寮生時代を思い出す、アマノフーズのフリーズドライ食品


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 大学を卒業し、某メーカーに就職してから数日後。他の新入社員と共に研修を終え、言いわたされた配属先は、聞いたこともない片田舎。

 「最低限の荷物を持ったら、その足で勤務地に向かうように!」と有無を言わさぬ口調に、逆らうこともできない僕らは新入社員。呆然としながら家に帰って荷造りをしていたところ、母上様のご帰宅である。この家に引っ越してきて、わずか数ヶ月。早くも我が家をサヨナラバイバイすることを告げると、カーチャンが「持って行きなさい」と手渡してくれたのが、アマノフーズのフリーズドライのお味噌汁でした。

 見知らぬ土地で、自炊スキルもなく、先輩たちも住む会社の寮では気後れしてしまい、台所に立つことも憚られていた当時。

 そんなとき、六畳一間の限られた自分の空間の中でも「おいしい料理」を食べることのできるフリーズドライとの出会いは、まさに天恵でござった。だって可能性感じたんだ。以来、会社の寮で過ごした間、ずっと僕を助けてくれていたお味噌汁。ありがとう。でも、料理もしようね。

 さて、自分とフリーズドライ食品のエピソードと言えばこんな感じですが、先日、天野実業株式会社さんで開催された試食会に参加してきたので、ざっくりとレポートをば。そりゃあね!タダでうまいもん食えるなら行くしk……ゲフンゲフン。

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「フリーズドライ」ってなんぞ?

 え? “ふりーずどらい” ? ……あ、ああ、もちろん知ってるよ。使い勝手良いよな。なんたって、みずタイプにも効果抜群だもんな。あ、すみません、ポケモンの話です*1

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 フリーズドライとは、読んで字の如く「冷凍」と「乾燥」を組み合わせた技術。

 日本語では“真空凍結乾燥技術”とも書くように、食品などを約マイナス30度で急速に凍らせたうえで、真空状態で減圧することで内部の水分を昇華し、乾燥させる技術だそうです。なるほど、だから、みずタイプに効果抜群なのか。

 そのメリットはWikipedia*2にも記載されていますが、主に以下の点。

  1. つくりたてのおいしさを味わえる
  2. ビタミンなどの栄養成分が損なわれにくい
  3. お湯を注ぐだけで簡単・便利
  4. 常温で長期保存が可能
  5. 軽いので持ち運びに便利

 特に栄養成分に関しては、他の乾燥・殺菌手法と比較しても、フリーズドライが圧倒的に優れているそうな。JAXAの「宇宙食」の項目*3でも「優れた栄養バランス」を特長としてフリーズドライ食品が紹介されているので、そのメリットはお墨付きですね。

 ただし、それだけ手間や費用のかかる技術でもあるため、商品によってはその分、お値段がはってしまうこと否めません――と、爽やかイケメンな担当者さんも苦笑いで仰っておりました。うん、爽やかイケメンだからね。しょうがないね。味噌汁は1食108円くらいで安いっすよ。

 お話の中では他の社員さんも含めて、ひとつひとつの商品にこだわりを持って研究・開発に取り組んでいることが、節々から感じられました。自分も元メーカー社員なので、なんとなくそんな気が。こだわって作った商品は細部までしっかりと紹介したいし、おいしく食べて欲しいんですよね。僕は営業でしたが。

 でもぶっちゃけ、そんな御託はどうでも良いんです。食べておいしければ、それが正義なのです。美味しい時は美味しいって言おうよ*4。グラフィティ。

食う

 というわけで、メインの試食タイムでござる。

 会場には、冒頭の写真のようにアマノフーズさんの商品が勢揃い……かと思ったら、これでも「一部」だそうです。曰く、味噌汁は70種類以上、全体のラインナップは、なんと200種類以上!うわあ……営業さんは大変やでえ……。あと、陳列棚を見ると賞味期限が気になってあばばばば!

 消費者からすればもちろん、選択肢が多いのはありがたい。でも優柔不断な僕氏は、あれも良い、これも良いと、棚の前で右往左往しておりました。とりあえずこれや!と掴みとり、いざ食すべし。

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 まずは、じゃがいもとベーコンのたまごスープ

 お味噌汁は過去にいろいろと飲んだ記憶があったので、変化球を攻めていくスタイルで。

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 ① まず、お湯を注ぐじゃろ?

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 ② はい、できあがり!

 猫舌なのでふーふーしつつ、たまごスープをごくごく。うむ、うまい。この手の食品は塩分が多いイメージが強く、薄味に慣れた自分は塩気が強すぎると忌避感を覚えがちだけど、このくらいなら全然イケる!美味しいです。

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 お次は、カレー。食育研究科*5、“服部幸應 推薦”の文字と写真が存在感を放っておる。

 社員さんにおすすめを尋ねてみたところ、「チキンカレーは辛め、グリーンカレーは甘め、一番人気は野菜カレー!」との話だったので、野菜カレーを選択。やっぱり、栄養バランスを気にして買うお客さんが多いのかな?

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 マジで、一瞬でスープカレーになりおった。瞬間、会場に漂うカレー臭。す、すみません……。

 かき混ぜてみると、たまねぎ、さやいんげん、赤ピーマンなど、結構な量の野菜が入っています。中でも驚いたのは、ナス。家や飲食店で普通に調理されて出てくるナスと大差なく、独特の触感も残ったまま。これはすげえ。そういえば、「ナスは手作業で切っている」っていう話も出ていたような。

 ただ、自分にはちょっと味が濃かったかも。先ほどのたまごスープを食べず、このカレーだけを食べるなら問題なく完食できると思いますが、濃い味の食品を連続で食べるのはキツいっすね。ゴハンがあって助かった。一人で、めっちゃ白米を消費していました。

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 そして、「これはぜひ紹介させてください!」と登場したのが、フリーズドライの一人鍋。東京駅近くのアンテナショップ*6でも、かなり売れ行きが良かったそうな。まさか鍋が出てくるとは……。

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 パッと見、UTSUWAのせいか冷やし中華にも見えなくもないような。一人鍋、はじめました。ところがどっこい。

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 NIKUだあああああああああああああああ!!!!

 いや、お前どっから出てきたし!魔法か!マジカルか!マーリンなのか!

 おそるおそる口に入れてみると、途端、広がる豚の肉々しさ。Oh...じゅーしー。いやあ、うまいですわ。鍋ですわ、これは紛うことなき鍋ですわ。野菜も、調理したばかりのようなみずみずしさ。やべえ、フリーズドライ、パねえ。

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 結局、ゴハンも一緒にもぐもぐ食べていたのと、食べるスピードが遅いこともあり、あまりたくさんの商品を試すことはできませんでした。でも、美味しいものを食べられて大満足。

 いくつかお土産もいただいたので、おうちでゆっくりといただくことにいたします。食べる機会がなくても、非常食にもなるしね!まっこと、万能でござる。

 

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