ぐるりみち。

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ニコニコカドカワ祭り2019開催!注目作品とおすすめ本をまとめたよ

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 毎年恒例、KADOKAWAの書籍・コミックの大規模セール「ニコニコカドカワ祭り2019」がKindleストアで始まりました!

 複数の書店や電子書籍ストアで開催されている本キャンペーン。Kindleストアでは、15,000冊近くを対象とした最大50%OFFセールとして展開中です。コミックとライトノベルを中心に、幅広いジャンルの本が半額になっています。期間は10/17まで。

 本記事ではそんなセール対象の中から、個人的におすすめの本を10冊ほど紹介。そのうえで、注目作品をピックアップしてまとめています。気になる本をKindleストアで探す暇がない……そんな方の参考になりましたら幸いです。

ニコニコカドカワ祭り2019(Kindleストア)はこちら

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こんな本もあるよ!おすすめの作品を簡単に紹介

『ひげを剃る。そして女子高生を拾う。』しめさば

 “家出JKと26歳サラリーマンの共同生活” とだけ聞くと、「それなんてエ口マンガ?」な設定。

 ところがどっこい。多くのライトノベルよろしくちょいエ口展開があるかと思えばそうでもなく、常にラブコメしているわけでもない。「現実」の息苦しさと「虚構」の温かさが同居した、不思議な読み心地の作品。

 何よりも倫理観の塊のような主人公に好感を持てるし、男女関係を抜きにした、適切な「子供」と「大人」の関係性を考えさせられる。かと思えば、現実にもある「大人の悪意」をはっきりと描くなど、読んでいてやるせない気持ちになる場面も。

 温かな共同生活を描くとともに、現実の汚さも遠慮なく突きつけていくスタイル。ラノベ的な文脈を汲みつつも、どこか一般文芸寄りな印象も受ける本作の物語は、リアルの息苦しさを少し和らげてくれるように感じられました。

『Hello,Hello and Hello』葉月文

 繰り返し繰り返し「見ず知らずの女の子に声をかけられた」場面から始まる、7つの断片。

 強調された “たった一度” きりの別れのために、繰り返し “出会い続けてきた” 少年少女の恋物語。途中からはヒロインに強く感情移入してしまい、切なさとやるせなさに悶えるような心持ちで読み進めることになりました。ラノベ好きの10〜20代にはもちろん、恋愛小説が好きな大人にもこっそりと勧めたい。

 強いインパクトでもって価値観を揺さぶられる作品ではないけれど、きっと心の片隅に残り続ける、素敵な別れの物語でした。

『小説 言の葉の庭』新海誠

 映画監督としての新海誠さんは言うまでもなく好きだけれど、作家としての文章もたまらなく大好き──ということを、改めて実感することができた1冊。同名映画を、監督自ら小説化。

 6人の視点から描かれる群像劇は、どこか切なく、苦しく、それでも美しく思えるもの。誰もが何かを抱えながらも、必死に日常を生きている。

 あくまで「映像の文章化」あるいは「原作」として書かれているように感じた『秒速』と異なり、小説版『言の葉の庭』は映画の世界観を大きく拡張した、「別作品」としても読めるほどでした。

 映画を観た人は、ぜひぜひ。

『小説 秒速5センチメートル』新海誠

 同じく映画『秒速5センチメートル』の小説版。上記2作品に先駆けた、「小説家」としての新海誠さんのデビュー作でもあります。

 映画本編は何十回と観ているけれど、この小説版にコミカライズ、さらには音楽も引っくるめた『秒速5cm』という作品群そのものが好きなため、本作も繰り返し読み返しています。小説版は何より “彼女” 視点のモノローグと手紙の存在が印象的で、それだけでも読む価値あり。

 映像だからこそ伝えられる臨場感、音楽だからこそ直接的に響く歌詞とメロディ、そして、本だからこそ深く深く共感し想うことのできる、キャラクターの心情。

 単なるメディアミックスによる違いにとどまらない、「伝わるもの」の差異を印象づけられた作品でした。

『たまらん!〜メチャクチャな青春ラブコメに巻き込まれたけど、生まれてきてよかった。』比嘉智康

 「余命一週間」から始まるドタバタラブコメ。

 型通りのハーレム展開かと思いきや、蓋を開けてみれば男3・女3のゴチャゴチャ多角関係だった。相関図を書こうとすると矢印があっちゃこっちゃに伸びており、それをほぼ把握しているのは主人公のみ。

 今後の波乱を想像させる終わり方になっており、設定に終始した1巻ながら最高──まさに “たまらん” 作品です。言葉遊びと会話のやり取りもおもしろく、早く続きが読みたい期待作。

 ……というか、早く出してください! お願いします! なんでもしますから!

『狼少年は今日も嘘を重ねる』namo

 自分の容姿にコンプレックスを持つ主人公と、男性恐怖症を抱えたヒロインが繰り広げる青春ラブコメ──かと思いきや、関係性は思いのほか複雑。というのも、目付きの悪い残念主人公・五木くんは、姉のカリスマメイク術によって、スーパー美少女・イツキちゃんに変身してしまうのだ!

 少女マンガではおなじみの「メイク」という魔法を施すことによって、意中の相手に急接近する展開それ自体は真新しくないもの。ただし、本作でその “魔法” を使うのは男子であり、それに伴う「嘘」に焦点を当てているのも珍しく感じる。結果、疑似百合空間が広がることに。わぁい!

 ただし劇中でも語られていたように、 “童話の狼少年” は最後に「嘘」の報いを受けるもの。描かれる女の子は誰もがかわいらしく、日常シーンのやりとりも微笑ましく、普通にラブコメしている──にもかかわわらず、常に「嘘」が露見するか否かの瀬戸際にある。なかなかにドキドキさせられる作品です。

『ガイコツ書店員 本田さん』本田

 一口に言えば、「ガイコツな書店員である本田さんと愉快な仲間たちを中心に繰り広げられる、書店の“実録コメディ”」。

 見た目がガイコツな本田さんをはじめ、仮面・カボチャ・ガスマスクといった風貌の書店員さんたちはみんな魅力的。個性豊かなお客様たちとのやり取りも含めて、「こんな書店で働きたい!」と思えるような内容になっています。

 また、外からは見えない裏方での作業や版元さんとのやり取りなど、書店員さんの悲喜こもごもを多彩な視点で描き出しているのも本作の魅力。徹頭徹尾笑いながら読める、素敵なコミックエッセイです。

『ボカロPで生きていく』たま、40mP

 「トリノコシティ」や「からくりピエロ」でおなじみのボーカロイドP・40mPさんの軌跡を描くコミックエッセイ。

 初音ミクとの出会いに始まり、動画制作、初投稿、楽曲制作、コラボ、オフ会、CD制作、メジャーデビューといった主だった活動を時系列に振り返っていく内容となっています。数々の作品が生まれた経緯についても描かれており、彼の楽曲が好きな人は間違いなく楽しめるはず。

 また、たまさんの描く40mPとその仲間たちはみんなかわいらしく、ほんわかと穏やかな気持ちで読むことができます(後に結婚するシャノさんのほか、DECO*27さん、ぎたさん、arico.さん、事務員Gさんなどが登場)。合間合間にはボカロやDTMや創作活動にまつわるコラムも掲載されており、読み応えがありますよ!

『ネットが生んだ文化 誰もが表現者の時代』川上量生ほか

 川上量生さんによる監修の下、全8章・計8人の筆者によって「ネットカルチャー」について論じられた1冊。執筆陣には、ばるぼらさん、佐々木俊尚さん、小野ほりでいさん、荻上チキさんなど。

 焦点となるのは、序章で語られる「ネット原住民」と「ネット新住民」という区分。ネット上に存在する軋轢の大多数はこの二者間の “文化的衝突” であり、互いの不理解・不寛容によるものである──と。ネットの根底に流れる「ネットカルチャー」と価値観は、黎明期に原住民の中で自然発生し、脈々と受け継がれてきたもの。

 なればこそ、その流れを汲んだ本書は「ネット」を知るための参考書となるのではないかしら。

『ルールを変える思考法』川上量生

 「コンテンツとは、わかりそうで、わからないものである」という一文が印象的な、ドワンゴ会長・川上量生さんによる著書。タイトルにもある “思考法” のみならず、コンテンツ論としても興味深く読める内容となっています。

 コンテンツの価値を決めるのは受け手──消費者側であり、その価値基準は、それによって誰かの人生が変わったかどうかで判断される。とにもかくにもわかりやすさが求められる現代において、 “曖昧” な存在にこそ価値があると信じ、その “よくわからなさ” 考え続ける。

 何らかのものづくり・情報発信に携わっている人に、ぜひとも勧めたい1冊。

『「メジャー」を生みだす〜マーケティングを超えるクリエイターたち』堀田純司

 「メジャーを生み出す」ためのマーケティング論……というよりは、現代の若者に寄り添ったコンテンツを創り出し続けている、クリエイターの思想や信念を紐解いたような内容。

 どちらかと言えば文化論、さらには世代論的な要素を多分に含んでおり、「最近の若者の流行りはよくわからん!」という上の世代の人にも興味深く読んでもらえるのではないかしら。個人的には、ネットの話題が出てきた浅野いにおさんの話がおもしろかったです。

『若者を殺し続けるブラック企業の構造』川村遼平

 “働きすぎ”をキーワードとして、現在の日本社会で「当たり前」となっている働き方の構造を紐解いた内容。

 いわゆる「ブラック企業」批判に終始したものではなく、冷静に「働き方」に関わる問題点を整理しています。

 「べき論」を語るのではなく、複数の事例を示し、それにまつわる問題点と構造を明らかにし、また複数の改善策を、それぞれ整理した上で説明・提示するような形で、非常に好感が持てました。

『もうミスらない 脱オタクファッションバイブル』久世・水月とーこ

 ファッションに疎い初心者、特に「オタク」を想定読者とした、ファッション入門書。

 “チェック柄のシャツ” に代表される「オタクっぽい服装」の問題点を挙げた上で、どのような部分に気を付けて服を選んでいけば良いのか、改善方法を提案する内容。

 基礎中の基礎からイラスト&マンガ付きで説明してくれるので、何も知らない人の「最初の1冊」として全力でおすすめできます。身だしなみの基礎となる知識の説明はもちろんのこと、おすすめのコーディネートや店名も具体的に挙げて提案してくれている点も魅力。

「ニコニコカドカワ祭り2019」注目作をピックアップ

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※参考:キンセリ

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