感動!ラブコメ!SF!最近のおすすめ映画10選


良い機会なので、この2、3年くらいのあいだに観た映画のなかで、特におすすめの作品をまとめてみました。

 

※2017年のおすすめ作品はこちら

 

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『最強のふたり』


基本、大スクリーンではアニメくらいしか観ない自分が、珍しく映画館まで足を運んだ作品。そもそも、フランス映画を観たのが初めてかもしれない。

身体が不自由な富豪と、貧しい若者の交流を描いた作品――ということでお涙頂戴モノかと思いきや、全体的にはコメディ色が強いイメージ。コミカルなやり取りに笑い、時にハラハラし、小気味良く物語が展開し、最後はすっきりと終わる、後味の良い作品。“対等な関係”って、なんだろうね。

個人的には、何よりも「音楽」の使い方がうまいように感じた。自分の中では「サントラを聴いてその曲の流れていた場面を思い出せる作品は名作(映画、ドラマ、アニメ、ゲームなど全て含む)という基準があるのだけれど、それに完全に合致した格好。

ゆえに、映画を観終えて、劇場を出て最初にした行動が、「あの素晴らしいピアノ曲を作ったのは誰だ!」と検索することでした。帰って速攻で配信版のアルバムをダウンロード。今でも日常的に聴き続けています。ルドヴィコ・エイナウディ*1

 

『ペイ・フォワード 可能の王国』


自分が受けた善意や思いやりをその人に“恩返し”するのではなく、別の3人に“渡す”ことで善意の好循環を作る、“Pay it Forward”。日本語では“恩送り*2”とも訳される。それを実践するべく駆けまわる少年が、周囲の人間を動かしていく物語。

登場するキャラクターはみんな魅力的だし、ストーリー展開もおもしろいんだけど、最後だけは「どうしてそうなった」とツッコみたい。作品の盛り上げ方としてはわかるし、邦題になっている“可能”の反対を示しているように受け取れなくもないけれど、何かモヤモヤ。

 

『自殺者1万人を救う戦い』


駐日欧州連合代表部の職員さん(アイルランド人)*3が制作した、ドキュメンタリー映画。上記動画で全編を観ることができます。さまざまな立場や肩書を持っている人に対するインタビューとナレーションによって、日本社会に蔓延る「自殺」の問題を淡々と映し出す作品

思うところはいろいろあるけれど、こちらの作品はぜひ多くの人に観て欲しい。本作品を観てからもう2年近くが経つけれど、最後の元警察官の人の言葉と、フェードアウトしていく東尋坊の波音は今も強い印象として残っています。

 

『言の葉の庭』


うっす、『ほしのこえ』で存在を知って、渋谷まで『秒速5センチメートル』を観に行って以来、ずうっと新海誠*4監督のファンです。『秒速』はもう何十回観たことか。

本作を一口でまとめれば、「花澤香菜さんボイスのちょっとやさぐれたお姉さんと一緒にお酒を飲みたい!」に尽きる。……え?いやもちろん、他も最高っすよ?映像美と音楽の組み合わせは毎作ながら“至高”の一言だし、やきもきする2人の“距離感”も健在。映画館に行った翌週には、平日休みを取って関東の片田舎から上京、新宿御苑まで巡礼に行きましたしおすし。

ただ、おそらくこれまでの新海作品なら男性側に共感して死にたくなっていたところを、今回は年齢の近い女性側に強く強く共感していたのは、自分の中でのちょっとした変化として興味深かった。働きたくないでござる!

 

『アナと雪の女王』


れりごーれりごーでおなじみですが、自分の中で「これでいいのだ」と訳した途端に鉢巻きと腹巻きがトレードマークの某パパさんが脳裏に浮かぶようになってしまったので、そんなことよりオラフかわいい。ビートルズではない。

オラフっちはね、画面内を縦横無尽に駆け巡るトリッキーさとそのハイテンションっぷりも魅力なんだけど、これはもう設定の時点で勝利確定していると言っても過言ではございませんよ。「夏に憧れる雪だるま」とかもう、ずるいでしょ!ファンキー過ぎるぜ!

 

『ユー・ウォント・ミー・トゥ・キル・ヒム』


2003年、イギリスで起こったトンデモ事件を映画化したサスペンス。一介の“ネット好き”として興味を持って観に行きましたが、結末は想像の斜め上をいってた。「言われてみれば!」の発想ではあるのだけれど、実行した挙句、そこまで行くとは思わなんだ。

昨今の「インターネットの問題」と言えば、炎上だネットリテラシーだと叫ばれがちですが、それよりも前、もっと根源的な「ネットの匿名性」の意味するものを再確認できる作品。“事実は小説よりも奇なり”とは、よく言ったもんだなーと。

 

『リリィ・シュシュのすべて』

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“ネット”つながり……というわけじゃないけど。高校生時代からずっと気になっていて、でも観る機会がなく、大人になってようやっと観ることのできた作品。“観てしまった”感。

鑑賞中は「うわあ」とか「おえぇ」とか暗鬱&真っ黒&鬱屈とした感情と共に観ていたのだけれど、エンドロールですべて許せてしまったような気持ちはある。いじめ、暴力、売春と「中学生の闇」を描いているようでありながら、自分はむしろ、登場する「大人の空虚さ」に恐怖を覚えた。あと、ハンディカメラ撮影の部分は酔った。あの部分は二度と観たくない。

 

『イヴの時間』


あなたの心とカラダを守るベイマッk――ではなく、どちらかと言えば『鉄腕アトム』などの系譜。人間とアンドロイド、人と機械の境界線。使い古されたテーマではあるものの、新鮮味を持って観ることができました。1話部分ラストの“あの”演出で持って行かれた感じはある。

僕は最近観たばかりですが、公開当時に観た人は、もう何年も続編を待ち焦がれている状態なんですよね……。続きが気になる終わり方だったし、どうかお願いいたします……!1話はこちらから視聴可能。

 

『たまこラブストーリー』


テレビアニメ*5は観ておりません……が、やたらと評判が良かったので観に行ってみたら、一瞬で撃ち抜かれた。うわああああああああ!!青春だあああああああああああ!!!3年分くらいのキュンキュン成分(死語)を一挙に補給した気分。

いやね!もうね!思春期のあれやこれや、甘酸っぱいモノをぜーんぶまとめて濃縮して、90分に詰め込んだような作品でした。あくまでメインの2人を中心にしながらも、周囲のキャラクターがみんな少しずつ関わってきて、後押しするような構図がすてき。「オタクっぽいアニメは見ねーよ!」という層にむしろ観て欲しい。

 

『楽園追放 -Expelled from Paradise-』


2014年、映画館で観た作品の中では、本作と『たまラブ』が2強でございました。単純に映像の動きが優れている“アクション”じゃなく、観ていて「うひょおおおおおお!!」と叫びたくなる、本気の「アクションすげえええええええ!!」のアツい作品だった。すごすぎて自然と笑えてくる映像って、どういうこっちゃねん。

他方では物語のテーマ性も強く、人の持つ“好奇心”やら、モノをひたすら“消費”し“奪い合う”ことに対する違和感やら、話題・ツッコミどころには事欠かない作品かと。続編があるなら観たいようで、でも何かもったいないような気もするくらい良作。仁☆義!

 

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