一度は飽きたIngressにハマって今日、やっとレベル8になった


Android版のIngress(イングレス)が提供され始めたのは、2013年12月のこと。

「Googleのゲーム……だと……!?」ということで興味を持ち、Androidユーザーだった自分はβ版のときにインストール。慣れない英語に戸惑いながらも近所のポータルをハックして、リンクをつないでは、自分の「陣地」を広げているような気分で気ままに楽しんでおりました。

が、しばらくして飽きる。ネット上ではコミュニティに入っておらず、周囲にプレイヤーが少なかったこともあり、ゲームを通して「他人」と交流している感じがほとんどなかったので。たまに都心に出ると、他のエージェントの臭いを嗅ぎ取れて楽しかったけど。あ!ポータル取られた!(喜)

そんな僕も、昨年末に活動を再開。
晴れて本日、レベル8エージェントとなりました。長かった……!

 

青と緑、2つの光の粒子に魅入られて

昨年11月の公式発表によれば、全世界での「Ingress」アプリのダウンロード数は800万、200ヵ国以上にエージェントが存在している模様。現実を舞台にした仮想のゲームのプレイヤーが、全世界にこんなにも。──何が始まるんです?──第三次大戦だ。

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【Ingress】「新刊「JKがイングレスをはじめたら」sample」イラスト/もみじ真魚 [pixiv]

新たに発見された未知の粒子、XM(エキゾチックマター)。その有り様を巡り、2つの陣営、「Enlightened(覚醒者=緑)」と「Resistance(抵抗者=青)」が攻防を繰り広げる──というのがざっくりとした背景。

しかし、「ゲーム」のプレイヤー目線で見れば、青も緑もXMに魅入られたエージェントであることに変わりはない。このアプリをインストールし、スキャナーを起動すれば、それだけで見慣れた景色が一変する(※周囲に何もない地域は除く。泣きたい)。

青と緑、いずれかの集団に所属したエージェントは、協力し、時に戦い、時に健闘を讃え合いながら日々、「世界」のために歩きまわっている。僕らはみんな等しくエージェント。

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Ingress

The world around you is not what it seems.

──あなたの周りの世界は、見たままとは限らない。

 

知らない間に、世界は書き換えられていた

冒頭に書いたように、僕自身は早期にプレイを始めていながら数ヶ月後には飽きて、スマホのデータがぶっ飛んだのを機にプレイをやめておりました。

転機となったのは、iOS版のサービス開始の告知。特にiPhoneユーザーの多い日本においては、「もしかしたら一気にプレイヤーが増えるかも……?」という期待に満ちたコメントをしている人も多かったような気がする。

iOS版の配信前夜、はてな匿名ダイアリーに一遍の小話が書き込まれた。Ingressは世界から銃と争いを奪い、人間を宇宙へと駆り立てる。すてき。誰か作品化してください、お願いします。

とは言え、これだけではまだ、熱狂的にハマるまでには至らなかった。相変わらず近所のプレイヤーは少ないようだし、遠征するにもお金が必要。リアル課金*1のハードルはいまだ自分にとっては高く、身近なポータルをパトロールするのが精一杯。まだ、何も始まっていない。

しかし、Ingressエージェントの熱狂は、世界各地で巻き起こっていた。

北海道で、イギリスで、岩手で、日本で。自分の知らないところで、世界はとっくのとうに書き換えられていた。ちくしょう、なんて楽しそうなんだ。ずるい。ご近所パトロールだけじゃ物足りない。僕ももっと、遊びたい。

 

初めてのリアルキャプチャー

そこからは、トントン拍子だった。コミケの熱にやられたのか、好きな同人作家さんたちもエージェント活動を始めていたせいか、はたまた年明けに心機一転したのか。1月第1週にはレベル5、翌週にはレベル6に上がり、2月に入るとレベル7になった。

そして、レベル7になって攻撃が楽しくなってきた頃、初めて他のエージェントと顔を合わせて話をした。俗に言う「リアルキャプチャー」である。

「もしかして、Ingressですか?」から会話が始まり、1、2分もすれば話が盛り上がるという話題性。これはもう「Ingress婚」とか出てきても僕は驚かないぞ。「あなたとリンクして、ポータルを作って、末永くCFを築きたいの」なんて。うるせい、式場にXMP burster打ち込むぞい。

2人目の話した相手は敵陣営のエージェントさんだったけれど、近場のおすすめポイントを教えてくれたりと、ゲームをむちゃくちゃ楽しんでいることが伝わってくる話しぶりでした。「◯◯駅近くのファミレスはポータルがいくつも範囲内に入るんですよ―」的な。ありがたい。

こうしてめでたく、リアルで「他のプレイヤーの臭い」を嗅ぎとることのできた僕。そりゃあハマりますよ。画面の先には名前のある誰かがいて、同じようにこのゲームを楽しんでいる。MMORPGをはじめとする、いわゆる「ネトゲー」のオフ会とはまた違った新鮮さがありました。

 

僕たちの戦いはまだ始まったばかり

そしてついに、横須賀に足を踏み入れる。

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STRATEGY BASE FOR INGRESS IN YOKOSUKA

観光課が主導して展開している、横須賀市内のIngress企画。複数のミッションが提供され、無人島・猿島への渡航料が「Ingress割」として半額になる*2。市内にもポータルがいっぱいということで、こりゃあ行くしかないでしょう、と。

詳しいレポートは別の記事でまとめる予定ですが、東京都心に溢れんばかりに広がるポータル郡をまわるのとは、また違った趣きを持つものでした。

軍港を眺めながら見知らぬポータルを巡る道中はうきうき気分。そこから猿島、海へ繰り出すのは、ちょっとした「冒険」のよう。1日中、計15kmほど歩きまわった結果、すごい量のAPが稼げました。わぁい。

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で、冒頭に戻る。レベル8でござります。やったぜ。

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ご覧のとおり、一番最初に入手した実績メダルが銀の「Guardian」である辺り、近所の過疎っぷりが見て取れますね。人がいねえ!「Seer」と「Purifier」が未入手なので、積極的に新規ポータル申請&敵ポータル攻撃を進めていこうかと。上野公園に行こう。

「LV8に到達した! おめでとう、これでゴール達成か? いいや、本当の熾烈なゲームはここからだ」

『はじめよう! Ingress スマホを持って街を歩く GoogleのAR陣取りゲーム攻略ガイド』より

サービス開始から、はや1年とちょっと。時間差でハマった新米エージェントではありますが、これからも行く先々でスキャナー片手に世界をハックしたく思います。そう、僕たちの戦いは、まだ始まったばかりだ!

そろそろ、クロスだかロードだかのバイクに課金するべきか……。横須賀でオフ会とかやってたら楽しそう。

 

 

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*1:Ingressはゲーム上での課金がないが、自分の行動範囲を広げ、快適にプレイするためのツールが必要となる。ゆえの“リアル”課金。交通費、食費、モバイルバッテリー、自転車、車など。

*2:2015年2月28日まで。