ぐるりみち。

平成生まれのフリーライターのブログ。本・映画・マンガ・アニメの各種レビューに、旅行・グルメ・街歩き日記など。

はじめて「旅」に出たのは、いつの事だっただろう

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photo by Matt Ming

 いくつになっても、「旅」というのは心躍る、ワクワクワードのひとつだと思う。……ん? 「ワクワクワード」ってなんじゃらほい、って? そりゃあアレっすよ。胸が高鳴る、わくわくしてくる言葉、的な。

 「旅」というか、「冒険」というか。それまでとは異なる場所へ、一人で、ちょっとした一歩を踏み出すような経験。語義とは少し異なるでしょうが。

 たとえば、 “はじめてのおつかい” とか。それまではできなかったことを、一人で試みて、できるようになる過程。その、第一歩。今や一人でぶらり旅をするような人間ではあるけれど、そうなるまでには、どのような段階を踏んできたのかしら。

 はじめて「旅」に出たのは、いつの事だっただろう。

 

“はじめてのおつかい”

 ぼくにとっての、いわゆる “はじめてのおつかい” は、小学1年生のときでした。

 牛乳だか食パンだか忘れたけれど、近所のスーパーまで何かを買うように、おかーさんから頼まれた初任務。……いや、もしかすると、自分から言ったのかもしれない。「ぼくがかってくるよ! まかせんさい!」と。

 

 幼稚園児ではない、小学1年生にもなれば、買い物のひとつやふたつ、できてもおかしくはないのかもしれない。でも、スーパーっすよ!スーパー!

 駄菓子屋に駆け込んで、「おばーちゃん! これちょーだい!」と言うのとはわけが違う。時間帯によっては、カートを縦横無尽に駆って走るおばちゃん軍団と戦わねばならない。そして、たくさんのレジの、どこに並べばいいのか分からない。

 

 もうほとんど覚えていないけれど、店内に入って、棚を見て回って探して、何かを手に取って、ちゃんとレジで会計を済ませるまでの記憶は、なんとなーく残っている。

 今となっては当たり前のことだけれど、それが新鮮で、ドキドキして、楽しかった時期が、「冒険」に繰り出す最初の一歩が、間違いなく自分にもあったのでしょう。

 

単身、ビッグサイトへ

 その次の「旅」は、小学校中学年くらいのとき。妹の手を引っ張って、ふたりぼっちで電車に乗り、おじいちゃんおばあちゃんの家に遊びに行った記憶。こちらは、「そういうことがあった」程度しか覚えていないけれど。

 今でも、長期休暇の電車内を見れば、たまーにちっちゃな「きょうだい」が電車に乗っている光景を見る人もいるのではないかしら。

 彼らが目に入るたびに、「おにいちゃん(おねえちゃん)、がんばれ、超がんばれ」と応援したくなる。手を引く弟・妹は基本、極端にフリーダムか、極端におとなしいので。だいじょうぶ?きっぷ、なくしてない? ……あ、Suicaっすか、すんません。

 

 その次は飛んで、中学1年生のとき。

 

 某イベントに参加するべく、一人で東京ビッグサイトに乗り込んだコミケじゃないよ!そこまで訓練されたオタクじゃないよ!というかオタクですらなかったよ!

 そのイベントは、ポケモンカードゲームの関東大会。ちっさな頃から、自分が好きなこと、遊びに関しては、そこそこアクティブな子供だったので。友達と一緒のことの方が多かったけど、一人でもホイホイ近場の大会に参加しておりました。としまえんとか。

 初めて「ゆりかもめ」に乗って、うひょー! とかわひゃー! とか興奮して、ビッグサイトのイベントならではの人混みに圧倒されつつも、全力で対戦を楽しみました。レギュレーション上は最年少組、相手は年上ばかりだったけれど。1回戦敗退である。わぁい!

 

 なにはともあれ、そのくらいの頃から既に「おひとり様」行動に関して抵抗はなかった模様。休日は友達の家を回って、誰も暇な人が見つからなくても、一人でチャリを爆走させて爆笑していた子供なので。不審者か。

 

青春18きっぷで北九州へ

 高校時代は、部活動の全国大会で島根まで行ったこともあったけれど、先生と仲間が一緒だったし、新幹線でどひゅーん! だったので。どひゅーん!

 飛んで、大学2年生のときに、初めて泊まりの一人旅に出ました。なんとなーく遠くへ行きたくなって、なんとなーく青春18きっぷを買ってみて、なんとなーく西を目指してみた。ノリと勢いって、だいじ。

 

 正確には、行きは夜行バスを使って京都までワープした形。そのまま広島まで行き、市内と宮島を観光して、その日中に北九州市に上陸。

 やったー! 初九州だー! 九州は本当にあったんや!と感動しつつ、一泊し、早朝に周辺を散歩して、下関をぶらぶらして、夕方頃には再び広島。尾道を散策。暗くなる頃には兵庫、三宮のカプセルホテルで宿泊。

 翌日は、すぐに東へ引き返す。丸一日かけて電車で移動し途中、京都を1時間だけ観光しつつ、例の「魔の静岡ゾーン」で時空の乱れに飲み込まれながらも、なんとか終電前には埼玉の自宅に到着。おつかれちゃん。

 

 一人であんな遠くへ行ったのは初めて……というかそれ以来、九州には再訪できていないのだけれど。それでも、実際にその地を訪れる体験の大きさ、感動を、実感した「冒険」でございました

 ものっそい極論を言えば、自分がこの目で見ていないものや知識に関しては、この世に存在しているものなのか確証がないんすよ。だからこそ、ラピュ……九州は本当にあったんだ! と感慨深いものがあったし、自分の知るものとは明らかに異なる空気に感動するのです。なのです!

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実際は大差ないのだろうけれど、妙に空が青かった記憶。下関。

 

ぼくらはたびびと

 「旅」の効用は様々あると思う。でも、やっぱりそこから得られる「非日常感」のようなものは、日常で生活するための活力になっているのではないかと思うのです。

 もちろん、その活力は「旅」以外でも得られるものでしょう。趣味とか、運動とか、恋人と過ごすとか……チッ……あ、なんでもないです、はい。

 

 ただ、僕は年に1回くらいは遠出したくなるし、しばらくしないとモニョモニョしてくる。……うーん、モゾモゾ? いや、ムラムラ? 変態みたいじゃないですかー! やだー!

 そういう意味で、やっぱり一度は海外へ行ってみたいなー、と。お金があれば。ヨーロッパ、ロシア、アメリカと行きたいところはたくさんあるけれど、まずはずっと気になってる台湾へ。お金があれば。異文化を味わいたい。お金があれば。

 

 たまに、人生を旅に例える言い回しが目に入りますが、それは間違っていないと思うのです。どれだけ本を読んで、どれだけ仕事で経験を積んだところで、空気やら何やら、何もかもが違う街街・土地土地は、足を踏み入れてみないと分からない。

 初めて訪れるのであれば、それはどんな場合でも、いくら歳をとっても、最初の一歩。そして、たとえ全世界の全ての地域をまわることができたとしても、その時々の自分の年齢や、積み上げてきた経験によって、見え方は異なってくるはず。いつだって、誰だって、初心者。

 

 はてさて、次はどこへ行こうかな。

 

 

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