退職して365日目で共著が出たのでブログ遍歴を振り返ってみる


 

 本日、AmazonのKindleストアにて電子書籍を出版しました。

 詳しくは商品ページを見ていただければ分かりますが、複数人のブロガーが集まって「生き方」や「働き方」に関する考えを書いた、共著の形になっております。

 はてなブロガーもいるよ!その界隈では有名な方ばかりで、僕なんぞは「なんでこんなところに無職が混ざってるんだ!」とツッコまれかねない存在ではありますが。

 

 21世紀に入り、インターネットが普及し、学生での起業なども簡単になってきました。また、ブログなどを通じ“個人”の1人1人が情報を発信したり、モノを売買したり、ネット上でコミュニケーションをしてファンを形成して行く事が可能になりました。

 今の時代は「生き方を選択する時代」「生き方を自分で創る時代」だと思っています。
 個人での情報発信を行っており、様々な生き方をしているメンバーで書く「新しい生き方」についての本を、様々な年代の方に読んで頂ければと思っております。

Amazon.co.jp: レールの外ってこんな景色: 若手ブロガーから見える新しい生き方

 

 そして本日、11月14日は、奇しくも僕が新卒で入った会社を退職してから365日目。

 

 アフィリエイトで生活しようとしたわけでもなく、プロブロガーを目指すでもなく、なんとなーくの備忘録目的で始めたブログではありますが、そんな“個人の日記”レベルのブログを1年間続けてみたら、こんなことになりました。なってました。

 他方、はてなでは「単著もないのに」なんてお約束のフレーズもありますし、媒体は電子書籍。しかも、自分の実力というよりは、たまたま乗っからせてもらっただけ。とは言え、自分の書いたものが形になるのは嬉しいことですし、本当にありがたいことです。

 そんな、能力もなければ実績もない、無職の一般人に過ぎない僕ではございますが、この1年間にどのようなことがあったのか、改めてまとめてみました。折角の機会なので。本で書かせていただいた内容のダイジェスト版、という形になるのかな。

 

入社1年半で大手メーカーを退職

就職までを三行で

 現在、24歳。無職。公立の小中学校で過ごし、そこそこの進学校へ上がって、大学受験は失敗。浪人するほどの情熱も目的もなく、合格した滑り止めの中堅私立大学で4年を過ごし、留年もなく、4年生の夏に大手メーカーの内定を獲得。2012年春入社。

 ――と、おそらくはありきたりな学生時代というか、一般的な現代っ子として育ってきたと自分では思っています。強いて言えば、転勤族である点くらいが特徴かしら。

 

入社から1年半で退職

 入社した企業では、営業職として外回りをする日々。最初の一年目はひぃひぃ言いながら働きつつも、年明けくらいには仕事の「楽しい」部分も分かってきた。

 ……けれど、結局は将来のことと自分の身体、能力などを天秤にかけて考えた結果、退職することに。2年目の夏には上司に話をして、11月に退職しました。ちょうどきっかり、1年前のことでござる。

 

「書くだけで楽しいブログ」から「繋がるのが楽しいブログ」へ

在職中はほとんど放置状態

 僕がこのブログ「ぐるりみち。」を立ち上げたのは、2012年12月23日のこと。当時はちょうど会社に対する疑問が募っていた時期で、その辺の考えをまとめるための「備忘録」として始めた格好です。

 同時に、徐々に仕事に慣れてきた時期でもあり、少しずつ精神的にも時間的にも余裕が生まれていた頃でもあったので、「書評ブログっぽいことをやりたいなー」という思いもありました。で、ちょっとでも小遣いが入ればいいなー、と。

 ただ、実際はなんやかんやで日々の労働に追われ、ブログを書く気力も体力も残っていない休日を過ごしていたもので。月に数回更新できれば万々歳!というペースで、ほぼ誰にも読まれることもなく半放置状態で続けておりました。

 

ネット上で絡むのが楽しい!

 本格的に更新を始めたのは、退職するかしないかというタイミング。昨年の10月〜11月頃からですね。退職によるハイテンション状態もあってか、もともと自分の思考を言語化するのが好きだったことも手伝って、純粋にブログを書くのが楽しかった。

 同時に、他のブロガーさんと絡むようになったのも、この頃から。互いにコメントを付け合ったりとか、Twitter上で話してみたりとか、見知らぬ他人とあれやこれやと話すのも楽しくなってきた。

 学生時代はモバゲーやらmixiやらで遊んでいたけれど、卒業後は各種SNSが知人同士の連絡ツールと化していたこともあり、久々に「ネットのおもしろさ」を思い出したような感じです。同時に、はてなブックマークの怖さも知るのですが。うふふふふ。あ、僕は、はてブ、大好きですよ。

 

リアルで会って話すのが楽しい!

 年が明けて2014年、無職生活も板についてきた頃に、ちらほらとオフ会っぽいことをするようになった。

 たびたびブログで紹介していた会社や人から連絡をいただいて、オフィスにお邪魔させていただいたり、このブログの読者さんから直接メールがきて、喫茶店で待ち合わせてお茶をしたり。

 純粋に人と会って話すのは楽しいし、無職として怠惰な生活を送っている身からすれば、それは最高に刺激的でありがたいものです。

 それに、面と向かって「ブログ」の話をすることで、自分が書いているものを本当に読んでくれている人がいることを実感して、軽く感動しました。なんか逆に申し訳なってくるレベル。

 現在、数少ない収入源としてこなしている仕事についても、この繋がりからお話をいただいたことによるものです。ほんっとうに、いつもお世話になっております。

 

繋がることで生まれる何か

 関係性の連鎖というのは本当にすごいもので、自分が最近関わらせてもらっている諸々の話の全ては、たまたま自分がそこにいて、たまたま巻き込んでもらえたからだと思っています。いかんせん、受け身な人間なもので。

 遡れば、きっかけとなったのはこのエントリ。

 こちらの記事が、今回の本の共著者でもある「らふらく^^」のスズキさんの目に留まったようで、お茶にお誘いいただきました。それ以来、ちょくちょく飲み会などでお声がけをいただいております。

 さらに、本書の呼びかけ人でもある「WOODY」の中里さんもスズキさんにご紹介いただき、それとは別に飲み会で会ったブロガーさんとは、高知まで行きました。他にもトークイベントをやったり、いろいろと関わらせてもらって感謝しかございません。

 他方では、はてなブロガー主催の食事会などにも遊びに行くなど、はてな界隈の皆様との交流も最近は増えてきて嬉しいかぎり。

 そんなこんなで、普通にブログで好き勝手に書いているだけでも楽しいのに、ちょっと外に出てみたらさらに楽しい! という充実した生活を送っております。貯金残高から目を瞑れば。

 それもこれも、興味を持って声をかけてくださったり、普段からブログを読んでくださっている皆様のおかげでございます。ありがとうございます。神様仏様読者様でござる。あ、それと、はてな様っすね!

 

コンテンツとその作者に敬意を

 長々と書いてきましたが、今回の本で僕が書いたのは主にこの記事の前半部分、自分が退職に至った経緯と考え方、そして、その後の無職生活と、ブログを運営する中で何が起こったかです。ここでは省いた内容も載っているので、興味のある方はぜひぜひ!(思い出したように宣伝)

 

 本記事では、本の中では書けなかった個人への感謝と、最近の動きについてちょろっと触れてみました。名前の出せない人もいますが、自分と直接リアルで関わった人はもちろん、普段からネット上で交流している人たちにも感謝しています。本当にありがとうございます。

 このような話はこっ恥ずかしくてあまり書くことができないので、良い機会となったようにも思います。これからも賛否両論、遠慮なくツッコんでくださると嬉しいです。僕もツッコミにいきます。うふふ。

 ブログの文章が秀でているでもなく、実際に会ってみれば人見知り、そんな一般人の僕がどうしてこのような場に関わらせてもらえたかと自分なりに考えてみると、好き勝手ながら、自分の好きなものを伝わるように「紹介」してきたからなのかな、と思います。手前味噌ですが。

 

 本でもアニメでもブログでもそうですが、僕は昔から自分の好きなものを誰かと共有するのが大好きでした。良くも悪くもオタク気質というか、「こんなおもしろいものがあるんだよ!よかったら見てみてよ!」と“おすすめ”するのが楽しかった。

 リアルの場では、それは時に「押し付けがましさ」として嫌がられかねないものだけど、ブログなら、基本的には興味のある人しか読みません。たまにツッコんでくる人もいるけれど、それも少数派。自分の大好きな“おすすめ”を実践する場として、ブログは最適な環境でした。

 そうして“おすすめ”してみると、ウェブ上では結構な確率で反応が返ってくるんですよね。本の感想を書けば、作者さんか担当編集さんがリツイートしてくれますし、ブログや個人であれば、直接連絡をもらうこともある。それは、こちらとしても嬉しい体験です。

 

 そういう意味で、ブログを介して誰かと繋がろうとするのであれば、鍵となるのは「紹介」なのかな、と。

 もちろん、自分から好きな人に積極的に連絡をとったり、勢いのまま会いに行ったりすれば、そんな回りくどいことをせずとも話ができるのですが。僕のような人見知り+受け身の人間には、それはハードルが高すぎるので。

 

 ブログを続けるにあたって何よりも大切なことは、自由にやること、自分の「好き勝手」を維持することだとたびたび書いてきました。

 ブログに何か対価を求めるのも悪くはありませんが、それよりも、自分の「好き」を、熱量を持って伝え続けていくことが、最も大切なのではないかしら。ブログを介して活動を広げているブロガーさんには、そんな人が多いように思います。

 

 以上、「告知記事ついでにこの1年間を振り返ろうとしたら、むしろそっちがメインの長文記事ができあがってた」ことに驚きを禁じ得ない僕がお送りしました。どうしてこうなった。いや、むしろ平常運転っすね。

 そんなわけで、『レールの外ってこんな景色』は本日発売です。自分で読み返してみて、たどたどしさに赤面してたばかりだけど、他の共著者さんの文章はどれもおもしろいのでおすすめですよ!詳しくは語れないのが悔しい。