映画「Fate[HF]」3章のナインライブズが最高すぎて泣いてしまった


映画「Fate[HF]」3章・感想サムネイル

 「映画館であまりにもド興奮しすぎて叫びそうになった」のは、生まれて初めての経験だった。びっくりした。本気で声が出そうになったので、慌ててマスクの上から口を抑えたほど。……いやね、もうね、あのね、本当にね、素晴らしかったんですよ。

 『劇場版「Fate/stay night [Heaven's Feel]」Ⅲ.spring song』が、最高だった。

 1〜2章を観てきたファンは、きっと言わずもがな観に行くのでしょう。そんな人たちには、「期待を裏切らない最高の出来栄えだったよー!」と、いちファンとして自信を持っておすすめしたい所存。三部作の締めくくりとして、そして『Fate/stay night』の総決算として、これ以上にないクオリティでした。

 

10年の期待値を容易く超える、ufotableクオリティ

 「最高」という一言でまとめるのが申し訳なくなるほどに、でもだからと言って言葉を尽くして語ってもその最高っぷりが伝えられないほどに、本気の本気で「最高」だった、『Heaven's Feel』3章

 もちろん、そこには「10年以上待ちわびた映像化」というファン補正が多分に含まれています。でも同時に、それだけ思い入れが強いということは、「期待値もヤバい」ということ。大好きな作品の大好きなシーンが映像化されるとくれば、そりゃあ全力で期待もするってもんですよ。

 ――で、実際のところはどうだったのかといえば、上で書いたとおり。

 10年以上にわたって「映像化されないかなー」「アニメになったらどんな感じになるのかなー」と積み重ねられ、とんでもない高さになっていた「期待」のハードルを、ひょいと飛び越えてきた。名シーンばかりで見どころしかないHF終盤が、あまねく超絶クオリティでアニメ化されていた。そんな第3章でした。

あの風を越えた先で、少年の心が叫びたがっていた

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『劇場版「Fate/stay night [Heaven's Feel]」Ⅲ.spring song』PVより

 涙もろいタイプのオタクゆえ、今回も劇中で何度も泣いてしまった自分。

 セイバーの例の一言に心を抉られ、決死の凛と桜の悲嘆に泣かされ、イリヤのお姉ちゃんっぷりで号泣。戦闘シーンが多い割に感極まる瞬間も多く、想像以上に涙腺が緩みっぱなしだった。もしかしたら超絶作画のアクションに興奮させられて、常に感情が高ぶっていたからかもしれない。

 特に、わかってはいたけれど、イリヤとのやり取りには本気で泣いた。

 そのシーンで涙腺が決壊したのもあるけれど、それ以前の積み重ねがあったからこそ、余計に泣かされた。だって、イリヤがお姉ちゃんなんだもん……。照れ顔とか頭なでなでとか、あんなんズルいやん……。しかも来週のFGOのイベントで登場するとか、全力で引くしかないじゃん……。

 ――という感じでオタク泣きしていたのだけれど。一番感情を揺さぶられたのは、実はそこではなくて。いわゆる「泣ける」タイプのシーンではなく、でも個人的に大好きで大好きでむちゃくちゃ楽しみにしていた、あのシーン。

“――――ついて来れるか”

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『劇場版「Fate/stay night [Heaven's Feel]」Ⅲ.spring song』PVより

 いやーー!! もうね!!
 最高でしたね!!!

 期待と想像を遥かに上回るほどの演出に、ド興奮しすぎてマジで叫びそうになった。「うわああああ!」とか「ぎゃああああ!」とか叫びたくなって、でも映画館では叫べないから、全力で口を手で覆って、もう息も絶え絶えの状態で観ていた感じ。そうやって感情が高ぶりすぎた結果、気づいたら泣いてた。

 そもそも、導入からしてズルいっしょアレ!

 『UBW』の某楽曲から、Fateファンの魂に強く刻まれているお約束の激アツBGMに始まり(しかも梶浦さんアレンジ)、ゲーム版の原文を思い起こさせるイメージの演出。もうその時点で感極まって「うわあああ!!」ってなっていたところに、風の中に立つ赤い外套の背中。やめてくれぇ……僕の少年心が昂りすぎてスパークしちゃうぅ……。

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『劇場版「Fate/stay night [Heaven's Feel]」Ⅲ.spring song』PVより

 しかもしかも、「ついて来やがれ」で終わりじゃないのが最高すぎた。背中を追い越した後の“彼”の表情が……表情があぁぁぁぁ……。そこからの戦闘はたしかにあっさり気味だったけれど、十二の試練のカットインや斬撃の描写など、個人的に最アンド高でございました。

 さらに付け加えるなら、そのシーンに至るまでの流れも完璧すぎた。

 言峰との問答で、“衛宮士郎”の「正義」の在り処を確認していたこと。イリヤに対して、「他人のために自分を犠牲にするな」と諭していたこと*1。さらには、随所に衛宮切嗣と『Zero』の要素を織り交ぜていたこと。そのような過程を経ていたからこそ、他のルートとは明確に分かたれた、理想を捨てた“衛宮士郎”の決意が聖骸布を解いたあの瞬間に強く感じられて、むちゃくちゃ興奮してしまったわけです。

 あまりにもテンションが爆上がりしてしまい、泣いてしまうほどにその一連のシーンと演出が印象付けられてしまったので、もはやそこだけ繰り返しリピートして観たいレベル。いや、もちろん他のシーンも良かったし、それこそライダーの戦闘は何度も観返したいくらいなのですが!

 Blu-rayの発売が待ち遠しくてなりません。

『Fate/stay night』の総決算

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安定と信頼の立川シネマシティ。極上爆音上映はいいぞ。

 ――とまあ、こんなノリで各シーンの見どころを書きなぐり始めたらキリがなさそうなので、ひとまずこのあたりにしておこうかなと。

 それにしても、パンフレットできのこ……もとい奈須きのこ先生も仰っていましたが、「これで『Fate/stay night』という作品が終わる」と考えると、感慨深いものがあります。15年という時を経て全ルートが映像化されたことによって、ひとまずは一区切り。

 僕自身、もうずっと前に本作を知って夢中になり、夜通し読み耽って、「これがアニメで観れたらいいなぁ……」なんて考えていたことが、ついに全部叶ってしまった格好。1人のファンとしてはこんなに嬉しいことはありませんし、10年以上もひとつのコンテンツを好きで追い続けられるのって、幸せなことだと思うんですよね。

 今はちょっとまだ映画の興奮が残っている感覚もあるので、時間が経てばまた別の感慨や感想がこみ上げてくるのかなーとも思ったり。ここ最近はあまりひとつの作品にどっぷりと浸かる機会も少なかったので、機会があれば思うことをつらつらと書いてみたいな。

 そして、早くも「2回目」を観に行きたい気持ちが高まりつつある今! 夏休みということもあり、混雑が続く中でリピートするのは避けたい気持ちもありますが、空いているタイミングを見つけて映画館に行ければと思います。あんなん観せられたら、1回で満足できるはずがないっしょ!

 

©TYPE-MOON・ufotable・FSNPC
公式サイト:劇場版「Fate/stay night[Heaven's Feel]」

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*1:内心でツッコミを入れていた人も多いんだろうな……と思って感想ツイートを検索してみたら、案の定でした。おまいう。