古来より、「俺の嫁」*1という言葉がある。
この言葉がネット上で使われるとき、ほとんどの場合でそれは、特に「お気に入りの二次元キャラ」を指すものだ。「◯◯は俺の嫁」と表明することで、その愛を周囲に示す目的があったり、ただの自己満足だったり。「俺は◯◯の嫁」と自らを強調する人も。
振り返れば、二次元キャラとの結婚を認めてもらうための署名活動があったり*2、フェイトちゃん(の抱き枕)と結婚した人がいたり*3、そんなガチな方々も世界にはいらっしゃいます*4。
ただ、多くの場合は一種の言葉遊びとしての「嫁」であり、「好きなキャラ」の範疇を超えたものではないかと。たまーに本気で「ルイズぅぅうううわぁあああああん*5」みたいな状態になる人がいても、時が経てば熱を失い、気付いたら「えるたそ〜*6」となっていてもおかしくはない。
季節ごとに作品の流行り廃りがあるように、「嫁」の流行があるのも事実……と書くと語弊がありそうですが。何も知らない頃は、「今期の嫁は◯◯で〜〜」なんて声を聞いて、とっかえひっかえ!?一夫多妻制!?などと驚いたことも。日本は未来を生きている*7。
多分にもれず、僕も創作作品に出てくるキャラクターが昔から好きだ。
過去に好きだった「嫁」キャラクターの変化を辿っていけば、自分の性格や好みが分かるんじゃないか……? ふとそんなことを思い立ったので、ちょちょいとまとめてみました。
スポンサーリンク
カービィ/『星のカービィ』
初恋はカービィでした。
あのまんまるかわいいピンクの悪魔に一目惚れしちゃったの…////
小学生時代に『星のカービィ スーパーデラックス』をやり込みすぎたことによる。もうずっとカービィやってた。学校で暇な時はカービィ描いてた。オリジナルコピーとか考えるの楽しいよね。
お目目キラキラ、「ペポーイ」とか言う方も好きです。俗に言う「ひかわカービィ」*8。ジャストミート(ちょうど肉)。
ゆきめ/『地獄先生ぬ~べ~』
「二次元が初恋じゃダメですか!?」という名言を残した声優さんがいらっしゃいましたが*9、僕が最初にキュンときた異性のマンガキャラは『ぬ〜べ〜』より、ゆきめだったと記憶しております。かわいい。
何がいいって、一途で独占欲が強いけど、「雪女」という性質も相まって儚げなところがたまらんのですよ! キュンキュンしちゃうよ! 僕も溶けちゃう! 「雪」とか「氷」系のキャラって、溶けてなくなるかもしれない独特の「儚さ」があって好きです。
林葉みずき/『パソコン通信探偵団事件ノート』
青い鳥文庫の通称『パスワード』シリーズより。二次元キャラとしては多分、初めて惚れた「ボーイッシュ系」の女の子キャラ。
活発! ムードメーカー! 運動好き! ショートカット! ――そんな感じの元気っ娘を好きになるようになったのは、この頃からだったかしら。普段イケイケゴーゴーな分、照れが入った時のきゃわいさが尋常じゃない。
来年で20年目に突入するようだけど、まだ恋愛模様に大きな発展はないとの噂を聞きまして。どういうことだ! いいぞ! もっと続けてください! ……こっそりと、図書館の児童書コーナーへ読みに行こうかしら。
霧沢風子/『烈火の炎』
正統派能力系バトル漫画として好きでした。『烈火の炎』。
男勝りだけど女の子っぽい風子ちゃんかわいい。エロいし。ぽよぽよ毛玉の風神ちゃんもかわいい。エロ……いし?
なぜか昔から、「風」系の能力を使うキャラは好きになる傾向があります。ルミナ(『東京アンダーグラウンド』)とか、射命丸(『東方Project』)とか、ワムウ(『ジョジョの奇妙な冒険』)とか。
惣流・アスカ・ラングレー/『新世紀エヴァンゲリオン』
創作作品におけるキャラ派閥の対立と言えば、ビアンカvsフローラ*10、もしくは、レイvsアスカが真っ先に思いつくのは僕だけかしら。僕はラングレーちゃん!やはりLAS*11ですよ。きみまるさんの『RE-TAKE』*12は聖典。
でも、マナちゃん*13も好きです。
ネフェルタリ・ビビ/『ONE PIECE』
がんばってる真面目系女子も好きです。
こうね、一生懸命な感じがね、惹かれるよね。
『ONE PIECE』はアニメの1話から観ていた世代だけど、自分でコミックスを集め始めたのがちょうど18巻(エース登場)からだったので、その前後くらいが一番好き。チョッパーも含めて。ビビなー、仲間になると思ったんだけどなー。
リディア/『ファイナルファンタジーⅣ』
ようじょじゃないよ! せいちょうしたリディアたんだよ! CGはびみょーだよ!
初めてFFをプレイしたのは中学時代、それもワンダースワンでした。ローザは微妙だしエッジはチャラいしカインはアレだし、もうリディアを愛でるしかなかった。パロムポロムは泣くのでやめてください。
アーチェ・クライン/『テイルズオブファンタジア』他
おてんば! 魔女っ娘! ピンク髪! ぺったんこ! と四拍子そろったアーチェさん。
僕の中で「ピンク髪」と言えばこの方。ゲーム中でもサンダーブレードを連発していただき、お世話になりました。ん?ユニコーンイベント?それはあれっすよ、小説版読んでるから、うん(震え声)
国崎往人/『AIR』
イヤッッホォォォオオォオウ! 国崎最高ー!*14
……え? 嫁ですよ? どっからどう見ても嫁じゃないですか。最高じゃないですか、人形劇。観鈴ちん? ……あ、ああ、やめてよして流さないでその曲だけはあああぁぁぁああのうみ〜♪どこまでも〜♪
古河渚/『CLANNAD』
天使。嫁。
一方通行&上条当麻/『とある魔術の禁書目録』他
【静止画MAD】Broken_Right_Hand【とある魔術の禁書目録】より
何度潰されても立ち上がる系主人公は好感を集めやすい傾向。
『禁書』に関しては一時期、一方さんが裏主人公、ダークヒーローとして立ちまわっていた頃にかなり楽しんで読んでおりました。いやー、中高生からしたらたまらんでしょ。はまづらが出てくるのは、もうちょい後だったので、スルーで。
アーチャー(赤)/『Fate/stay night』他
僕らの正義の味方、赤アーチャーさん。
今も昔も大好きな男キャラ、ベスト3に入る勢い。
ネタバレがアレなんで、アレがコレでこうなんですが、好きすぎてハゲそう。固有結界の詠唱を覚えてアレコレやってたのは黒歴史ですね、はい。あと、諏訪部さんの声はズルい。
桜咲刹那/『魔法先生ネギま!』
和装! 剣士! 一途! 真面目系! ケモミミ!(オプション)
身長低めの和風娘には弱いのです。ガツンとやられます。他作品だと、『東方Project』の魂魄妖夢とか。
『ネギま!』といえば、前半のお色気ラブコメ路線も好きだけど、ぶっちゃけ、中盤以降の魔法バトル展開の方が好みだった記憶が。せっちゃんの出番も増えたしね。ネギ君の魔法+格闘術は、主人公属性としてかなり高得点だと思うのです。燃える。
雨宮夕日/『惑星のさみだれ』
悩んで迷って落ち込んで努力して成長して、捻くれつつも真っ直ぐに少年マンガの主人公をやっているゆーくんラブ。
家族関係、友人関係、師弟関係と、それぞれの関係性をしっかりと描きつつ、一歩一歩成長していく形の王道ながら、最近はあまり触れていなかったゆえの熱さと安心感。
大人と子供、正義と悪、単純な二元論じゃない物語とキャラクターが好きです。その中心にいる、ゆーくんが特に。
平沢唯/『けいおん!』
『けいおん!』と言えば、「あずにゃんぺろぺろ」の流行りと共に、数多くの「ペロリスト」*15を生み出した問題作でもありますが、僕は唯が好きです。腐っても主人公。いや、腐ってない。
天真爛漫。前向きドジっ娘。根っからの主人公気質がいと眩し。
アクア/『ひまわり』
マジでゲロ吐く5秒前なアクアさんかわいい。
『ひまわり』はマイナーな同人ゲームではありますが、一応、ガンガンで複数に分けられてコミカライズされていたり、PSP、iOS、Androidなどの媒体にも移植されているので、「知る人ぞ知る」な感じで静かな人気が続いている印象。
個人ブログ、個人ニュースサイト界隈では、カトゆーさんがハマっていたらしいので、知っている方も多いかと。アクアかわいいです。一緒にお酒を飲むのが夢。
櫛枝実乃梨/『とらドラ!』
みのりんかわいい。超かわいい。
なんちゅーか、男女に関係なく「不安定」なキャラには好感を抱きやすい模様。そのブレたときのギャップが大きければ特に。創作の割には人間臭く、あまりカッコつけていないように感じる。現実でも、こういう相手には構いたくなる気質なんです。
永瀬伊織/『ココロコネクト』
好き嫌い云々というか、今までに触れてきた創作物全作品を通して、おそらく最も強く共感してしまったキャラ。地の文で胸中を読んでいて笑えてくるレベルだった。お前は俺か、と。
自分の嫌な部分と良い部分をごっちゃにされて見せつけられているようで、幾度となく心揺さぶられた作品ですが。一周回って、やっぱり好きなのよねー。友達になりたい。
小日向美穂/『アイドルマスターシンデレラガールズ』
無駄にキャラの多い『シンデレラガールズ』ですが、最初にビビっときたのは小日向ちゃん。ショートにアホ毛!大人しい真面目っ娘!うむ、守ってあげたい。
時雨/『艦隊これくしょん』
どうして「ボクっ娘」は例外なくあんなにかわいいの? 天使なの? 頭ナデナデしていいですか? いえ、させてくださいお願いします!!!
改二でもうかわいさ限界突破しました。犬っころを思わせる癖っ毛! 夕立と合わせて超々かわいいっぽい! うちに来てくれ! うおおおおおおおおおお!!!
由比ヶ浜結衣/『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』
【MAD】 気付けなかったdevotion 【俺ガイル】より
最近の、共感しちゃったキャラ枠。作品そのものが好きなことも大きい。
周囲の顔色を窺っちゃう感じと、もどかしい距離感を何とかしようと頑張っている感じ、応援したくなっちゃうね! アニメ版の東山さんボイスによる「やっはろー」は反則。
潮留美海/『凪のあすから』
【MAD】Earth color of NAGI【凪のあすから】より
『夏への扉』*16展開で完全勝利、そう思っていた時期が、私にもありました。
毎週、むちゃくちゃ楽しみにしてた、『凪あす』。一途に想い続けているのに、報われない感が微妙に出てて、ビクビクしながら応援してた。ほんと、いい娘なんすよ……。
最終回はあんな感じでしたが、個人的には満足。蛇足かもしれないけど、間の5年間の話にも、何らかの形で触れてみたいなー。
星空凛/『ラブライブ!』
2期が絶賛放送中の『ラブライブ!』ですが、やっぱり凛ちゃんかわいいにゃー。はい、ボーイッシュ娘です。ど真ん中です。「にゃー」も好きだにゃー。
5話でおなかいっぱいになりました。
ユニコーン・ガンダム/『機動戦士ガンダムUC』
【MAD】機動戦士ガンダムUC 組織別 MS/MA Complete ver.Episode1~7【UC】より
正直、ロボ系の作品はあまり観ないんですが、『UC』は最初っから最後までさいっこうでした。燃えた燃えた。宇宙世紀は『第08MS小隊』しか知らないけれど、少しの予習とスパロボの知識で十分に楽しめた。
機体としては、エクシアリペア*17が好きな僕ちゃんでしたが、フルアーマー・ユニコーンのカッコ良さには「ほわああああぁぁぁぁあああ!?」と叫ぶほど。ふつくしい……。
報われないサブヒロイン
これら好きなキャラの共通点を見なおしてみて、気付いた。
メインヒロインが少ない。
だからか。だから、本筋とはズレた「別の可能性」を見せてくれる、二次創作小説や漫画が昔から好きなのか。物語展開としても、割と変化球の方が好きだったりするし、僕ってもしや、相当捻くれてるのでは……?
男キャラはだいたい共通して主役級が好きだけど、いわゆる「兄貴系」や「師匠」の類も好き。……うん、高確率で死ぬキャラ。広い意味での「物語」が好きだからかしら。話を大きく動かし、他キャラの成長に加担する役回りに魅力を感じているのかも。
言い換えれば、「主役じゃないけど、主役並かそれ以上に掘り下げられているキャラ」かな。主人公の周りにいる人の一人に過ぎないけれど、複雑な事情や使命を抱えていて、それが物語と主人公の動向に大きく関わり、最終的には解消される形。言うなれば、「過程」が好きなんでしょうね。
物語にしても、複数人の人間関係の歪みと構築、その過程での登場人物の心の機微や関係性の変化を描いたものが好きだし、建物なんかも、整然ときっちりとしたデザインのものよりも、半壊した廃墟や、風化・劣化した寺社仏閣なんかを眺めている方が好きだ。
— けいろー (@Y_Yoshimune) 2014, 3月 19
「なんかよく分からんもん」が安定に向かう過程、もしくは、不安定ながらもどこか安定したもの、その辺が好きなのかにゃー。てけとーに。
— けいろー (@Y_Yoshimune) 2014, 3月 19
高校時代の好きなキャラに男が多いのは、男子校に通っていたから、という説。