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新卒1年半で会社を辞めた、早期退職者が勧める「就職活動」

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 就職活動中は、様々な意見や価値観、膨大な情報に触れ続けることになる。特に、説明会などに行けば、入社1年目社員の「成功談」や、「僕らと一緒に未来を創りませんか?」といった、キラキラした…いや、見方によっては、ギラギラした眩しさの中にさらされることになる。

 それは、とてもワクワクさせられるもので、素直な人間ならば、自分もああなりたい!がんばりたい!となるのは自然なことだろう。その眩しさの中でも自分を失わず、うまく内定を取れる人たちも少なからずいる。

 

 が、それ以上に、選考に落ちてしまう人間がいることも事実だ。

 

 眩しさの中に居続けると、人は疲れてしまう。その中に入れない自分を見て、社会から全否定されたような感覚に陥り、非行に走ったり、命を捨てたりしてしまうのは、あまりにもったいない。

 だからこそ、就職活動で忙しいとは思うが、就職活動生には様々な価値観に触れて欲しいと思う。この「様々」とは、「新卒一括採用の流れに乗って就活し、内定を得ること」に限らない。現代のこのネット社会、道はいくらだって存在している。

 

 疲れてしまうのは、既に成功者である他人の、「成功」ばかりを見させられ続けるからだ。説明会にせよ、OB訪問にせよ、書店に並んでいる自己啓発書にせよ、そこで語られるのは「成功体験」ばかり。ある程度の参考にはなっても、それらに触れた全員が成功するなどはあり得ない。

 

 ゆえに、就職活動に限らず、新しいことを始める時には「失敗体験」も知るべきだと思う。物事の良い方ばかり見ていると、自分が失敗した時の反動が大きい。

 自らのバランスを取る意味で、また、様々な価値観と経験を知る意味で、他人の「失敗」は糧になるんじゃないかしら。

 

 前置きが長くなりましたが、本記事は、世間的には「負け組」として扱われるだろう、僕の「失敗談」と、そんな僕から見た「こうしたらいいんじゃない?」という提案になります。もし参考になれば。

 

 

 僕は2012年の卒業生。2010年の秋から就職活動を始め、翌年夏にメーカーから内定をいただき、12年4月に入社した。その後、いろいろあって、1年半後に退職。入社3年以内の早期退職者であり、世間からすれば、あまり良い目では見られない存在だろう。

 もう2年も前となれば、就職活動の環境も変わってるだろうし、逆に僕の時は東日本大震災が発生したこともあって、今とはいろいろな事情が異なっているとは思いますが、僕の場合はこんなんでした、という内容です。

 

僕のやった就活・やらなかった就活

 僕がやってきた就職活動は、おそらく、大多数の人間がやってきた「普通の」ものだろう。

 一斉スタートの波に乗り、合同企業説明会に参加、大手就活サイトを利用し、興味を持った企業にかたっぱしからエントリー、個別説明会と書類選考を経て、面接やグループディスカッションの各選考へ。時たま、短期インターンに参加したり、大学のセミナーを受講したり。

 

 「新卒一括採用」の流れに乗った就職活動を行うならば、やることは皆、基本的には変わらない。だが、その中でも、「やること」と「やらないこと」を選ぶことはできる。その中で、僕が「やらなかった」ことは以下のようなものだ。

 

 まず、OB訪問をしなかった。理由は、「他人の話はあくまで参考にしかならない」こと、加えて、「話を聴いたOBの方の印象=その会社の印象となり、その会社印象が固定化されてしまうのではないか」と考えたからだ。

 人の話を聴くのは好きだ。が、その会社の人間の話は、どうしてもその会社視点のものになってしまう。「突っ込んだ話を聴けるかも」という可能性もあるが、それは相手によりけり。何とも言えないし、それならば知り合いの社会人でもいいんじゃないか、と思った。

 

 次に、エントリーシートに関しては、既存の情報をあまり参考にしなかった。「書き方」を説明した書籍、講座に触れたのは最初だけで、あとはほぼオリジナル、好き勝手に書いていた。というのも、その手の書籍の内容がどれもほぼ同じで、流れまで同じだったからだ。

 

 「人事担当はたくさんのエントリーシートを読む。その中でどれだけ注目され、印象に残る内容のものを書けるかが勝負。つまり、こう書くべき!」というもの。

 え?いやいや、それを載せちゃったら、みんなが真似して似たような内容のものを書くじゃん。目立たないじゃないっすか。テンプレっすか。

 

 そして僕は、考えるのをやめた。実際、書類選考で落ちることはほとんどなかった。

 

 そして、エントリーシート同様、面接もあまり準備はしなかった。理由もほぼ同じ、「型にはまってどうにかなるの?」という疑問から

 ただし、面接の選考で通過するのは、やはり難しい。面接で通るためには、「その会社(人事)にとって理想の人柄を演じる」か、もしくは「素の自分を曝け出す」かだと僕は考えているが、どちらもすぐにはできない。結局、経験なのかしら。

 

 以上、僕がやらなかったことでした。こちらの記事(僕が就職活動で「やらなかった」こと)で、もうちょっと具体的にツッコんでおります。

 

自己分析の話

 どこの就活サイトに行っても、「就職活動対策!」として列挙されている項目のひとつに、「自己分析」がある。

 この自己分析も、人によって意見が別れるところで、「そもそも無意味」「効果的にやらなければ無意味」「絶対にやれ」「自らの内なる声に耳を傾けるのです…」など様々。実際のところ、どうなんだろう。

 

 この自己分析、個人的には、全力でオススメしたい。就職活動とは関係なく。

 

 普通に生活していると、仲間や友達と交流し、その関係性について悩んだり、考えたりすることはあっても、自分自身について改めて振り返り、考えるという機会を意識して持っている人は少ないと思う。

 

 自分が好きなものや、自分の思い出としての経験は分かっていても、それに至った経緯や思考の移り変わり、当時の自分と今の自分の差異などは理解できていないはずだ。

 そのような意味で、むしろ就職活動という機会をきっかけに、これまでの自分について振り返る時間を持つのは悪くないんじゃないかと思う。

 

 自己分析をやるにあたって、何かを参考にするならば、僕は故 杉村太郎氏の著作を薦めたい。就職活動生に向けて書かれた就活本としてはメジャーなものだが、就活とは関係なしに、本書の手法は多くの気付きを与えてくれた。

 今でも、たまにノートを手に取っては、こんなことも考えてたなーと懐古したり、黒歴史を見てぐおおおおと悶絶したりしております。

 

 

少し違った視点から

 今や「就職活動」と言えば、就活サイトに登録して、合同企業説明会に参加して、エントリーして――という形が定番化してしまっているが、その流れに乗り遅れまいと慌てて飛び乗り、他の手段を見失ってしまうのはあまりにもったいない。

 現代にはインターネットなんて便利なものが存在し、就職支援や仕事に関するサービスが数多く生まれてきている。そんな、就活の「主流」とはちょっと異なる、仕事や働き方に関するサイト・サービスをご紹介。

 

Wantedly

 「何をするか」より「誰とするか」で人と職場のマッチングを図る、Wantedlyさん。学生向けのインターンも多く、「実際に働いてみたい!」という方におすすめ。Facebookアカウントで利用可能。

 

DRIVE

 NPOやベンチャー企業を中心とした、「起業家マインドを持って働く」仕事の求人サイト、DRIVEさん。大企業ではなく、信念を持って経験を積みたい!という方に。

 

日本仕事百貨

 「生きるように働く」人のための求人サイトである、日本仕事百貨さん。人と仕事のすれ違いが各所で起きている今、職場を訪ねて、実際に働いて、人と仕事を繋げるための取り組みを行なっています。

 

仕事旅行

 こちらは就職ではなく、様々な仕事を体験できる「旅行」を紹介している、仕事旅行さん。スタッフが実際にその仕事を体験した上でプランニングしているので、安心して旅立つことができます。神主、作詞家、鍛冶屋、編集、デザイナー、なんでもあり。

 

STORYS.JP

 有名人でも何でもない、どこにでもいる1人の人間のストーリーを投稿、閲覧できる、STORYS.JPさん。「そんな生き方もあるのか!」と、就職や仕事に縛られた価値観をぶっ壊してくれるような物語もあって、おもしろい。

 

僕の「後悔」と「提案」

 最後に、僕の就職活動における失敗、というよりは、後悔を考えてみた。できなかったこと、やっておけばよかったこと。

 簡潔に言えば、「周りが見えていなかった」「流されてしまっていた」、それに尽きる。周りがやっているのと同じように就職活動をすればなんとかなるだろうと思い――実際、一応のところはなんとかなったのだが――、さらにその周りが見えていなかった。流されていた。

 

 「新卒一括採用」という枠組みを当たり前だと思い、焦り、それに乗っかった。それが主流である以上、乗っていれば確実で安心なのかもしれないが、その結果、深く考えず入社した企業を、1年半で退職することになってしまった。

 

 就職活動に疑問を持つことなく、思考停止していたんだと思う。そうならないためには、考え続けること。本当にそれが正しいのか、他の視点で見れば別の側面が現れてくるんじゃないか、そもそも違う手段があるんじゃないか。

 そのように考えるためには、様々な立場、年齢の人と会って話をすることが大切だと思う。あらゆる価値観に触れて、吸収し、自分の糧とする。その過程で自らの価値観、やりたいことを理解し、それに向かって突き進めれば、最高。

 

 人に会うのは、OB訪問でもいいし、ネットの知り合いとオフ会をするのもいいし、友達とサシ飲みで語り合うのもいい。ネットを使えばいくらでも人と繋がれるんだから、それを活用しない手はないと思う。

 Twitterだけを見ても、本当にいろいろな立場、価値観を持った人がいる。その中から興味を持った人をフォローして、交流し、信用できると判断したらリアルで話を聴いてみてもいいんじゃないかしら。あたしをフォローしてくれてもいいのよ!

 

 僕が今、思うのは、そんなこと。「就職活動はこうするべき!」じゃなくて、「周りを見て、いろんな価値観に触れた方が楽しいよ!」という提案です。

 社会的に見れば「負け組」な僕の意見ですが、そんな底辺の価値観でも、少しでも誰かの参考になれば幸いです。就活生のみなさん、がんばってください。

 

 

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