好きと嫌いの活かし方、予測不能な広辞苑、フェイクドキュメンタリーの現在〜今月気になった話題(2024/8)

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毎月恒例、「今月のブックマークを振り返ろう」のコーナー、今回は2024年8月編です。2014〜2023年の8月の振り返りも末尾に掲載しているので、お暇な方はどーぞ!

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「推す人」に向けた文章術かと思ったら、「推される側」にもおすすめできる本だった『推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない 自分の言葉でつくるオタク文章術』

最近、オタクが書く「イベントレポ」を見かける機会が減った気がする――。そう感じるのは、僕だけだろうか。

もちろん、SNSではありとあらゆるジャンルのオタクが日頃から自由気ままに呟いているし、アニメやオンラインライブの実況だって盛り上がっている。イベントの多い週末になれば、言葉にならないオタクの無数の絶叫がいつだってタイムラインをどんぶらこと流れている。それは間違いない。

しかし一方で、イベント終了後、その心地よい濁流が過ぎ去った後はどうだろう。ぽつりぽつりと感想を書いたnoteがボトルメッセージのように流れてくることはあるものの、その瓶の総量は以前より減っているようにも感じる。宛先も告げずに放たれた、溢れんばかりの感情が詰め込まれた手紙たちは、インターネットの大海のいずこかへと流れ去ってしまった。そのようにも思えるのです。

――といったことを、特に自分はVTuber界隈で数年前から感じていたのだけれど、ある日書店をふらふらとさまよっていたら、そんな自分の問題意識にぴったりの本が目に入った。それが本書、『推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない 自分の言葉でつくるオタク文章術』である。

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