自分の本棚にある「一番長く持ち続けている本」はなんだろう?


 自慢じゃないけど、僕は物持ちが良い方だ。悪く言えば「モノが捨てられない」性格、とも。

 

 こうして今、ブログを書いているパソコンを乗せているのは小学校入学時に買ってもらった勉強机だし、部屋にかけられている時計は幼稚園の工作で作ったもの。

 中学時代に買ったシャーペンもいまだに現役だし、ハサミに至っては、持ち手が欠けてもなお幼稚園時代のものを使い続けて、もう20年になる。……って、自分で書いてドン引きしたんだけど。うわあ。

 幼い頃から「教科書」を読むのも好きで、度重なる引っ越しの際にも、必ず過去の教科書は全て荷物として持って行った。

 小学校6年間に中学校3年間、高校3年間の、計12年分。さすがにスペースがなくなってきたので、前回の引っ越し(4年前)に一部を残して泣く泣く処分したけれど。いま残っているのは、高校時代の参考書と一部教科(世界史など)くらいかな。

 

 そんな「捨てられない」僕だけど、「本」に関しては、意外と入れ替わりが激しかった。

 主に中学・高校時代のおこづかいを工面するために、買ってはBOOK OFFに売ることを繰り返していたことによる。おかげで、また『よつばと!』を集め直すハメになった。ばかだな!

 ……といったことを考えていたら、「自分の手元にある、『一番古い本』はなんだろう?」と、ふと思った。出版年月が古いとかではなく、自分で買って、売らず、長く持ち続けている本はなんだろう、と。

 

初めての本は、初めてのコミックで、初めてのお買い物

 本棚をあさってみたら、思いのほか、あっさりと見つかった。これですわ。

 

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 なぜ、2巻。

 

 ――そう、マンガが詰まっている方の本棚を見て、「あ、間違いなくポケスペだわ」と思って迷わず1巻を手に取ったのですが、そこで当時の思い出がフラッシュバックしたのですよ。「そういえば、1巻は友達の家で読んで、自分は2巻から買い始めたんだったっけ!」と。

 この『ポケットモンスターSPECIAL』という作品を初めて目にしたのは、確か小学2年生の頃だったはず。ゲームの『ポケモン』については友達のプレイを見て知っていたものの、自分ではまだ持っていなかった頃。そんなときに本作の1巻を借りて、読ませてもらったのでした。

 そこで、「ポケモンって、こんなにおもしろいのか!」と知ったのは良いけれど、続きを読むにもお金が必要。親からもらうおこづかいは『コロコロコミック』を買うのに当てていたので、それまでは単行本としての「コミック」は1冊も持っていなかった。

 

 で、あるとき、臨時収入が入ったのです。
 そう、おじいちゃんおばあちゃんのおうちに行ったことで。

 

 当時はミニ四駆にハマる、はなたれ小僧の愛知県民だったぼく。普段ならそこでミニ四駆のパーツを買うところを、本屋で見つけたこの緑色の2巻が目に入って、その場で買ったのでした。

 ……ってことは、親から勧められるでもなく、習慣として買っていた『コロコロ』でもなく、初めて自分が「欲しい!」と考えて買った本も、もしかするとこれだったのかも……?

 

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1998年発行。初めて「好きな絵」として意識したのも、真斗さんの絵柄だったかも。

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当然のように黄ばんでるけれど、そこまで汚いわけじゃない。臭くもない。

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“みがわり”をはじめとする技の解釈とか、イーブイの設定とか。だいすき。

 

 『ポケスペ』愛を語ると長くなりそうなので、「3巻のサカキ戦は名勝負だよね!」と声を大にして叫ぶくらいにしておきませう。「絶縁グローブ」の伏線とかっこよさ。

 こうして見ると、「自分がずっと持ち続けている本」って、単にその作品が好きなだけじゃなくて、自分の価値観にも結構な影響を与えてそう。

 『ポケスペ』は一応「公式」の作品ではあるけれど、原作であるゲームとは違った展開や解釈に興奮させられ続けてきたわけで。言うなれば、現在の自分の「二次創作好き」につながらなくもないような気がする。複数の解釈、世界観、楽しみ方。

 そのように考えてみれば、「本棚を見ればその人がわかる」というのも、あながち間違いではないのかな。今は『ポケスペ』の隣に『新世紀エヴァンゲリオン』が全巻並んでいたり、同じく『エヴァ』の同人誌が何食わぬ顔して居座っていたりするけれど。

 

 

 あなたの本棚にある、「一番古い本」は何ですか?

 

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