にまとった、たくさんのお客さんの姿が見受けられました。平日とは思えぬ。
てっきり、夏休み真っ最中の学生カップルが多いかと思いきや、家族連れもいればおじいちゃんおばあちゃんも普通にいるという賑わいっぷり。かと思えば、勉強や作業目的で来たらしい “お仲間” さんの姿もあり、思い思いに過ごされている様子。わーい! 僕も混ざるー!
施設の詳細についてはこちらの記事などを参照していただくとして、何はともあれ、まずは風呂である。汗びっしょりの毛深いアラサーが、そのままふらふらと館内を歩くのもはばかれるので、真っ先にお風呂場へ。さっぱりしなくちゃ……。
体を洗い、軽く温まって、ひとここちついたら、忘れないうちにランチタイム。入館した時間帯こそ混雑していたカフェも、13:00を過ぎると、空席もちらほらと見られるようになっていたので。今のうち今のうち。
注文したのは、ふわとろオムライス(980円)。
運動したあとだし、もうちょい肉肉しい料理にしようかとも思ったのだけれど、なんとなく「タマゴ」な気分だったので……。メニューはかなり豊富で、プレートあり、パスタあり、丼ものありと、よりどりみどり。スイーツもアルコールメニューも多種多彩だよ!
ぼちぼち作業進んだので、もうひとっ風呂浴びてこよっかな。
— けいろー (@Y_Yoshimune) 2017年8月29日
ととのったーー!!!(サウナおじさん)
— けいろー (@Y_Yoshimune) 2017年8月29日
そうやってメシを食ったら、パソコンを開いて作業に勤しみ、眠くなってきたらコーヒー(無料!)をいただき、集中力が途切れたら風呂に入って癒され、帰り際には交互浴をキメてリフレッシュするなど、数時間にわたって “おふろcafe” を堪能してきました。
こうして見ると、メリハリつけて作業に取り組めるし、1人での作業+風呂は最強の組み合わせなのでは……? そりゃ、かつての文豪も温泉地で執筆作業に励むわけですよ(多分、関係ない)。温泉地を巡りながらの記事執筆とか、最高やん……。旅行系のブロガーですでにやってる人がいた気がする。
1時間半くらいで到着できる距離にあることがわかったのも、今回の収穫。自分のゆったりペースでもそのくらいなので、今後は電車でなくチャリで向かうのもありかな、と。今回は写真を撮りながら向かったこともあり、思いのほか時間がかかってしまったけれど。
そんなこんなで、「大宮のおふろcafeまで、チャリで走ってきたよ!」という日記でした。
もっともっとチャリで風呂めぐりをしたいなーと思いつつ、駐輪事情を考えると情報が少なく、なかなか行動に移せないんですよね……。自転車で走って行ける、首都圏内でおすすめの銭湯・温泉などありましたら、教えていただけると嬉しいです。泊まりでもOK!
はい。 pic.twitter.com/R8WjWodBNC
— けいろー (@Y_Yoshimune) 2017年8月30日
結局、すた丼は食う。