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ぐるりみち。

日々日々、めぐって、遠まわり。

2016年春アニメと、自分にとって「おもしろい」アニメの話

 

 KAI-YOUさんで、レビュー記事を書かせていただきました! いつものブログのノリで書いたのでガッツリ直しをもらうかと思ったら、ほとんどそのまま掲載していただいた格好。ありがたやありがたや。

 4月から始まった春アニメも、早くも7、8話に突入しようかという今日この頃。1クールのアニメに関しては半分を超えたタイミングということで、ぼちぼち感想が固まりつつある作品もあるのではないかしら。もちろん、最後まで見ないとあれこれ言えない部分もあるけど!

 で、自分が取り上げた作品を眺めていてふと思ったのが、「自分にとって“おもしろいアニメ”って、なんだべさ?」ということ。それとなーく自分自身の好みはわかっているつもりでも、具体的に共通点があるのかどうか。その辺の話を、せっかくなのでふんわりと書き連ねてみました。

 

 

自分にとって「おもしろい」アニメ

 言うまでもなく「おもしろい」の基準は人それぞれなわけですが、自分にとって「“おもしろいアニメ”ってなんだろう?」と考えると……はて? はっきりと言葉にするのが難しい気がする。

 例えば今期だったら、冒頭記事で挙げさせていただいたようなアニメは当然、すべて“おもしろい”。『甲鉄城のカバネリ』『マクロスΔ』『キズナイーバー』『Re:ゼロから始める異世界生活』『ふらいんぐうぃっち』『三者三葉』と、共通点がありそうでなさそうな作品群。

 

 強いて言えば、前半の3作品はアニメオリジナル、後半の3作品はラノベやマンガ原作のアニメ化という違いかしら。もしくは、「日常」色が強い後半2つに対して、「非日常」を描いた前半4つという区別もできなくなさそう。

 日常か、非日常か。この点を基準にアニメを見ている人は、少なからずいるようにも思う。きらら作品をはじめとする「日常系」アニメを好んで見る一方で、ロボットものや異世界ものといった非日常、SFやファンタジーに属する作品群はさほど見ない――という人、身近にもいます。

 

 その点では、自分はどちらかと言うと「非日常」寄りなのかもしれない。リアルとは異なる世界設定にワクワクし、目まぐるしく移り変わる場面と物語に興奮し、最後はすっきり気持ちよく終わって満足することのできる、起承転結がはっきりとした作品。

 ――でもその一方では、「日常系」の魅力もわかるんですよね。特に忙しい時期なんかは、それが生活の疲れや辛みを癒やす、かけがえのない清涼剤ともなり得る。かわいい女の子の日常模様を、理由もなく何度も見返したい。こころぴょんぴょんしたい……こころぴょんぴょん、したくない??

  

「日常」と「非日常」のバランス

 そういった基準を考えたとき、「日常」「非日常」の境界で程よいバランスを保っている作品として、今期は 『Re:ゼロから始める異世界生活』『ふらいんぐうぃっち』が自分の中でしっくりきたのかな、と思った次第。実際、この2作品は今期お気に入りのアニメになりつつあるので。

 

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ふらいんぐうぃっち 第1話 6年振りの不思議 - ニコニコ動画

 『ふらいんぐうぃっち』に関しては冒頭の記事でも書きましたが、一口に言えば、「東北の親戚の家に居候する新米魔女と、その周囲の人(たまに人外)を取り巻く、ゆるい日常系アニメ」。

 物語の構造的には「日常」を切り取った作品でありながら、ちょっとした「非日常」要素としての“魔法”の存在がそこにはある。1話の千夏ちゃんよろしく、最初は驚きはしても、いつの間にかそれすらも当たり前の「日常」の一部として感じられてしまえる構成・世界観がおもしろい。

 時に「非日常」の代名詞とも言える存在である“魔法”も、本作中では「日常」を取り巻く一要素でしかない、と。それも「魔法が日常の世界」というわけでもなく、「現実世界に即した空間」で“魔法”が自然に併存している感じ。この塩梅が個人的に好みなのです。あと青森やべえ。

 

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Re:ゼロから始める異世界生活 第1話「始まりの終わりと終わりの始まり」 - ニコニコ動画

 対照的に、基本的には「非日常」成分マシマシながら、その幕間でかけがえのない「日常」を夢見る構造になっているのが、『Re:ゼロから始める異世界生活』だと言えるかしら。

 読んで字のごとく“異世界”を舞台にした作品であり、それまで現代日本で「日常」を生きていた主人公が、リアルとはかけ離れたファンタジー世界に召喚されることからも、「非日常」を描いた物語であることは言うに及ばず。

 もちろん、別世界での生活に慣れて平穏な日々を送るのならば、転じて「日常」ものになってもおかしくはないけれど……。本作でも実際に「日常」と呼べそうな描写が多く、半分くらいは間違ってないと思うんですよ。素敵な出会いがあり、友好を育み、広がっていく人間関係。ビバ、異世界。

 

 けれど、何度も死の運命に行き逢い、自分の意図とは無関係に発動される“死に戻り”を繰り返し、ループのたびに少しずつ異なる日々を送るスバルのそれは、果たして「日常」と呼べるものなのか……と。

 失敗すればリセットされる人間関係、必ず襲い来る「非日常」に至る道中に過ぎない日々を、当たり前に謳歌する「日常」として語るには、あまりに重すぎる。他キャラクターとの掛け合いが楽しい「日常」シーンすらも「非日常」の前触れに過ぎず、一瞬にして水泡に帰すもの。辛い。

 とは言え、そもそも「非日常」系作品の多くはかけがえのない「日常」を夢見るものであり、その対比による希望と絶望を描いている――と言えるとも思いますが。ただ、その中でも本作のような「ループもの」は特に「日常」への渇望が大きく、見ていて感じさせられるように思う。だから、好きになるんだろうな、と。

 

 ――結局は言い方と視点の問題でしかないようにも見えるけれど、おそらくはこういった理由から、今期はこの2作品が気になっているんじゃないかという自己分析でございました。

 言ってしまえば、東方地方つながりの『ジョジョ』4部だって、「ちょっと愉快なスタンド能力者が集う杜王町でのなんでもない日常を描いた作品」だと言えなくもありませんしおすし。同じく『くまみこ』……も、日常系っすね。そりゃあ東北だし、熊も喋ってダンシングするよね。

 

 あと関係ないけど、エクストリーム日常系マンガとして、『なるたる』はいいぞ。

 

 

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