川越『とんかつ さく膳』の小江戸三元豚ロースかつセット

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「週末はお出かけ日和だよ☆」とお天気お姉さんが話していた、先週末のこと。せっかくのサニーサンデーとくりゃあ出かけないわけにもいくめえと、ふらっと電車に乗って川越へ向かった。

普通に都心に出ても良かったのだけれど……ほら、週末ってどこも混雑してるやん? 山手線圏内はどこもかしこも人でいっぱい、花粉もいっぱいで地獄を見る予感しかなかったので、あえて反対方向へと向かったわけです。(一応は)観光地として数えられる川越だけれど、都心と比べればまだ空いているだろうと思ったので。埼玉ならではの「ちょうど良さ」ってあると思うんだ。サイタマゲットーはいいぞ。

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Welcome to ようこそ 小江戸タウン。鎌倉の影に隠れがちではあるものの、 “小江戸” の街並みを今に残す川越はそれなりにフォトジェニック。鎌倉ほど人混みがわっほいわっほいしているわけではないため、ストレスなく散策できるのも嬉しい(※ただし祭りの時期は除く)

自分にとっては高校時代に通った街ということもあり、そこそこ勝手知ったる場所ではあるのだけれど……。どうも最近、足を運ぶたびに新しいお店ができている気がする。

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ここ数年で妙にシャレオツなコーヒースタンドが増えた気がするし、食べ歩き可能なスイーツも充実しつつある印象。もちろん、昔ながらの純喫茶や街並みはそのままに。

かと思えば、一方ではアニメの聖地としてもしばしば話題に挙がるように。学生時代、ごちゃっとした狭いアニメイトに通っていた自分が知ったら、むっちゃ喜びそう。『月がきれい』が本当に最高だから……みんな見て……(関連記事:『月がきれい』で毎週欠かさず悶えキュン死ぬ日々)。

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左の写真の、ちょうど建物と建物の間を入っていったところ

そんな川越をふらふらと、ついでに鼻水をずるずるとすすりながら歩いていると、今日もまた見慣れないお店を発見した。メインストリート──蔵造りの町並みから横へ逸れた細い脇道に、見るからに新しい暖簾が出ていたのです。

暖簾に書かれているのは、『とんかつ さく膳』の文字。とん! かつ!

時計を見れば、いつの間にかもうおやつタイムに入ろうかという時間。道理でお腹がぺこたんなわけだ……と思いつつ、そのまま入店することに。大通りの飲食店はどこも人がいっぱいだし、入るならばこの場所、このタイミングしかあるめえ。おじゃましまーす。

 

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記憶に残る最高のRPG『UNDERTALE』感想|泣き、笑い、感動し、絶望の果てに犬をなでる

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 このゲームを中学・高校生でプレイできる世代が、心底から羨ましい。

 ハマれば、きっと一生ものの作品になるだろうから。

 僕自身、クリアした瞬間は、リアルに頭を抱えて「どぅわーっ!」と声を出すほどには衝撃的だった。……いや、正確には「に゛ゃー!」だか「ぎゃーす!」だったかもしれない。いずれにせよ、毎周のエンディングのたびに何かを叫び、むせび泣き、頭を抱えてしまうなどしたことは覚えている。

 特に3周目、最後まで終わらせた直後の自分の状態は、一口に言えば「虚無」だった。目の前の結末に呆然としてしまい、しばらくは何もできなかった。ゲームの内容に関する並々ならぬ衝撃もあったけれど、それ以上に、自分が “選んでしまった” ことへの後悔の念が大きかったように思う。

 感動と、絶望と、悔恨と──そして、そんなとてつもないセカイを創り上げた作者さんへの賞賛もあった。やべえ作品だとは聞いていたけれど、1本のゲームによってこれほどにも感情を乱され、愛憎の混ざった感慨を抱くことになるとは……プレイ前には思いもしなかったぜよ……。

 そして、何より “頭を抱え” ることになった一番の理由は、「こんな作品、どうやって紹介すればええっちゅうねん!」という問題に直面してしまったから。

 何を書いてもネタバレになりかねないし、変な先入観を抱かせてしまうんじゃないかという懸念がある……というか、すでに抱かせていたらごめんなさい。現時点で数多くのメディアやブログで取り上げられているし、別に無理に紹介する必要もないのでしょうが……でも、そこはほら、語りたがりのオタク気質な人間としては、好きなものは率先して布教したくなっちゃうんですよ。

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 ──というわけで、この記事では『UNDERTALE』の紹介と感想を書いていこうと思うわけです。

 ストーリーの “直接的な” ネタバレは避けてまとめるつもりではありますが、「もともと興味はあったけれど、まだプレイできていない」という方には、この時点でブラウザバックを推奨します。とりあえず遊んでみて! おもろいから! Steamでたったの980円で、ノートPCでもプレイ可能よ! Switch版も出たぞ!!

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2018年2月の話題〜平成生まれの結婚観、“おいしい”の定義、モルゲッソヨ

やっはろー! 「あれ? 今年は閏年だっけ?」と軽く頭をよぎることでおなじみ、2月最終日でございます。

……え? そんなことない? 「もう1日なかったっけ?」ってなりません? そうか……ならないのか……(次の閏年は2020年。2100年までは「夏季オリンピックの年」で覚えればOKっぽい)

さて、それはさておき、毎月末恒例「今月のブックマークを振り返ろう」のコーナーです。過去4年間の「2月」の話題をまとめた記事は末尾にまとめてありますので、暇な方はよかったらそちらもあわせてどぞー。

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渋谷〜代官山〜目黒川を散策し、温泉&サウナをキメてきた

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 どもども。最近はヘルシェイク矢野*1とUndertale*2のことばかり考えて過ごしている僕です。寝ても覚めてもヘルシェイク。夜遅くまでUndertale。……いやー我ながら、まっこと健康的な生活ですね。あとたまに将棋。

 とはいえ、どれだけヘルをシェイクし、キーボードをぶっ壊しす勢いでイケメン骨兄貴と戦い、精神的に満たされ 絶望し たとしても、肉体的には不健康極まりないわけで。

 さすがに引きこもりっぱなしなのもよろしくないかと思い、週末くらいは出かけようと考えたのです。はなが さいてる。ことりたちも さえずってる。――とくれば、外に出ないわけにはいかないでしょう。それがたとえ、誇大妄想に狂っていたとしても。

 

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『校正のこころ』とは?正解のない“言葉”の世界を校正者の目線で考える

 「校正」という言葉がある。日常生活では無縁かもしれない、この言葉。普段の会話で口に出すことはないだろうし、ニュースで耳にする機会もあまりない。「こうせい」という音を聞いて多くの人がまず思い浮かべるのは、「公正」や「構成」なんじゃないかしら。じょしこうs

 辞書によれば、校正とは「校正刷りと原稿を照合し、文字の誤り・体裁・色調などを正すこと」*1。主に出版や印刷に関わる場面で使われる表現であり、僕ら一般ピープルには無縁の言葉……のはずなのだけれど、最近はそうでもないイメージもある。

 校正の作業が必要になるのは、何も商業出版の場だけではない。学生サークルの機関誌や、趣味で作る同人誌。誰もが少部数から印刷物を制作できるようになった現代では、多くの人が仕事や学業の傍らで校正に励んでいる。試しにTwitterで「校正」と検索してみても、編集者のみならず、大勢の人が作業に追われていることがわかるくらいですし。お疲れさまです。

 そんな現状を見ると、一昔前と比べれば「校正」の存在は身近になりつつあるようにも感じる。とはいえ、それでも誰もが創作や情報発信に携わっているわけではない。校正なんて知っていようがなかろうが、日常生活には何の影響も及ばないのだ。その方法も考え方も、知る必要はない。

 しかし一方で、「校正」が対象とする「言葉」とは、僕らは無縁ではいられない

 普段はあまり意識しないけれど、これほどまでに「言葉」が身近に感じられる時代は過去にもなかったんじゃなかろうか。──いや、社会で暮らしていれば、そりゃあ必然的に他者と関わることになるし、会話は人間の基本的な営みのひとつ。何を今更という話ではあるのだけれど。

 そうではなく、ここで話題にしたいのは「文字」を使ったコミュニケーションの話。

 もちろん、人間は遥か昔から日記をしたためていたし、誰かに手紙を送ったり、重要な決まり事を文字にして記録したりしていた。そういった意味では、文字によるコミュニケーションも会話と同様、至極当たり前の日常の行為のひとつと言える。

 けれど、現代の「文字コミュニケーション」は、それだけにとどまらない。

 改めて確認するまでもないけれど──現代にはインターネットがあり、手紙よりも頻繁に、文字を介したやり取りを他者と行っている。LINEやTwitterでの会話は言うに及ばず、こうして書いているブログだってそうだ。僕らは日頃から「文字」と無関係ではいられない。

 ただし、その「文字」あるいは「言葉」も万能ではない。ひとたび誤った使い方をすれば、取り返しのつかない事態を引き起こしかねないものだ。軽い気持ちで呟いた言葉が炎上を引き起こし、誤変換が円滑なやり取りを阻害し、差別表現が相手の信頼を損なう。そのような行き違いは、ネット上でもそれ以外の場でも、実にありふれたものであるように感じる。

 常日頃から当たり前に用いているコミュニケーション手段であり、当たり前にすれ違うことがある。だからこそ、いつも「言葉」と真摯に向き合い、その場その場に適した「文字」を使える人は、一目置かれやすいように見える。そのようなリテラシーを養うには、どうすればいいのだろう。

 ──とまあ前置きが長くなりましたが、そこで「校正」の視点が出てくるわけです。

 

 

 本書『校正のこころ』は、長年にわたって校正者として携わってきた筆者が、その理論と「言葉」との付き合い方をまとめた1冊。

 てっきり校正者を志す人向けの参考書なのかと思いきや、日常的に「文字」によるコミュニケーションや情報発信をしている人(ネット上を含む)全般にも勧められそうな、「言葉」を掘り下げる内容となっていました。興味本位で読んでみたら想像以上におもしろかったので、ざっくりと紹介をば。

 

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*1:明鏡国語辞典MXより

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