とある秋晴れの夕暮れ時。夜の予定まで少し時間があったので、お散歩がてら、原宿から代々木公園を通り抜けて渋谷を目指すことに。
自分にとってはお約束のコースのひとつであり、過去にも何度かカメラ片手に歩いたことのある道行き。ただ、思い返してみると「夕方の時間帯に歩いたことはないような……?」とも。良い機会なので、写真撮影の練習もかねて歩いてみた格好です。
相も変わらず“撮影”に関する勉強ができていないので、あれこれとデジタルカメラの設定をこねくりまわし、なんかそれっぽいダイヤルを適当にぐるぐる回しつつ。それこそ子供のおもちゃ感覚でパシャパシャ撮ってきたけれど、おもしろかったです(小並感)
スタートは原宿駅から。時間は17:00をまわろうかというタイミングで、おひさまはほとんど沈んでしまったあとの黄昏時。ええ感じに木々が色づいてきてきてますねー。
代々木公園の明治神宮側入り口広場。家路を急ぐ人、帰りにふらっと立ち寄ったらしい人、ジョギングマンに犬のお散歩マンなど、道行く人の姿はさまざま。ポケモンGOプレイヤーもいた。
周囲が暗くなればなるほど、徐々に存在感を増してくる街灯さんが好きです。特に深夜、一定の距離間隔で住宅地を照らす街灯、かわいい。子供向けアニメみたいに、ひょっこりぴょんぴょんと歩きまわってたりしないかな。
なかでもこの「秋」という季節、夜の公園を照らしてくれる街灯は、ひときわ素敵で特別な存在。周囲の木々から舞い落ちた色とりどりの紅葉が降り積もり、不思議な温かさを持っているように見える。
春の桜と違って、秋の紅葉には温かさがある。“桜の林の花の下に人の姿がなければ怖しいばかり”(坂口安吾『桜の森の満開の下』)――ではないけれど、人影がなければ恐怖すら感じることもある桜の美しさに対して、複数の暖色が見られる紅葉には温かみがある……気がするのです。
いざ園内に入ると、まだまだ人の姿が多くてほっとする。さすがに11月中旬ともなると、コートを羽織った人も少なくありませんねー。
敷地面積のひろーい代々木公園、少しでも道を外れると人の姿は見られず、佇むのは街灯さんばかり。その佇まいはどこか寂しげで、そっと寄り添ってあげたくなる。……触ると冷たいけど。
実はここにも細い舗装道があるっぽいのだけれど、一面の黄色に埋め尽くされて判別できない。街灯さんの白い光によって照らされた黄色の海の上を歩くのは、なんだか不思議な気分。
足下ぎりぎりでシャッターを切ると、視界を満たすのは大量の葉っぱと、はるか遠くの灯りのみ。さすがにちょっと不安になる。虫さんの視点はこんな感じなんだろうか……。
そんな街灯さんの下には、演奏家さんの姿も。灯りを頼りに金管楽器を奏でる様子は、どこか哀愁に満ちていて物悲しい。灯りを頼りに奏で、響きわたる音々は素敵。
こんな時間にも元気なチビっ子と、手を引かれ走るパパさん。お疲れさまです。
噴水がライトアップされて、かるーく幻想的な光景が広がっていた池。近くのベンチでスマホを覗き込むおじちゃんがプレイしているのは、安定のポケモンGOでした。イシツブテの巣だ!
園内では幾度となくポケモントレーナーとすれ違った一方、3ヶ月前はとんでもない賑わいを見せていた噴水広場付近は、閑散とした様子。まあさすがにプレイヤーの数も減ったでしょうし、この日は平日夕方。トレーナーが増えるとすれば週末のはず。
渋谷とNHKスタジオパーク方面に渡る、歩道橋の上から。こちらの街路樹も、みんな良い感じに色づいてきていますねー。
この辺りにも、立ち止まり、ポケモンGOを遊んでいるらしい人がちらほら。週末のイベントか何かの準備をしている人もおり、そこそこ賑やか。お疲れさまです。
そんなこんなで、渋谷公園通りまで来まして、お散歩は終了。
色彩豊かな木々から始まったと思ったら、最後には光り輝く木々が待ち構えているあたり、これからの季節の移り変わりを予感させる道のりでございましたね……。紅葉が散れば師走を迎え、クリスマスに大晦日(そして冬コミ!)、年末年始が待っている。
さあ、今年も残り1ヶ月ちょい、程々にがんばっていきまっしょい。