ぐるりみち。

平成生まれのフリーライターのブログ。本・映画・マンガ・アニメの各種レビューに、旅行・グルメ・街歩き日記など。

気分転換に池袋〜巣鴨を散策していたらプレスリーと会った

スカイ 喫茶店 巣鴨 入り口1

 フリーランスにとっては、年度末も何も関係ない――そう考えていた時期が、僕にもありました。なんだか知らないけれど、今年の3月は妙に気だるさがMAX。花粉症のせいにするにしても物足りないほどに、全身が倦怠感に満ち満ちている。

 この気分を一言で表せば、「もういっそ、ナマケモノのフレンズになりたい……」と思えるほどにはダルンダルン。かと言って、「ゼルダで夜盗プレイするの、たーのしー!」とひたすらゲーム画面に向かえるほどに暇はなく、目の前のタスクに振り回されている日々。うーむ、ダルい。

 まあそんな気だるい3月も、毎週のように休日出勤を強いられ、馬車馬のように肉体労働に励んでいた営業マン時代と比べれば、まだ恵まれているほうなのでしょう。あのころは本当に余裕がなく、たまの休みに電車で往復2時間かけて行くスーパー銭湯だけが癒やしだったから……。風呂は命の選択……もとい、洗濯よん☆ と、酒豪のおねーさんも言ってた。

 そんなこんなで、何かしら鬱屈とした感情がたまりつつあるこの季節。ちょっとした合間のリフレッシュ――ではないけれど、ふらっとお散歩をしてきたので、その記録をば。日記です。

 

とある平日のお昼過ぎ、池袋から巣鴨へぶらり散歩

池袋駅前

 いつもの如く、起点は池袋。問題はどちら方面へ歩くか、である。

 南の雑司が谷方面は新宿駅に向かう際に何度も歩いたし、西の西武池袋線沿いはポケモンゲットのために散策した覚えがある。北の板橋方面は今後チャリで走りそうな予感があるのでパスして、東方向も過去に「丸ノ内線に沿って東京駅までひた歩く」という謎企画で歩いた経験がある。

 どうせならば見覚えのない風景、見知らぬ街々をぶらり歩きたいという思いもあり、どうしようかしらん――と思考タイムに入ろうとするもそれすらダルく、「とりあえず山手線沿いを時計回りに歩くかー」と適当に歩き出したのでした。時間は平日の13:00過ぎ。昼メシはまだ。

池袋 首都高速

 というわけで、池袋駅東口から北東へと歩を進め、首都高速の真下へ。サンシャインシティから見て北の区画。

 このあたりは過去、ランチの発掘のために何度かぶらぶらしたことがあり、カレーやらラーメンやらを食べたお店のすぐ近くでもある。車の往来は多いものの人通りはさほどでもなく、駅近くとしてはまだ落ち着いている印象の一画。首なしライダーが走ってそう。

 こういったお店っすね。ラーメン食べたくなってきた。

帝京平成大学

 ま、昼メシはもうちょい先でもいいっしょ……と考え、帝京平成大学の横、春日通りをとっとこ歩いていく。このままひたすら直進するとまた「丸ノ内線コース」と被ってしまうので、どこかで北寄りに舵を切らないと……。とりま、大塚駅を目指す感じで行こうかしら?

大塚 住宅街

 K-BOOKSの事務局を過ぎたあたりで脇道に逸れ、そろそろ空腹を覚えはじめた胃を黙らせつつ、住宅地をあみだくじのように進んでいく。

 ふと目に入った非常階段? に何かをビビッと感じ、気づけば写真を撮っていた。建物自体がちょっと変わった形になっているのか、階段のくっつきかたがなんだかおもしろい。

大塚 住宅街 階段

 下から見上げると……あー、なんかよくわからんけどいいっすねー。この無骨ながら重厚感も感じられるカラーリングが好き。集合住宅で鬼ごっこをしていた少年時代、無駄に音を立てて駆け上がっていたことを思い出す……って、改めて考えるとむっちゃ迷惑やがな。

大塚 住宅街 中華料理屋

 いかにも「ご近所さん御用達」といった佇まいの中華料理屋さん。一見すると列ができているのか、それとも雑談に花を咲かせているのかわからない、店先のゆるーい雰囲気がいい感じ。途中、出前に行っていたらしい店員さんがバイクで戻ってきて、挨拶していた様子。

大塚駅 線路

 ほどなく住宅地を抜けると、そこはもう大塚駅前。山手線の線路の遥か彼方には、スカイツリーのシルエットがくっきり。こうして見るとそれなりに近そうにも感じるけれど、直線距離で8km。電車で行くにしても、乗り換えが割と面倒なのだ。キメラのつばさでひとっ飛びできないかな……。

大塚駅前

大塚駅 都電荒川線

 大塚駅で何をするでもなく華麗にスルーし、都電荒川線の線路を跨いだところで、「このまま巣鴨まで行っちゃうかー」と目的地を決定。そろそろ空腹が無視できないレベルでグギュルォォオオンと唸り声を上げているものの、ここで牛丼チェーンに入るのは負けな気がする。耐えるのだ、我が腹よ。

大塚 巣鴨 住宅街

 大塚から巣鴨へと歩く道すがら、それとなーく登り坂が増えていることに気づいた。渋谷近辺ほどドッタンバッタン大騒ぎするレベルで高低があるわけではないものの、目に見えてわかる変化があると楽しい。標高地形図*1なんかを見ながら歩くとおもしろいかも。

巣鴨地蔵通り商店街1

 細い道が続く住宅街をうねうねと縫うように、車一台とすれ違うこともなく東北東へ歩を進めていくと、地図アプリを確認するでもなく巣鴨地蔵通り商店街に行き当たってしまった。こんなに近かったのか……山手線でも、大塚〜巣鴨間は短い印象があったけれど。

 おじいちゃんおばあちゃんで賑わう商店街を歩いていて、今更ながら気づく。「そういや僕、巣鴨って来たことあったっけ?」と。考えてみれば、ガキンチョだったころに両親だか祖父母だかと来たような覚えはあるものの、それ以外にまったく記憶がない。そもそも普段からして、巣鴨駅で降りることなぞ皆無であった。……多分、10年以上ぶりにはなるんじゃなかろうか。

巣鴨地蔵通り商店街2

 同じ都内、同じ道幅、同じ “商店街” の名を冠する通りでありながら、場所によってその風景はまったく異なるからおもしろい。道行く人の姿や世代もそうだけれど、視点を少し上に上げるだけでも、目に入るものが商店街によって明らかに異なるんですよね。

 そのひとつが、商店街に軒を連ねる「看板」。極端な話、飲食店や風俗店が多くそれなりに新陳代謝も激しい歌舞伎町と比較すると、こちらは新旧店舗が入り乱れた看板が連なっているように見える。ギンギラギンでさりげなさなぞ感じられない新宿のそれとは違い、全体的にシンプル――というか “渋み” を感じる色合い&フォントの看板が、目にやさしい(比較参考:充実した1日の最後は、体力をゼロにしてから家に帰りたい

巣鴨地蔵通り商店街 入り口

 あちこちでインタビューを受けているおじいちゃんおばあちゃんの姿を横目に、とりあえず商店街の入り口までやってきた。途中、気になる食堂やら喫茶店やらも目に入ってはいたものの、結局ここまで何も食っていない。己の腹はついに沈黙してしまった。

 商店街に戻ってメシを食うか……と入り口で腕組みうんうん唸りながら考えていた折、よく見ると入り口脇に「珈琲」の字があるじゃありませんか。何もなければ普通にスルーしていそうな細い出入り口の前に、複数の看板が出て自己主張しているからこそ気づいた喫茶店。どれどれ。

スカイ 喫茶店 エルヴィス・プレスリー 巣鴨1

スカイ 喫茶店 エルヴィス・プレスリー 巣鴨2

 立て看板とメニュー表のみならず、道路標識まで全力活用していろいろ書かれている、それ。おすすめメニューの「ナポリタン」「煙草OK」とくれば、昔ながらのカフェーが脳裏に浮かびますが……?

 そんなことよりも気になるのが、その看板のすべてに「エルヴィス・プレスリー」の文字があること。 “聴きながら” という文句だけ読むと「ついで」のような印象も受けるものの、同時に “香り高いコーヒーとエルヴィス” とも書かれており、明らかに「コーヒー」と「エルヴィス」が同格の扱いに見える。単語の登場回数だけ見れば、むしろプレスリーがメインなのでは……!

 

巣鴨地蔵通り商店街入り口地下の喫茶店『スカイ』さん 

スカイ 喫茶店 エルヴィス・プレスリー 巣鴨3

 ――というわけで、おじゃましてきました。巣鴨の喫茶店『スカイ』さん。地下1階の店舗へ向かう階段のみならず、店内の壁も一面がエルヴィス一色。なにこれしゅごい……!

 当然、店内BGMもエルヴィスオンリー。正直、僕自身はまったくエルヴィス・プレスリーについて詳しくないのだけれど、別に悪い意味ではぜんぜん気にならず、むしろ好みの雰囲気だと感じるほど。古き良き喫茶店風であり、落ち着く空間が地下に広がっておりました。

スカイ 喫茶店 巣鴨 ナポリタン1

 プレスリーもいいけれど、何はともあれメシである。こんなにも素敵な喫茶店で「ナ ポ リ タ ン」の文字を目にすれば必然的に心惹かれるわけで、しかも「店長おすすめ」ときた。そりゃあ頼まないわけにはいかないでしょう。この、たまーに食べたくなる、大好きな味。

 ランチタイムはとっくに終わっていたものの、すごく物腰柔らかで優しそうなおばちゃん店員さんによれば、お昼過ぎから夕方にかけてもお得なセットを提供しているとの話。普通に1,000円くらいかかる覚悟だったけれど、ナポリタンとコーヒーのセットで850円でした。わぁい!

スカイ 喫茶店 巣鴨 ナポリタン2

 柔らかいモチモチ麺に、ケチャップ単体だとあまり好んで食べない自分も大好きな、甘口かつまろやかな味わい。それとなしに酸味も感じられ、麺とは別に味が染み込んだソーセージをはじめとする具材がおいしい、まさしく王道の喫茶店のナポリタンである。そうそう、これだよ!

 プレスリーそっちのけでナポリタンをチュルチュルして、すっかり大満足な自分。お腹をさすりさすり、思い出したように店内を見まわしてみると、ほかのお客さんがどデカいパフェをおいしそうに食べているのが目に入ってしまった。チョコレートパフェ……そういうのもあるのか!

スカイ 喫茶店 巣鴨 珈琲

スカイ 喫茶店 巣鴨 レトロゲーム

 「次はパフェも頼もう……」と決心しつつ、食後のコーヒーをいただいてまったりタイム。手元のレトロゲームでもプレイしようかと一瞬考えたけれど、それも次のお楽しみでいいかな……と。プレスリーにレトロゲーム……なんかいろいろと要素モリモリっすね!

 お会計を済ませていると、こちらもまた穏やかオーラを身にまとった店長さんらしい方が、おばちゃん店員さんと一緒に見送ってくださいました。外から見るとハードルが高そうだけれど、いざ入ってみると接客含め落ち着いた雰囲気。再訪したくなる、素敵な喫茶店でした。

巣鴨駅前

 そんなこんなで、「この季節のモヤモヤを晴らすべく歩くぞー!」と外に出たら、プレスリーとナポリタンに癒やされて大満足な僕氏。満ち足りた気分で巣鴨を後にしたのでした。

 ほかにもちらほらと気になるお店があり、街全体の雰囲気もかなり好みだったので、今後たまには足を運んでみようかなーと思いまする。池袋から歩いて行ってもいいし、なんなら休日にでも、池袋発〜上野着のお散歩ルートに組み込んで立ち寄るのもいいかも。昔ながらのカフェ探訪……楽しそう。

 

店舗情報

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